【京都の体験記】特別公開『孤篷庵』と国民文化祭 | 京都検定ファンBLOG

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10月29日(土)

◎特別公開:孤篷庵拝観と

◎国民文化祭オープニングパレードの観覧をしました。



《孤篷庵》


孤篷庵は大徳寺の塔頭で国の史跡と名勝に指定され、

書院・方丈・忘筌席(茶室)は重要文化財に指定されています。

非公開の寺院ですが、今回は京都古文化保存協会の

「第47回京都非公開文化財特別公開」で見ることができました。


※方丈
※本堂


※忘筌席(重要文化財)

  ◎露結の手水鉢は臼型をしている。

   手水鉢の前面に深く「露結」と深く刻まれている。

   露結は兎のこと。臼型であるのも兎を連想させる。
  ◎寄り燈籠の傘は丸く少し細長いが膨らみを感じる。
  ◎筌は獲物を捕える道具。

この茶室は、名称額 小堀遠州 筆『忘筌席』を架ける。俗界を忘れ悟りの中で茶をたしなむ意味があるようです。茶席から庭を眺めながら臼型の手水鉢に野兎の親子連が水を飲む姿を連想して見ました。襖絵に兎の姿はなかったが自由奔放に跳ねる兎は庭に求めるべきなんだ・・・と呟き忘筌席を立った。


※書院直入軒(重要文化財):今回は非公開
※本堂の襖絵は狩野探幽の子、探信 筆
※庭園は赤土をベースの枯山水、木の刈込などで古来・中国の『瀟湘八景』や小堀遠州が生まれた近江の国に展がる『近江八景』の情感が伺われる、とのことだが私には、その情感は感じとれなかった。(国の史跡・名勝に指定されている)


◎孤篷は小堀遠州の号。孤篷庵は遠州が自らの菩提所として建立した。
彼は武家に生まれ豊臣秀吉側になるが関ヶ原の戦いでは家康に従う。その功により伏見奉行職に20年付き、多くの建物・作庭・茶席の建築に携る。
大徳寺で禅、冷泉家で和歌、古田織部に茶、松花堂に画を学び藤原定家の書を取り入れるなど、茶風遠州流『綺麗さび』を確立した。墓も孤篷庵にある。
忘筌席と同様の遠州作の茶室『密庵席』(国宝)が大徳寺の塔頭:龍光院にある。外腰掛け・雪隠と外回りをして次に向かった。



この日はもう一つのイベントがありました。


日本を代表する国民文化祭は

今年で第26回を迎え、京都府が開催した。
この日がオープンの日。


《国民文化祭・京都2011》


※オープニングパレード:御池通【西洞院~寺町間】を釜座通り付近で観覧する。
◎先頭はPR隊長【まゆまろ】:蚕の繭をモチーフした京都のキャラクタ人形。
◎こころの灯火:比叡山延暦寺から不滅の灯火。
◎長い 6~8メートルの剣先を建てる神社の剣先祭列。
◎振袖姿、両手に舞扇100人の美女は公募による。練習を重ねた成果は所々で舞を披露する。 【京(みやこ)・踊り子隊】が華やかに踊る姿は正に圧巻。
◎各々の洋舞教室は子供も混じり踊りながら進む。
◎バトントワリングは小学・中学・高校・大学 全国優勝した学校に地元京都の学校と成人団体も加わる。
◎全国からのマーチングバンドも、各部門のレベルの高いトップ技能を披露して整然と進む。足は踵から着地して刷り足で各自の歩幅を合わせているようだ。

◎海外からは民族衣装をまとい英国エディンバラ市のパグパイプ演奏隊など京都府の友好提携州省を中心に外国人列が各国の団体毎に進む。
◎全国各地沖縄から北海道までお国自慢の郷土芸能を披露。阿波おどりは徳島大学も混じっている。ゆんた・よさこい・八木節・河内音頭・等々、地元の福知山音頭も続く。


予定の時間を遥かに越える熱演のパレードは

盛り沢山に1時間半を越えた。
活力あるパフォーマンスを彩り、笑顔を振りまき

手を振り行進する姿に、おもわず手を振り応える。


十月の最終土曜日というのに日射しが強く汗ばむ暑さ、

昼下がりには出発点の西洞院通を全部出た。


午後からは市役所前にて、東日本大震災復興応援する

日本を元気に!の文化ステージが始まる。



次は私の散策だ。この界隈は馴染みが薄い。
釜座通りを北へ、京の伝説『こぬか薬師』に向う。

二条通を越えると西側に宝珠を載せた堂が見つかった。


伝説は、ある時、住職の夢枕に立った如来が

『一切の衆生よ、わが前に参ぜよ、

諸病ことごとく除くべきに、こぬか、こぬか』とのお告げがあって、

治療を祈ると、たちまち難病が消えたと伝える。



パレードに刺激され、地下鉄丸太町駅から宝ヶ池に向かった。


大谷幸夫が飛彈白川郷の合掌造りをイメージして設計した

《京都国際会館》でも行事がある。


駄目なら散策しよう。

結果は駄目で、事前手続きが必要だった。。


諦めて会館への導入路の左側(駅ロータリーの西)に

【世界は一つ】を刻む湯川秀樹博士直筆の大石碑を見る。

池畔の東南に京都市の姉妹都市メキシコのグアダラハラ市から寄贈された

エスタンピーダの勇壮な像がある。

銅像に元気を貰い、池を一周して帰路とした。



                       【一生青春】より