FUJITA'S BAR


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2017-03-20

映画「ティエリー・トグルドーの憂鬱」

テーマ:洋画

仕事って何だろう、と、心に問いかける映画。

 

 

2015年カンヌ国際映画祭と、2016年フランス・セザール賞において、

 

主演男優賞をW受賞した、社会派のヒューマンドラマ。

 

 

51歳の男が、長年勤務した職場をリストラされ、就職活動中。

 

それだけで、切なくなっちゃいます。

 

俺も、働き過ぎでうつ病になり、復帰したけど、結局再発して事実上の解雇。

 

倒産も経験したし、今の職場で7つ目の男なので、

 

右往左往する彼の姿が、痛々しく感じられます。

 

 

イタリアの名作「自転車泥棒」は、

 

やっと得た仕事で使っている自転車を盗まれ、

 

幼い息子と二人で途方にくれる場面が切なかった。

 

 

切ない記憶って、いつまでも心に残っちゃうんですよね。

 

 

 

 

 

ヴァンサン・ランドンの演技が、素晴らしい。

 

 

すぐそこにいそうな、不器用な男。

 

現役でバリバリ働いていた時は、輝いていたのだろうけど、

 

失職した途端に、社会的地位はなくなってしまう。

 

それでも、ひたむきに、彼は、職安に通う。

 

愛する家族との、生活のために。

 

 

面接で、若い人たちにダメ出しされる場面がある。

 

あれがダメ、これがダメと言われる時の、彼の表情が絶妙。

 

オーバーアクションは一切なく、ただ、耐えている男の姿。

 

その場で体裁だけ繕っても、今更印象なんか変わらない。

 

そう見られたのなら、仕方がない。

 

自己主張すべき時と、沈黙すべき時。

 

言いたいことが言えない、立場の低さに、じっと我慢する男の背中…

 

 

 

ああ、切ない。

 

切な過ぎます、この映画。

 

シンプルな構成だけに、派手さもないだけに、

 

若い観客にとっては、退屈かもしれませんね。

 

 

でも、数々の苦渋をなめた人なら、彼の悔しさがわかると思う。

 

 

彼は、嫌な目に遭っても、人に八つ当たりしない。

 

家族には優しいし、仕事も誠実にこなしていく。

 

 

しかし、彼の「仕事」は…

 

 

 

 

 

 

人には、

 

できる仕事と、できない仕事があるように思う。

 

向き不向きとか、根性があるとかないとか、

 

それ以前の問題で。

 

 

俺は今、たまたま縁があって、農業に携わっていますが、

 

この仕事も、できる人とできない人がいるんだと、身にしみて思うのです。

 

 

 

苦労して、やっと得た、仕事と居場所。

 

もう、失いたくない。

 

たとえ、どんなことをさせられても。

 

 

 

本作は、物語を追っていく映画ではなく、

 

その場面場面において、人の気持ちを感じ取る映画だと思う。

 

過ちとか、失敗とか、魔がさしたとか、

 

生きていれば、いろんなことがある。

 

 

彼の仕事は、自分の感情を押し殺さないと、やっていけない。

 

ただ、黙々と、“やるべきこと”をやるのだ。

 

 

 

上映時間は、1時間32分。

 

短い時間が、長く感じられるようで、終わってしまえば、あっという間。

 

 

彼は今、どうしているのだろう。

 

俺の中でまだ、彼が黙々と仕事をしている姿が浮かぶ。

 

 

彼と、飲み屋のカウンターで出会ったなら、

 

いつまでも、話をしたいと思う。

 

 

生きるのは、簡単じゃない。

 

生き抜くことは、もっと簡単じゃない。

 

 

 

仕事は、生きるための糧を得るための手段であり、

 

会社というのは、能力をお金に変換するためのシステム。

 

 

割り切れるか。割り切れないか。

 

深く考えないようにするか、ひたすら考えるか。

 

 

行動は制限されても、思考と感情は自由である。

 

自分らしさを失わないように、

 

自分の心の中で、迷子にならないように、

 

ジタバタしながら、続けていくしかないのだ。

 

 

誰かの、役に立つ。

 

それが、仕事の根源だと思う。

 

 

褒められなくても、認められなくても、

 

ひどい扱いを受けようとも、心を踏みつけられても、

 

ただ、ひたすらに、働き続ける。

 

 

体が、動く限り。

 

命が、ある限り。

 

 

 

…仕事をがんばる全ての人たちに、乾杯。

 

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2017-03-19

映画 「ラ・ラ・ランド」

テーマ:洋画

うまくいく、というのは、必ずしも、思った通りではないことが多い。

 

 

まわれま~われ~メリーゴーランド♪ ではありません。

 

ララァ・スンが大量に住んでいる、ララァだけの島でもありませんのでご注意。

 

(誰も間違えねーよ)

 

 

 

さて、映画を見てから、かなり時間が経ってしまったんですが、

 

ようやく体も回復してきたので、そろそろ再開します。

 

 

ミュージカル映画というと、とにかく明るくてハッピー、みたいな印象ですが、

 

本作は、物語の切り口が、なかなか鋭くて、シビア。

 

 

監督・脚本は、「セッション」で一世を風靡した、デイミアン・チャゼル。

 

俺個人としては、ダンスよりも、音楽に期待を込めて劇場に行きました。

 

 

はっきり言わせてもらえば、エマ・ストーン、いらねえなあっていう印象。

 

でも、ライアン・ゴズリングだけだと、華がないから、

 

やっぱり、恋愛要素を入れないと、オスカー候補にならんのかも。

 

 

ジャズピアニスト志望、とはいえ、世の中、そう簡単にはいかない。

 

才能はあっても、それを認めてくれる人や、自己アピール能力や、

 

世間的な需要や、メンタル的な強さがないと、希望の職は得られない。

 

 

自分のやりたいことを、やりたいようにやらせてもらえる人は、

 

世界中で、ほんの一握りの勝者だけ。

 

 

命がけで血ィ流しながらがんばっても、ダメなものはダメ。

 

「セッション」は、今思い出してもやっぱりスゴい映画でしたな。

 

 

今回もチョイ役で、J・K・シモンズが登場しますが、

 

やっぱり、主人公にダメ出しするおっさん(笑)

 

すっかり、世界一のダメ出し俳優のポジションを獲得しました。

 

 

 

MGMのミュージカル映画は、そんなにたくさん見ていないんですが、

 

「雨に唄えば」は、よく覚えています。

 

サイレントからトーキーに以降する期間の、業界の事情がよくわかる物語。

 

(金田一耕助の「悪魔の手鞠唄」も、弁士さんのお話でしたな)

 

ジーン・ケリーとフレッド・アステアのアクロバティックなダンスが、

 

当時、ほとんど地上から浮いているように見えて笑えたもんです。

 

本作でも、そういうシーンのオマージュがちりばめられているようで、

 

懐かしいような新鮮さを、たくさん感じることができるでしょう。

 

(俺より上の年代の方は特に)

 

 

でも、

 

終わり方が気に食わん、という人が多いような気がします。

 

(俺より上の年代の方は特に)

 

 

 

ビョークが出演した「ダンサー・イン・ザ・ダーク」は、どうでしょう?

