豊中市元資産家姉妹餓死事件の考察パート2 | 不動産投資コンサルタントの山隈健一郎の思っていること

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普段は、不動産コンサルやセミナー講師をしています。
大家検定(賃貸経営実務検定)の講師もしてます。

大阪府豊中市元資産家姉妹餓死事件はこうだ。

1月8日に大阪府豊中市曽根西町のマンションの一室で、

元資産家の姉妹で60台女性2人がやせ細った変死体で警察署員に発見された。

発表によると、死後20日以上たっており、遺体の状況から、

ほぼ同時期に死亡したとみられる。


玄関ドアには内側からチェーンがかけられ、室内に大量のゴミが散乱。

電気やガスは止められていたらしい。


二人は極度にやせ細って、所持金はわずか数百円のみで、

食料も底をついていた事から、


餓死の可能性(現在死因解明の為、司法解剖中)を疑われている。

 この姉妹はマンションのほか、付近の土地などを所有する資産家だったが、

昨年4月、マンションが差し押さえられたという。

姉妹は所有していた土地にマンションを建設したが、物件の運用に失敗し、

税金・保険料などの滞納も含め多額の負債を抱えることになった。

マンションは10年前に姉妹が相続税を支払うため貧乏になった姉妹が

生活費を得るため、
まだ残っていた土地を担保に建設したものだが、

入居者が思うように集まらなかったという。


近所に住む知人に昨年秋頃、食べ物を買いたいと

借金を申し込むほど困っていたようだ。


姉妹は執行官から自己破産、生活保護申請を勧められたが、

姉妹は拒否したと言う。



まず、事件に至った原因を考えてみよう。

一つ目の原因は銀行の重役だった父親が20年前に死んだとき、

姉妹は自宅周辺の土地などの資産を相続したのが

生活困窮の原因だろうと推察される。


父親が死んだのがバブル真最中なら相続税は莫大な額になるが、

資産の内容が不動産ばかりだといざ支払う段にバブルがはじけていたら

不動産は売るに売れなくなっていただろう。

普通のときであれば市場価格より税金の評価額の方が低いのだが、

バブル崩壊で税金の評価額の方が市場の価格より高くなる逆転現象が

起きたんではなかろうか?

そうなると、相続税を払おうと土地売却を試みても土地の価格がみるみる落ちて

売却しても思うような金額にならない。

だから、相続税も払えない。そうこうするうちに国税により、

土地も自宅も次々競売にかけられるといった感じだろうか?

そして、最後の止めがマンション建設。


元々その土地には古い建物が建っていたらしい。

それを壊してさらに借金してマンション建設した。

父親が生きている時にそれをしていれば相続対策にもなっただろうに

無くなって多額の相続税が発生してからそれを資産運用でやってしまった。

マンションは10年前に姉妹が相続税を支払うため

貧乏になった姉妹が生活費を得るため、

まだ残っていた土地を担保に銀行から融資を受けて

マンションを建てたが、

大家業の知識がなく入居者が思うように集まらなかったのではないだろうか。

そうなると想定していた家賃が入らないのでローンの返済ができなくなり、

競売に掛けられる。

唯一の収入源だった家賃収入も入らなくなり、生活保護も拒否したため、

お金が無くなり餓死したのではないだろうか。


両親が生きているうちに相続対策をしていれば

こんな事にはならなかったかもしれない。

この姉妹が大家さんとしての正しい知識があれば

こんな事にはならなかったかもしれない。

非常にやるせない事件でした。


大家さんとしての正しい知識を得る為、大家検定や本やセミナーで勉強するなり、

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