新年のごあいさつ | 映画熱

新年のごあいさつ

あけましておめでとうございます。


桑畑は、無事に年を越すことができました。

これも、支えて下さった皆様のおかげだと思います。

心より、御礼申し上げます。



一日の中でも多かれ少なかれ、心の波というものはあるんですが、

一年という長尺で見れば、大荒れだったり、凪だったり…


今こうして、生きて、画面に向かっている自分が、実に不思議です。


気がつけば、ブログも10年を越え、

うつになってから5年が過ぎ、

新しい仕事も2年半経っていました。


何度も何度も、もう「この世」にいられない、と思いました。

逃げたくても逃げられず、立ち向かった途端に大惨事になる予感…

自分が何をするかわからず、自分に怯え、周りに申し訳ないと思う日々…


でも、気がついたら、こうして生きている自分がいる。



毎年、1月1日に、お気に入りの映画をDVDで見るんですが、

今年は、アキ・カウリスマキ監督の「過去のない男」を観賞しました。

この映画、やっぱりいいなあ~

今の俺にピッタリ。


いい気分になったので、今ようやく、パソコンを機動しました(笑)




映画記事こそが、このブログのメインなんですが、

最近は、メンタル記事ばっかりになってしまい、

すっかり、「病んでるブログ」ですよね…


映画好きな人は、どんどん離れていってしまい、

映画の記事にコメントしてくれる人も、ほとんどいなくなってしまったのが寂しい。

たまに書き込まれるのは、お叱りコメントばっかり…あ~あ。


だけど、人のために書いてるわけじゃないし、

自分自身を奮い立たせるために書いているわけだし、

お金をもらって、その人に媚びて書いているわけじゃない。


ブログを始めた頃の、宣伝文句、覚えている人はもういないだろうけど、

「面白ければベタほめ、つまらん映画はとことんコキおろす!」

これが、俺の精神に一番ちょうどいいスタイルなんだと思います。


だって、見る映画を全部褒めていたら、精神が崩壊しますから。

そんな奴の言葉なんて、誰も信用してくれなくなりますから。



ごく一部だけど、俺を熱狂的に応援してくれる人たちがいます。

俺のイカレた文章を、広い心で受け入れてくれる人たちがいます。


やっぱり人間は、完全な孤独だと、生きていけないんですよね。


多くの人たちの賞賛なんて、いらない。

いつも、少数精鋭、マイノリティーリピーターの皆さんが、

俺というクレイジーブロガーを、生かして下さっています。



だから、「ありがとう」と言いたくなる。

だって、「有難い」ことだから。


おっさんになればなるほど、人間的に気難しくなっていくのが普通。

愚痴もたれるし、文句も言う。

ウザがられて、孤独になっていく人も多い。


だから、「居場所」はたくさんあっていい。

「居場所」の数だけ、「出会い」があるんだから。



俺は昨年、新たに出会った人がたくさんいます。

うつを経験した人なら、そういう話がリアルにできるし、

うつをよく知らない人でも、理解しようとしてくれる人は、確実にいる。


俺がうつにならなかったら、友達になっていない人もいると思えば、

世間が疎ましく思うほど、悪い病気ではないのかもしれませんね。


うつ同士の会話って、すごく精神的に盛り上がるんですよ~

そういう場所を提供してくれる、カフェの店長さんにも感謝ですね☆



俺、何度も何度もヤバくなっちゃって、

色んな人に迷惑かけちゃって、怒らせちゃって、

もうダメだ、ホントにダメだって思っても、

気がつくと、またこうしてのうのうと生きている…


人と会って楽しい時間を過ごせば、これが最後かもしれないと思って過ごす。

ブログ記事を書いたときも、これが最後かもしれないと思ってアップする。


だって、後悔したくないから。


だから、「また会おうね」って言われると、嬉しくなる。

その日まで、「がんばって生きよう」と思う。



必要とされるうちは、何とかがんばれるかも。

誰からも忘れられた頃に、ひっそりといなくなるんだろうな…



若い頃は、ダメージを食らっても、立ち直りが早かったけど、

今の俺は、すぐにエネルギーが切れてしまうので、アップダウンが激しい。

ああ、我ながら、世話の焼ける面倒くさいおっさんになっていくんだなあ…




映画を見なくなった友人の話を聞くと、

「見たい映画がなくなった」「みんな同じように見える」という見解が多い。


もう、脳と感性が死にかけているんだなあ、と思う。


「あの頃はよかった」「今はダメだ」と言う人は、

その年代で、思考が止まってしまったんじゃないかな。


俺は、新しい映画の宣伝があるとワクワクするし、

過去に見た作品が、時間とともに色あせていくのも感じる。


「あの頃はよかった」というのは、

「あの頃だからよかった」ということなんだと思う。


昔の映画しか見なくなった人は、それを越えるものはないと思い込む。

そりゃそうだ、自分の感性が一番豊かだった頃に見たのが、ベストなんだから。


だから俺は、若い人の感じ方を、常に最大限に尊重します。

彼らこそが、現代を生きる観客のトップアスリートなんだから。



細かい知識なんて、なくていい。

この映画の、ここがカッコよかった。

彼の表情に、グッときた。

彼女の涙に、やられちゃった。


1本の映画を、1週間くらい引きずってしまうこともある。

いつまでも、心に残る映画。

それが、「映画熱」の原点なんですから。




俺は、映画評論家ではないし、プロの物書きでもない。

だから、自分のやりたいように、自由に書く。


正しいとか、間違っているとか、そんなのは、読む方の勝手であり、

褒めるか、けなすかは、書き手の勝手である。


面白いと思うか、つまらないと思うかも、個人の自由なのである。



「みんな同じ感じ方をしないと嫌だ」と言う人は、精神が子供なんだと思う。

そういう人は、「みんなが面白い」と言っている映画を、見に行けばよろしい。


俺は逆に、「みんながつまらない」と言っている映画の方に、触手が動くから。





ここは、映画ブログというスタイルをとっているけど、

中身は、病んでるおっさんが、ひっそりとつぶやくページなんです。



そんなわけで、今年もやっぱり、このスタイルでいっちゃおうかと思います。




今日は、一日のんびり過ごしました。

明日は、初仕事。


ランキング記事は、これから順番にアップしていきます。




では、読者の皆様、今年もよろしくお願いします。








                   2016年1月1日   桑畑四十郎