 

チャールズ・チャップリンの「街の灯」は、どうでしょう?

 

 

誰もが納得するような、

 

絵に描いたようなラストって、

 

ちゃちい。

 

 

俺の好みとしては、

 

見終わった後に、世界が広がるような、

 

深い思考が続くような、

 

ずっと長い間、物語が展開していくような、終わり方です。

 

 

そういう意味では、本作は、実に気持ちがいい。

 

 

「ボディガード」のような、大人の恋愛。

 

「カサブランカ」のような、肩透かし。

 

「レオン」のような、追い詰められた純愛。

 

「ベンジャミン・バトン」のような、限られた時間の青春。

 

「春の雪」のような、傲慢と後悔の狭間で揺れる、屈折した愛。

 

 

恋愛には、色んな形があっていいのです。

 

こうでなきゃ、と考えるから、いつの間にか、一方通行になっちゃう。

 

 

お互いのラグランジュ・ポイントを掴むことができれば、

 

バランスのとれた関係を続けることができる。

 

 

あの時、こうしていたら、自分の人生は、違ったものになったろうか。

 

確かに、そうだけど、それは同時に、今ある大切なものを失うことにもなる。

 

何かを得ようとすれば、何かを手放さないといけない。

 

それは、たぶん、宇宙の法則なんじゃないかと思う。

 

 

 

夢をかなえる、ということ。

 

欲しいものを手に入れる、ということ。

 

好きな人と、相思相愛になる、ということ。

 

愛する人と、結ばれる、ということ。

 

 

それは、

 

一時的にはできても、永遠には続かないもの。

 

 

だから、

 

今の、幸せだと思うひとときを、しっかり心に焼きつけておくのだ。

 

 

美しかった瞬間。

 

ときめいた瞬間。

 

悔しかった瞬間。

 

怒りを感じた瞬間。

 

 

心と、体と、記憶に、しっかり刻め。

 

二度と感じることのできない、新鮮な感覚を。

 

 

それが残っている限り、一生なくならない。

 

自分だけの、かけがえのない宝物。

 

 

夢も、

 

欲しいものも、

 

時間が経てば、形が変わっていく。

 

 

本当にかなえたい夢というのは、

 

イメージでいいんじゃないかと、俺は思う。

 

 

具体的に言える人は、堂々と言えばいい。

 

現実的に行動できる人は、思い切りがんばればいい。

 

 

 

夢は何ですか、と聞かれても、明確に答えられない人の方が多い。

 

俺も、そのひとり。

 

 

だから、心の声に耳をすませ、

 

イメージを、どんどん膨らませていくのを楽しめばよろしい。

 

それはきっと、楽しい作業。

 

 

理想はこうだ、現実はこうだ。

 

そこで嘆くんじゃなく、想像力で補完せよ。

 

 

この部分ではダメだったかもしれないけど、違う部分で新しい発見があるから。

 

そうやって、うまくいかないことの方が、面白いことに気づいたら、

 

人生は、きっと、楽しくなっていく。

 

 

 

そういうことを、学べる映画だと俺は思います。

 

 

居心地が悪いなら、居心地がよくなる工夫をする。

 

居場所が欲しいなら、気に入った場所を常に探す。

 

友達が欲しいなら、出会いを大切にする。

 

そして、出会いがある場所に、自らの意志で、足を運ぶ。

 

 

 

…そうやって手に入れたものが、自分だけの、ラ・ラ・ランドになる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2017-03-16

U-NOTE Ⅱ 「マイコプラズマ」

テーマ:洋画

先週の火曜日あたりから、ずっと具合が悪い状態が続いていました。

 

 

喉が苦しくて、咳が出るので、ベンザエースの銀を飲んでいたんですが、

 

なかなか、治らない。

 

そのうちに、寒気がやって来る。

 

仕方がないので、お医者さんに。

 

 

喉はそんなに腫れてないし、微熱だったので、

 

普通の風邪薬を処方してもらう。

 

でも、なかなか、治らない。

 

寒気がひどくなってきたので、仕事を早退。

 

寝れば治るかと思いきや、

 

夜になって、熱が急上昇!

 

 

翌朝、ようやく体の震えがおさまってきたと思って、

 

熱を計ると、38.2℃…

 

うひゃー これじゃあ、夜は何度まで上がったんだろう?

 

 

仕方がないので、またお医者さんに。

 

レントゲンを撮って、血液と尿を検査。

 

 

『…マイコプラズマです。肺炎は起こしてませんが。』

 

 

うっはー

 

 

俺って、ノロウイルスとか、どうしてこう、変な病気ばっかり。

 

職場のみんなが普通の風邪をひいている時は、まるで元気。

 

妻と娘が風邪ひいてても、俺だけ平気。

 

 

なんでやね~ん

 

 

俺は、女性にモテませんが、

 

一部のマニアックな女に好かれることが、たまにあります。

 

 

う~ん

 

舞妓プラズマかあ

 

 

一週間以上、愛されています(笑)

 

ずっとずっと、寄りそわれております(泥笑)

 

 

 

俺の体内では、

 

未知の敵と、激しい攻防戦が繰り広げられ、

 

新しい防衛機能が、生まれつつあります。

 

 

まさに、「シン・ゴジラ」の作戦会議のように。

 

 

怪獣の特徴。

 

①最初は、微妙な攻撃。

 

②次第に、凶暴性を増してくる。

 

③熱が、上がったり下がったりする(攻撃したり、休んだり)。

 

