「今いる地域、この場所をよいところに」
私たち家族は、重度重複障害児の療育センターに京ちゃんが通った経験から悟ったことがあります。
障害を持った子供たちの療育センターでさえ、みんな困っている、不平不満が多いのが現状です。
その中で
「保育士の人員を増やしてください」とか、
「看護師を増やしてください」
「親の付き添いなしの単独保育を増やしてほしい」
と言って要望を出しても何十年も変わっていない状況です。核家族、共働きの現代に何十年も前の
体制があてはまるわけもありません。
養護学校でも同じ状況があると聞いています。
障害者だけの環境で要望を主張しても意味がないことに気づきました。
障害を持ってない方たちにも訴えていかないと、何も環境は改善されないし、社会の偏見、過度の心配もなくならないことに気づきました。
ご意見も現状を知らないことによる意見が多く見られますが、(知らなくてわからなくて当たり前だと思っています)医療的ケアも、学習方法も養護学校に行けば安心ということではありません。
京ちゃんが入学することで事故が起こったり負担が大きいということももちろん考えられますが、全国に数百人といる人工呼吸器ユーザーで地域の学校に通っている方たちに聞くと、大きな事故があった例は報告されていません。
先日ブログに紹介した、モンゴル村のキャンプでは、人工呼吸器をつけた先輩たちと地域の小、中学校で共に過ごした健常児のクラスメイトの方もいらしてお話を聞くことができました。そういった方が成人してボランティアで参加してくれていることに感動しました。
そこには学級崩壊も、大きな事故も、学習の妨げになったということもなかったそうです。
人工呼吸器をつけた子との学校生活、思い出を話してくれました。
実際に京ちゃんと同じ個性を持って生まれた子で、地域の小学校へ通いコミュニケーションツールを使って機械でおしゃべりしている、コミュニケーションをとっている子はいます。
養護学校が良い悪い、普通学級が良い悪いではなく、障害児・者の偏見や過度の心配をなくすため、誰もが住みやすい共生できる社会の実現のため私たち家族は小さな力ですが、思いを発信し続けます。
みなさん、よろしくお願いいたします。