④なかなか、しぶとい(死にそうで死なない)。

 

⑤症状が改善しても、なかなか完治しない(撃滅できない)。

 

 

 

あ~ ちくしょう。

 

手強い敵だわ~

 

 

現在、撃滅までには至っていません。

 

目下、戦闘状態が継続中。

 

 

最新の映画の記事は、戦いが終わった後で。

 

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2017-03-05

U-NOTE Ⅱ 「レイドバック」

テーマ:洋画

どうも。桑畑です。何とか生きております。

 

 

映画はあまり行けなくて、飲みにも出ていなくて、

 

おかげで、お金をほとんど使わずに済んでいます。

 

そう、お金って、使わなければ、残るんですよね。

 

 

7勤が終わって、今日明日は2連休。

 

春になりつつありますが、新潟の温度差は、昼と夜で10度以上。

 

この時期は、温度管理が難しくて、豚の具合が悪くなりやすい。

 

急性肺炎やら、急性腸炎やらで、

 

昨日まで元気だった豚が、一晩で死んでしまいます。

 

出荷間近の豚が死ぬと、

 

100キロくらいの死体を、ひとりで数10メートル引きずることも。

 

 

何が言いたいかというと、

 

同じ時間でも、過ごし方によって、「経ち方」が違って感じられるということ。

 

 

楽しい時間は、あっという間だけど、

 

しんどい時間は、延々と長く感じますよね。

 

 

これって、何故なんでしょうね。

 

 

 

お金は、働いて稼いで、使わずにいれば、ちゃんと貯まる。

 

かといって、生きるためには、どうしても出費が要る。

 

だから、必要以上に使わないようにすればいいんだけど、

 

あまりきつきつにすると、逆にストレスになって、働く意欲も低下しちゃう。

 

 

ほどほどに使って、気持ちよく人生を楽しみたいものです。

 

 

 

時間は、お金と違って、どんな人でも、どんどん使われていく性質のもの。

 

ぼーっとしていようが、アクティブに行動しようが、

 

疲れて寝ていようが、勝手にどんどん流れて行く。

 

 

俺はたぶん、お金に対しても、時間に対しても、貧乏なんだと思う。

 

「時間貧乏」というのは、「時間の使い方が下手」ということなのかな。

 

 

たしか、ミヒャエル・エンデの物語に、時間銀行というのが出てくるけど、

 

時間は、貯めることができないからこそ、いいのかもしれない。

 

まさに、リアルタイムな判断が必要だから。

 

それが、生きている、ということだから。

 

 

 

時間があると、少しでも有意義に過ごそうとして、

 

かえって、疲れてしまったり。

 

せっかくの休みだから、ゆっくり休もうとして、

 

何もしないうちに一日が終わって、かえって、虚しくなったり。

 

 

あまり動くと疲れるし、何もしないと、何だか焦っちゃう。

 

ああ、何だか、面倒くさいもんですねえ。

 

 

 

俺の仕事は、休日が少ないので、

 

休みになったらこれをしよう、とか思っていると、

 

精神的に余裕がなくなってしまいます。

 

 

昨日は、休みの前の日だったけど、特に出かけませんでした。

 

帰って来たのが9時くらいで、風呂から上がって、10時前。

 

その時間から出かけて、深酒したら、今日はたぶんくたばっていたでしょう。

 

せっかくの休みが大半失われるのは、何だかもったいないんですね。

 

 

だから、昨日はゆっくり家飲みして、DVD見ながら夜更かしして、

 

今朝は8時半くらいまで寝坊して、ゆっくり朝食をとりました。

 

休日の予定は、あまり決めないようにしています。

 

決め過ぎると、その通り行動しないと、ストレスになっちゃうから。

 

 

ゆっくり朝食の後、軽いジャズを流してコーヒーを飲み、

 

さて、今日はどうしようかな、と考える。

 

幸い、大したケガもしなかったし、体は動く。

 

天気もまあまあいいので、髪を切ってさっぱりしようかな。

 

行きつけの美容室に電話したら、カットだけなら10時からOKとのこと。

 

よし、まずは、スッキリしたい。

 

 

髪を切った後、いつものカフェに寄る。

 

先週で、長く務めたバイトの女の子がやめたので、

 

店長さんの様子を見に。

 

お母さんが手伝いに来てて、親子2人で何とか回してた。

 

そのお母さんは、同じビルの下の階にある、居酒屋のチーママさん。

 

俺が初めてこのカフェに来た時に、同じようにいたっけ。

 

 

あの時は、俺は療養中で無職で、

 

太った体を軽くするために、ウオーキングを始めたばかりだった。

 

近所を歩いているうちに、お、こんなところにカフェがあったのか、って、

 

自分で見つけて、自分で扉を開けて開拓した、自分の居場所。

 

マックスで87キロくらいあった俺は、今では、62キロ。

 

行く度に、やせたよねえ、って言われちゃう。

 

いやいや、もとの体型に戻っただけですから。

 

 

ここに通って、もう、5年以上経つんだなあ。

 

淹れたてのコーヒーを飲みながら、常連さんたちと、軽いお話。

 

家で飲むコーヒーと、外で飲むコーヒーは、全然違うのだ。

 

(味はよくわかんないけど、精神的にはあきらかに違う)

 

 

1時間ほどくつろいで、帰宅。

 

お昼を適当にすませて、カザルスの「バッハ無伴奏チェロ」を聴く。

 

これ、よく眠れるんですよね~(笑)

 

 

気がついたら、4時くらいまで、ずっとうたた寝してた。

 

いつの間にか、ファンヒーターがタイマーで止まっていた。寒い~

 

またお湯を沸かして、コーヒーの準備をして、黒糖ロールパンをかじる。

 

 

久しぶりに、パソコンを立ち上げる。

 

映画は、明日の方がいいみたいだな。

 

何気なく、記事を書き始めると、お湯が沸いた。

 

熱くて黒い香りが、俺の心をほどいていく。

 

 

CDを、マイルス・デイビスの「カインド・オブ・ブルー」にチェンジ。

 

エヴァンスのピアノが流れて、「SO WHAT」が始まる。

 

 

あ、そうだ、最近覚えた、音楽用語があったんだ。

 

「レイドバック」。

 

興味のある人は、調べてみて下さい。

 

俺は、ジャズプレイヤーの知り合いから、教わりました。

 

 

クラブRのジャズライブに、一年以上通っているもんだから、

 

カルテットの4人とは、かなり仲良くさせてもらっています。

 

リーダーのアベさんは、アルトサックスプレイヤーで、気さくなお兄さん。

 

 

ライブが終わった後で、音楽の話を色々するんだけど、

 

俺はよく、カラオケを歌わされます。

 

あの歌聴きたいんだけど、桑ちゃん歌える? なんて風に。

 

最初に褒められたのは、荒木一郎の「ミッドナイトブルース」。

 

あれ、独特のリズムなので、歌える人があまりいないらしい。

 

俺は、中学生の時に、「あしたのジョー2」にハマって覚えたので、

 

何となく、自然に身体に刻み込まれてました。

 

いいねえ~、なんておだてられて、色んな歌を歌わされて、

 

俺ばっかじゃん!なんて文句いったら、

 

じゃあ、オレも歌うわ、なんて言って、アベさんがマイクを持った!

 

すげえ、アベさんは、人前で滅多に歌わない人らしい。

 

たしか、時任三郎だったと思うんだけで、すっげえ上手かった。

 

さすが、サックスプレイヤーは、肺活量も発声も、ものすごいですね☆

 

 

で、前回のライブの後も、スティングとか歌ったんだけど、

 

アベさんが、こう言うんです。

 

『…桑ちゃんの歌は、いいレイドバックなんだよねえ。』

 

え? 何すか、レイドバックって。

 

どうやら、きっちりリズムを刻むんじゃなくて、少し遅れ気味にプレイする、

 

演奏のテクニックらしい。

 

調子っぱずれではなく、小節いっぱいにおさまっているんだとか。

 

だから、どうやら、褒められたらしい。

 

 

なるほど、言われてみれば…

 

 

俺は、採点カラオケだと、あまり点数がよくない。

 

点数を出すためには、ワンテンポ早めに歌うと、90点台まで出せる。

 

でも、それって、俺が全然楽しくないんですよね。

 

だって、機械を喜ばせたって、面白くないじゃん!

 

 

ひとり飲みで、スナックを飲み歩く男なので、

 

全然知らない人と、一緒にカラオケで盛り上がることも、たまにある。

 

でも、ハモリって、つられちゃう人が多いでしょ。

 

だから俺は、相手よりわざと少し遅れ気味に、声を出す技術を体得したんです。

 

あくまでも、主旋律を際立たせて、サイドボーカルは、やや控えめに。

 

サイドの方が前に出ると、すごく嫌味になるし、聴いていて気持ちよくないから。

 

主旋律の人が、気持ちよくなるように、支えるように歌うのが、俺のスタイル。

 

 

歌い手さんがたくさんいるスナックに行くと、

 

ぶっつけ本番で、セッションさせられるときもしばしば。

 

そういう場数を踏んで、今の俺があるんですね。

 

 

まあ、そういうこともあって、

 

アベさんが教えてくれた「レイドバック」という言葉、すごく理解できました。

 

プロのミュージシャンから言われると、何だか嬉しいもんですね。

 

 

俺にとって、月イチのジャズライブの時間は、とても貴重。

 

平日だけど、夜8時スタートということもあって、参加しやすい。

 

やっぱり、時間って、努力して生み出すものなんですよね。

 

ワンドリンクで1500円という安さも、経済的にありがたい。

 

 

時間とお金を、有効に使える、楽しい大人のひととき。

 

 

時間も、

 

お金も、

 

気持ちよく使えたら、

 

きっと、精神的に幸福になれるんじゃないかなって思う。

 

 

 

楽しいひとときは、ほんの一瞬。

 

多くの苦痛の時間に耐えて、やっと辿り着く、安らぎタイム。

 

 

自由な時間は、自由に過ごせばよろしい。

 

無理に充実させなくたって、自然体で、ゆらゆらすればいい。

 

 

 

このブログだって、誰かに何かを伝えたいとか、

 

そんな御大層なシロモノじゃなくて、

 

自分の頭の中を、心の闇を、スッキリさせたくて、

 

自己中心に、書き出しているだけ。

 

 

人の評価よりも、

 

自分がどう感じたかを、確認して、記録しておきたいだけ。

 

 

 

今夜は、軽く、外を散歩して、コンビニでタバコ買って、

 

一服してから、空を眺めて、行く場所を探そうと思います。

 

 

月が輝いていたら、月に誘われるままに。

 

星がきれいだったら、星に吸い込まれるように。

 

 

ゆっくりと、

 

心も体も、レイドバックしながら、

 

よたよたと、不器用に、ひたすら歩くのだ。

 

 

 

 

ヘイヘイヘイ、ブルース。

 

まるでジャンキーなブルース。

 

お前のシャウトは、俺の胸をゆする。

 

傷ついたあいつにゃ、クレイジーレイジ―なブルース。

 

ミッドナイト・ブルース、聴かせてやりな♪

 

 

 

 

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2017-02-25

映画 「愚行録」

テーマ:洋画

人はみな、自分独自の世界で生きている。

 

 

先日紹介した小説「微笑む人」が原作であると知って、

 

どうしても見たくなり、新潟で唯一上映している映画館まで行きました。

 

 

なるほど、これは、一般の人には絶対ウケませんなあ。

 

 

俺にとっては、ある意味、癒し効果がありました。

 

人間、きれいごとばかりでは、生き残っていけないから。

 

 

 

いじめも虐待も、嫌がらせも争い事も、決してなくなることはない。

 

そんなこと、みんな薄々わかっているんだけど、

 

それを認めてしまうと、殺伐とした世の中になっちゃう。

 

だから、正しい行いと、愚かな行いを、どこかで区別しないといけないのだ。

 

 

この映画で語られるのは、人の心の「闇」である。

 

 

誰もが、間違った生き方はしたくない、と思うもの。

 

誰も傷つけたくないし、誰からも傷つけられたくない。

 

人に優しくありたいと思うし、人からも優しくされたい。

 

 

「いい関係」は、自分を守ることにもつながっていくから。

 

 

 

さて、本作は、静かに、物語が進んでいきます。

 

淡々と、冷たい空気が、流れていきます。

 

 

おどろおどろしいホラー的な描写も、時折出ますが、

 

全体の空気からすれば、まだ手ぬるいと思えるほどです。

 

 

見る者の感性によって、ヒットする心の場所が、違う気がするんですよね。

 

 

 

はっきり言って、深いです。

 

深く考えれば考えるほど、暗い闇の領域。

 

光が届かない、屈折した、ブラックホールのような世界。

 

 

だから、簡単には表現できない。

 

 

俺の思考力と感性では、まだ探求が不充分ですが、

 

時間をかけて熟成させて、ずっと考え続けたいテーマです。

 

 

 

「愚行」を、広辞苑で調べると、

 

「おろかしい行為。ばかげた行為。」とあります。

 

じゃあ、どういう行為が「おろかしい」んでしょうね。

 

 

自分では「正しい」と思うことが、人によっては「間違い」だったりする。

 

「小さな親切」は、「大きなお世話」になり、

 

せっかくの「好意」は、あからさまな「嫌味」と受け取られる。

 

 

 

似たような言葉で、「愚痴」があります。ついでに調べましょうか。

 

「言っても仕方のないことを、言って嘆くこと。」だそうです。

 

 

なるほど、これは、「答え」がみつからない、エンドレスな憂鬱。

 

ただ、聞いて欲しいだけなのに、無理矢理「答え」を出そうとするから、

 

かえってこじれて、しまいには「説教タイム」になってしまうんですね。

 

 

「愚行」は、実際行っている時は、正しいと思っているんだろうか。

 

俺は、そうは思いません。

 

もし、本気で正しいと思って、それが裏目に出たら、

 

怒るなり、反省するなりの「感覚的な反応」があるでしょう。

 

 

しかし、この物語に出てくる彼らの「行い」は、

 

「無意識」「何となく」であるような印象が強いのです。

 

 

それは、「別にそんなに深く考えてやっていない」ということ。

 

だから、「軽い気持ちでやっただけ」。

 

そこには、「罪悪感」もなければ、「反省点」もない。

 

 

傷ついた相手が、「被害者意識が強い」だけ。

 

心をつぶされた相手が「ひ弱」なだけ。

 

冗談が通じない、面倒くさい人間。

 

 

「悪気がない」から、「自分は間違っていない」と思う。

 

いちいち気にしていたら、生き残っていけない世の中だから。

 

 

この映画を見ていると、だんだんと気分が暗くなっていくかもしれません。

 

見終わった後の印象も、あまりよくないでしょう。

 

 

でも俺は、こういうスタイル、ありだと思います。

 

 

大事なことだから、簡単にきれいに片づけて欲しくない。

 

肝心な部分に蓋をして、隠そうとして欲しくない。

 

 

だから、固唾を飲んで、最後まで、しっかりと見ました。

 

 

不思議なことなんですが、

 

気が滅入るような場面の奥に、

 

何か、心を熱くさせるものを感じるんです。

 

 

精神が冷えていくような描写の隙間から、

 

何かが、燃えたぎった塊りが吹き出てくるような、

 

火傷しそうな感覚にとらわれるのです。

 

 

その正体が、自分でも、よくわからない。

 

 

 

優位に立っている者は、いずれ、そこから転落する時が来る。

 

何をもって「勝ち」「負け」とするかは、ものさしが変われば、全部違う。

 

蹴落とす。足を引っ張る。自慢する。けなす。貶める。

 

人の不幸を笑い、自分が少しでも幸福だと思いたがる。

 

人を馬鹿にして、自分は優秀であると思いたがる。

 

「あの人よりはまし」と、自分に言い聞かせて、生きる力にしていく。

 

 

そうしないと、やっていられないのかもしれない。

 

 

俺の心は、醜いところだらけなので、

 

彼らが、実に自然に、「愚行」を重ねていくのが、何だかすごいと思いました。

 

俺だったら、きっと、耐えられない…

 

 

 

仕方のないこと。

 

他に、方法がなかった。

 

あの時は、そうするのが当たり前だった。

 

そういう雰囲気だった。

 

常識。

 

暗黙のルール。

 

仲間内の、掟。

 

 

思考、停止。

 

感覚、麻痺。

 

罪悪感、欠如。

 

 

 

無邪気に、

 

悪ふざけで、

 

面白がって、

 

遊び半分に、

 

人の心を、少しずつ、殺していく。

 

 

 

俺には、そういう生き方、できるだろうか。

 

もしかしたら、自分でも気がつかないうちに、

 

そういう生き方を、してしまっているんだろうか。

 

 

 

人はみな、

 

自分の見たいものを、見たいように見て、

 

自分の聞きたいことを、聞きたいように聞いて、

 

自分がそう思いたいことを、理由をつけて思い込む。

 

 

そういう「固定された考え」が変わるのは、

 

そうした方が、「自分に利益がある」と思った時だけ。

 

 

一度イメージができてしまったものは、簡単に変わらない。

 

自分のことで忙しいから、いちいち考えていられない。

 

 

 

 

それは、自分で作り上げた世界の中でしか、生きられないからだろうか?

 

いや、違う。

 

そういう生き方の方が、「楽で簡単」だからからじゃないのか。

 

 

 

 

人の話を、よく聞く。

 

人の気持ちを、理解する。

 

人の立場になって、考える。

 

 

子供の頃から教わってきたはずのことが、

 

今の自分に、どれだけできているだろうか。

 

 

「行い」で、人の価値が判断される。

 

「言動」は、その人の心がそのまま出る。

 

 

子供は、大人の真似をする。

 

大人の行為は、子供に反映する。

 

若者たちは、社会の鏡。

 

 

 

賢い者は、上手に生き残る。

 

愚か者は、押し潰されていく。

 

強い者が勝ち、弱い者は負ける。

 

 

しかし、生きていると、色んなことがある。

 

何事も「うまく」いっていた人ほど、いざとなった時に「脆弱」になる。

 

ひどい目にばかり遭っていた人ほど、ここ一番という時に強くなれる。

 

 

誰かの力を利用する能力と、

 

自分自身の底力で、人の心を動かす能力は、根本が違う。

 

 

 

この映画は、

 

人の「弱さ」と「強さ」を、同時並行で学ぶことができる教材です。

 

 

…色眼鏡を外して、心の目で、しっかりとご覧下さい。

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2017-02-21

映画 「パコ・デ・ルシア」

テーマ:洋画

ギターの音色が、心地いい。

 

 

スペインのフラメンコギタリストの、ドキュメンタリー映画。

 

この映画、気持ちいいですね~

 

先日ご紹介した、ヨガナンダと同じくらい、エネルギーが湧いてきます。

 

やっぱり、才能がある人って、独特のオーラがあんですよね。

 

 

いちいち文章で説明するのが、面倒くさくなってしまいます。

 

これは、感覚で味わう、極上のエンターテイメント。

 

(もちろん、音楽は生演奏で聴くのがベストですが)

 

 

音楽には、好みというものが、どうしてもある。

 

音を楽しむのだから、好きなジャンルを、好きなように楽しめばよろしい。

 

俺は一時期、ピアノの音色が心地よくて、

 

うつで療養している時は、ピアノのCDばっかり聴いていました。

 

 

でも最近は、ギターの音色も好きになってきたんですね。

 

特に、スライドギターは、何だかハマりました。

 

内田勘太郎のボトルネックギターのCDは、車に常備してあります。

 

(カルピスの瓶で弾いている、貴重な音源)

 

 

ラテン系の音楽は、いい感じのリズムで、ノリやすい。

 

エンリケ・イグレシアスの「バイラモス」は、カラオケでよく歌います。

 

あのイントロが、ほろ酔いにちょうどいいんですなあ。

 

「マイアミ・バイス」に登場した「アランカ」もいいし、

 

「デスペラード」で使われた「マリアッチの歌」も好きです。

 

 

で、パコ・デ・ルシアを初めて聴きました。

 

しかも、映画館で!

 

 

これはもう、たまりませんなあ。

 

アマゾンで、「二筋の川」を探して買ってしまいました。

 

 

音楽って、読書とは違う領域を、刺激してくれます。

 

楽器の演奏が、彼らにとって共鳴し合う「言葉」なんですね。

 

 

音色は、生み出されて進化していくもの。

 

その時にしか、聴くことができない、唯一絶対の、至福のひととき。

 

 

耳をすませて、

 

心を研ぎ澄まして、

 

魂の鼓動を、体感してみて下さい。

 

 

…新鮮な感覚こそが、生きる喜びの原点となりますから。

 

 

 

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2017-02-21

映画 「LUPIN THE ⅢRD 血煙の石川五エ門」

テーマ:アニメ・特撮

肉を斬らせて、骨を断つ!

 
 
「次元大介の墓標」に続いて、大人の「ルパン三世」が再び登場。
 
前編・後編で、トータル1時間くらいなので、見やすいし、料金も安いです。
 
 
俺は個人的に、銃よりも刀が好きなので、今回は燃えました~
 
 
冒頭で登場する五エ門は、「つば」のついた刀を帯刀しています。
 
おやおや、確か彼は、仕込み杖のような刀を使用していたはず…
 
そうか、これは、若き日の五エ門の物語なのか。
 
 
なるほど、確かに、青くさい。そして、未熟者に見える。
 
「峰不二子という名の女」に初登場した時よりも、何だか初々しい。
 
何だか、ワクワクしますね。
 
 
 
敵役として登場するのが、怪力の金髪外国人。
 
両腕に鉈を持って、自由自在に振り回す、殺人兵器みたいなバケモン。
 
ちょっと「やり過ぎキャラ」みたいな感じがしますが、
 
まあ、これくらいの相手じゃないと、盛り上がらんのでしょう。
 
 
日本のヤクザたちが、すっげえ笑かしてくれます。
 
いいなあ~ 彼らだけで、面白い映画が作れそうですわ。
 
 
ヤクザの用心棒として雇われた五エ門は、肝心な時に失態をしてしまう。
 
その汚名を返上するために、孤独な戦いをすることになります。
 
「修行」という考え方は、西洋人には理解できないかもしれませんが、
 
ある領域まで、自分で自分を追い込むことによって、
 
「開眼」するものが、確かに、ある。
 
 
NHKドラマ「宮本武蔵」で、役所広司が、足に怪我をした状態で、
 
ロッククライミングで崖をよじ登る場面がある。
 
「帰ってきたウルトラマン」で、キングザウルスⅢ世に敗れた郷秀樹が、
 
怪我をした足を酷使して、ジャンプの特訓をする場面がある。
 
 
痛いところをさらに痛めつけるのって、
 
無茶で馬鹿げているように見えるけど、
 
大事なのは、その「精神性」であると、俺は思うんですね。
 
 
俺は最近まで、右肩が痛くて痛くて、動かせなかったけど、
 
動かさずには、生活できないし、働くことができない。
 
だから、無理やり動かして、動かしながら、治しちゃった。
 
 
昨日までの、悪天候の中の9日間勤務も、
 
考えてもわからない領域を、五感で感じ取って仕事していくうちに、
 
ある瞬間、「あ、こういうことなのかも」と思う時がある。
 
 
それは、経験値を積み重ねることによって、洗練されていくものだし、
 
絶えず取捨選択して、最善の方法が編み出されていく性質のものなのだ。
 
 
刀は、侍の魂。
 
武器をどう使いこなすかは、肉体と精神のバランスが大事。
 
いかなる状況でも、最速最強の技を繰り出せるようになるためには、
 
修行という「時間」が必要なんですね。
 
 
苦しい時は、何かを学んでいる時。
 
苦痛に耐えている時は、新しい技が生まれようとしている時。
 
 
 
いや~ 五エ門、カッコいいです。
 
憧れますなあ。
 
 
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2017-02-21

映画 「虐殺器官」

テーマ:アニメ・特撮

人を殺すのには、理由が必要。

 

 

ようやく勤務を終えたので、映画記事再開です。

 
伊藤計劃アニメ三部作の、一番メインな作品。(これがデビュー作だそうな)
 
はっきり言って、すごいです。今までの中で最高の出来でした。
 
 
人が人を殺すのは、古来からよくあることでした。
 
人は、いつか必ず死にます。
 
死ぬ人は死ぬし、生き残る人は生き残る。
 
ただ、それだけのこと。
 
 
映画の内容は、いたってシンプル。
 
ただ、テーマが深いので、台詞がやたら多いです。
 
会話の内容についていけない人は、眠くなっちゃうかもしれませんが、
 
俺は、常に考えていることの領域なので、楽しく見ることができました。
 
 
誰でも、殺したい相手の1人や2人は、いるでしょう。(いないか)
 
俺は、いっぱいいます。10人以上くらい、いますね。
 
筆頭は父親なので、もう会わないことにしました。
 
たぶん、今度顔を合わせたら、確実に血の雨が降るでしょう。
 
 
 
生物は、他者の命を奪って生きる。
 
奪わなければ、すぐに死んでしまうから。
 
食物を断てば、生きられない。
 
襲い掛かって来る者を倒さなければ、生きていけない。
 
 
殺すことは、実に、自然なことなのだ。
 
 
例えば、熊の親子が撃ち殺されたとしましょう。
 
ある人が言います。
 
『…かわいそうに。もっと他に方法はなかったのでしょうか?』
 
でも、その熊が、自分の子供を殺そうとしたら?
 
熊のために、子供の命を喜んで捧げますか?
 
代わりに、自分が進んで殺されますか?
 
逃げるでしょう?
 
逃げても逃げても追って来たら、誰かに助けを求めるでしょう?
 
そんな時に、熊を傷つけないで、自分を助けて欲しいって言う?
 
自分の大切な人が、殺人鬼に襲われたら、戦うでしょう?
 
力があろうがなかろうが、必死になって立ち向かうものだと思う。
 
 
病原体と戦うための免疫力だって、生命を守るための戦闘システムなんだから。
 
 
 
「殺す」という行為自体は、実に自然なこと。
 
肉を買う時の値段は、「殺し代」が含まれている。
 
野菜だって、果物だって、魚だって、みんな同じ。
 
命をもらうから、いただきます、って言うのです。
 
その命が、自分の生命力というエネルギーに変換されて、生き続けるのだから。
 
 
 
何故、殺すのか。
 
生きていくため。
 
家族を、養うため。
 
 
この映画の中で、印象的な台詞があります。
 
『…仕事だから、仕方がない。』
 
 
これは、便利な言葉だと思う。
 
約束を破った時とか、良心が痛む時とか、理不尽な結果になる時とか、
 
自分に対する言い訳として、実に万能な、魔法の言葉。
 
 
 
先日紹介した本「恋する寄生虫」では、
 
人に寄生する虫が、行動を左右させているという理屈でした。
 
それは、発想としては面白いけど、個人的には、どうも好きじゃない。
 
何もかも、虫のせいにしてしまうのではなく、
 
虫の影響を受けて、そうなってしまうというだけ。
 
そうなってしまう要素が、自分の中にあるから。
 
だから、「蟲師」の物語は好きなんですね。
 
 
俺は、殺したい願望というのは、誰にでもあると思う。
 
殺人犯が、「誰でもいいから殺したかった」というのは、正直な言葉だけど、
 
そういう理由で殺される側は、たまったもんじゃない。
 
人間を襲う熊だって、襲う相手は、誰でもいい。いちいち、選んでなんかいない。
 
ただ、目の前に現れた人間が、不運だったということになる。
 
 
殺される時は、誰でも殺されてしまうし、
 
殺す時は、誰でも殺してしまうのだ。
 
運よく、生き残る者。
 
運悪く、殺されてしまう者。
 
「もっと生きたい」と願う者と、「早く死にたい」と願う者でも、答えは違う。
 
 
 
 
 
映画は、殺す「機能」を持つ「器官」が、もともと人間に備わっているという。
 
それを刺激する「ある方法」を用いて、世界をコントロールできるという。
 
 
俺は、自分自身が、殺人を犯す可能性がある人間であることを、知っている。
 
いつ、どのような状況で、「その機能」が発動するのかは、わからない。
 
 
安全な場所で、安心して暮らせて、健康で長生きできる保証なんて、どこにもない。
 
逃げ場などないし、安住の地もないし、100%信頼できる人間も、皆無。
 
 
自分ですら、信用できないのだから。
 
 
 
この物語は、人類に対する「挑戦状」のように感じます。
 
そこが、面白い。
 
 
普段、こういう領域で思考を巡らせている人には、刺激的な教材となるでしょう。
 
答えは、ありませんから。
 
 
実際に人を殺しても、きっとわからない。
 
実際に殺される状況になっても、わからない。
 
 
ただ、答えに「近づく」ことは、できると思う。
 
生死の現場で働く人には、ぜひ見て欲しい作品です。
 
 
 
「殺したい」という願望は、
 
「助けたい」という願望と、紙一重。
 
 
殺したいから、殺す。
 
殺したいから、殺してもいい理由を探す。
 
殺したくないから、殺さなくてもすむ方法を考える。
 
殺しちゃいけないから、ひたすら我慢して、
 
心が崩壊して、いいように振り回されて、潰される。
 
 
黙って、やられっぱなしになるか。
 
勇気を出して、立ち向かうか。
 
 
 
生きるか、死ぬか。
 
殺すか、殺されるか。
 
 
それは、生き物としての、本能の領域であり、生命の根幹。
 
 
「理由」は、他者に説明するために、必要なだけ。
 
自分が納得したいから、何かのせいにしたいだけ。
 
仕方がなくて殺した、と言わないと、心が崩壊してしまうから。
 
 
野生動物は、腹が減ったら、獲物を襲って、貪る。
 
奴らには、それが自然なこと。
 
 
人間だけが、面倒くさい。
 
 
よほどの理由があって、人を殺す。
 
正当防衛で、人を殺す。
 
恨みをはらすために、人を殺す。
 
ただ、殺したくなったから、人を殺す。
 
 
本能だろうか。
 
能力なんだろうか。
 
反射的な行動プログラムなんだろうか。
 
 
何かで封印されていたものが、突然、動き出すことがある。
 
俺は、自分の中で、そういうことが起きることの怖さを知っている。
 
俺が自殺を考えるのは、
 
殺人をしてしまう自分にブレーキをかけるための、最後の手段だと思うから。
 
(そこの領域は、前作「ハーモニー」で語られています)
 
 
 
人間の能力は、未知数。
 
この映画が切り込んだテーマは、相当奥が深い。
 
だから、永遠に、答えは出ない。
 
 
これを見て、何も感じない人は、幸せなんだろうと思う。
 
でも俺は、この作品に出会えてよかったと思う。
 
得体の知れない、正体不明のモヤモヤが、少し解消された気分だから。
 
 
 
他人事だと思えば、思考は停止。
 
自分のことだと思えば、過剰に反応。
 
 
人間ってやつは、何て難しい生き物なんだろう。
 
 
 
 
殺したかったから、殺した。
 
生きたかったから、生きた。
 
 
…さあ、自分なりの「理由」を考えましょう。
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2017-02-18

U-NOTE Ⅱ 「9日間連続勤務はきつい」

テーマ:洋画
12日から、ずっと仕事しています。
 
明日は、朝7時から出荷で、明後日も出荷があります。
 
日曜から、次の週の月曜まで、連続勤務~
 
 
さすがに、疲れてまいりました。
 
 
ブログはずっと止まったままだし、
 
映画に行っても、きっと寝てしまうだろうし、
 
飲みに出る元気もないしなあ…
 
 
月曜まで働けば、火曜と水曜が連休になる予定なので、
 
とりあえず、ぶっ倒れない程度にがんばろうと思います。
 
 
夜のひとときが、唯一の安らぎの時間。
 
ローソン限定のウイスキー「暦」は、なかなか美味いですね☆
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2017-02-11

U-NOTE Ⅱ 「左目を負傷。」

テーマ:洋画
右肩がやっと治りつつあると思ったら、今度は左目をやっちゃいました。
 
 
以前にお話しした、粉砕機とか、洗浄機で跳ね返った破片ではなく、
 
普通に豚舎の通路を歩いていて、豚が走り回った時にたまたま飛んだ、
 
「ふん」の塊りが、ほぼ真横から左目に命中したのです。
 
 
衝撃は、前の2回ほど強くはなかったし、すぐに水道の水で洗い流したので、
 
痛みはほとんど感じなかったんですが、あの「独特の違和感」が。
 
それが、木曜日の夕方。
 
 
案の定、金曜の朝、痛みが始まりました。
 
まばたきをする度に、ズキーン…
 
あ~ またやられてしまった。
 
 
眼下に行こうかとも思ったんですが、過去2回ほどには、痛くない。
 
見た目も、ほんのり赤いだけで、重症ではなさそう。
 
 
抗菌剤が多く含まれている、例の目薬を、前の日からさしていたので、
 
朝、もう一度さすと、うっは~ しみるしみるしみる!
 
これは、眼球に傷ができちゃったんだなあ、って。
 
しみるってことは、そこに薬がしみ込んで、感覚が反応している証拠。
 
 
痛みとか、かゆみとか、炎症とか、発熱は、
 
体が、侵入してくる敵と戦っているということ。
 
そして、破壊された部分を、自己修復しようとしているということ。
 
 
仕事は、はっきり言って、忙しいです。
 
やることは山ほどあって、かつかつで作業していて、
 
慌てて失敗することも多く、毎日、色んなことで怒られています。
 
 
だから、眼科なんかに行ってる場合じゃねえんだ!
 
 
昨日一日、目薬をさしまくって、豚舎の洗浄を終わらせました。
 
で、今日は、お休み。
 
 
勤務体系が変わって、
 
① 4勤して、1日休み
 
② 7勤して、2日休み
 
の2パターンが交互に繰り返されることに。
 
だから、今日休んだら、明日からは7勤なんですが、
 
19日に出荷予定があるので、8勤してから2連休になりそう。
 
 
今日は、上手に休んでおかなくちゃ。
 
 
目の痛みは、昨日の半分になりましたが、まだちいっと痛い。
 
でもまあ、明日にはもっと回復するでしょう。
 
目がこんなんだと、映画もきっと楽しめないので、行きません。
 
 
あれから3本見たので、記事も早くアップさせたいんですが、
 
目をあまり酷使したくないので、今日は、近況報告だけにしておきます。
 
 
 
しかし、生き物の回復力とか、免疫力って、すごいなあ。
 
外部から侵入する敵のタイプによって、反撃する能力が備わっている。
 
そしてそれは、強い奴らと戦えば戦うほど、レベルアップしていく。
 
 
治す力は、生き物自体の中にある。
 
薬や手当は、それを手助けする、サポート役に過ぎない。
 
 
すぐに治る損傷もあれば、
 
時間をかけて、ゆっくり修復していくダメージも、たしかに、ある。
 
 
 
今日は、天気も荒れているし、ずっと家にこもっています。
 
そういう時間も、大事。
 
 
 
夕方には、友達と会う約束をしています。
 
前の会社で一緒に働いていた、M先輩。
 
「マルドゥック・スクランブル」「宇宙怪獣ギララ」「おっぱいバレー」
 
「ヤッターマン」「ICHI」「スケバン刑事」「女子ーズ」など、
 
マニアックな映画を、たくさん一緒に見に行った仲であり、
 
飲みに行って、カラオケで盛り上がる仲。
 
 
もう、20年くらいの付き合いになるのかな。
 
前の会社はブラックだったけど、
 
彼に出会えたのは、一生の宝物だと思っています。
 
 
辞めた会社の人と、ずっと付き合いがあるっていうのは、
 
「友達」と呼んでもいい関係ですよね。
 
 
彼もまた、胃や心臓の手術をしたらしく、
 
入退院を、繰り返した男。
 
 
会うと、お互いに元気になれるのが、親友。
 
他の人には言えないことも言えるのが、親友。
 
それは、得難い関係だと思うんです。
 
 
最近の休日は、映画館に行ったり、カフェに行ったり、飲み屋に行ったり、
 
とにかく、単独行動ばっかりだった。
 
 
だから、誰かと一緒に過ごす、という楽しみを忘れていたのかも。
 
先週、メールして、なかなか返事が来なかったので、
 
もしかしてまた入院して、意識がないとか…色々考えたんですが、
 
昨日の夜、返信が来て、今夜があいてるから会わないか、と。
 
俺も、明日から仕事だけど、今日は用事を入れていないので、
 
すぐにOK。数回の短いやり取りで、あっさり決まっちゃった(笑)
 
 
明日のことを、思い煩うよりも、
 
今、楽しめることをしっかり楽しんで、元気を取り戻した方がいい。
 
 
痛みから、学べ。
 
体の痛みも、心の痛みも、生き抜くための、スパイス。
 
お互いに、色々あるからこそ、いたわり合えるというもの。
 
 
 
友達って、ありがたいもんですね。
 
夕方6時に合流して、2人で、夜の街に繰り出します。
 
 
目薬を、忘れずに。
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