FUJITA'S BAR
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2005-07-30

わたしの恐怖体験(7)   「午前2時の男」

テーマ:わたしの恐怖体験

引っ越して来てから、3ヶ月くらいたった冬の夜のことです。


眠くなって布団に入り、眠り始めた頃…。


ピンポーン。


突然、呼び鈴が鳴りました。体を起こして時計を見ると、午前2時。おいおい、こんな時間に誰だよ、もぞもぞしていたら、またピンポーン。ああ、うるさい。


やれやれと思い、玄関まで行って「…誰ですか?」と言ってみました。


…返答なし。ええい、めんどくさい。思い切って鍵を開けて、外を見てみました。そこにいたのは…。


青白い顔をした、ヤセ型の男です。知っている人じゃない。しばらく無言で見つめ合う両者。


やがて、「…すいません。」と言って、彼はすうっと闇の中に消えました。


…え? 何だ今のは。まてよ、確かここの前の住人は、女の人だったな。その人の彼氏だろうか。もしかして、幽霊になって会いに来たとか…。うひょー! そうか、度重なる出現に耐えられなくなって、ここを引き払ったのかもしれない。うーん、これは盛り上がってきた。いろいろあらぬ想像をめぐらせながら、再び眠りにつきました。


翌日の昼間、呼び鈴が鳴りました。ピンポーン。


開けると、女の人が立っていました。申し訳なさそうな顔で。もしかして、前の住民か? さては、昨夜あんたのところにも出たのか? 興味津々で彼女の言葉を待っている俺。


「あのう、昨夜…、来ましたよね。」


「は…はい。」


「うちの主人なんです。私、隣に住んでいる○○というものです。昨夜、主人が酔っ払ってお宅に入ろうとしたらしく、ご迷惑かけてすみませんでした…。」


「………はあ?」


そりゃねーだろ。そんなアホな理由ってある? 俺の青春の光と影をもてあそびやがって。この盛り上がった心はどうしてくれる! 一気にテンションダウンだよ。あ~あ。


まあ、考えてみれば、それが一番もっともらしいオチですね。俺が勝手に妄想してしまったのが悪かったみたい。お騒がせしました。お互いに。


お詫びにと言って置いて行った、これはなんだろう。お菓子かな。…うわ!


それは、アイスクリームでした。レディ・ボーデンのでかいやつ。おい、真冬だぞ。お前、雪女か!


                                                             (END)


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2005-07-30

わたしの恐怖体験(6)   「明け方の少女」

テーマ:わたしの恐怖体験

故郷にUターンして、プータローだった頃のことです。


明け方に目が覚めて、ぼんやりしていると、またしても体が動かなくなりました。うわ、久しぶり! ちょっとワクワクしていると、やはり誰かの気配を感じます。


今までは、老婆 とロクなのがいませんでしたが、今回は、なんと女の子!しかもかわいい。小学3年生くらいの美少女です。やはり顔とかは見えませんが、雰囲気でわかります。その子が、俺の両手をふわっと掴むんです。


「…ねえ、一緒に遊んで。」


やばい意味ではなく、純粋に寂しそうだったので、「…うん。」というと、とたんに体が軽くなり、フワフワしてきました。彼女に手を引かれるままに上昇すると、あっという間に天井くらいの高さになりました。飾ってある賞状のホコリが見えます。下には寝ている俺が。なんかなつかしい景色。


しばらくの間、くるくる回ったりして彼女と遊びました。そうしたら、今度はこう言うのです。


「…ねえ、あたしと一緒に行こう。」


「え、どこに…?」


「…ねえ、いいでしょ。」


「いや、俺、いろいろやることあるし…。」


「…ねえったら!」


彼女の力が急に強くなったかと思った瞬間、手がすっぽ抜けたような感じがして、俺の体はドスンと下に落ちました。またしても寝汗・寝汗・寝汗。やれやれ。


何だったんでしょう。あのまま行っちゃってたら、俺は何処に連れて行かれたんでしょう。考えてもよくわからないので、考えないことにしました。


悪いことしたかな、って思ったりもしたけど、まあいいや。用があれば、また来るでしょう。


                                                           (END)


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2005-07-30

わたしの恐怖体験(5)   「オフィスの怪」

テーマ:わたしの恐怖体験

小田原で働いていた頃のことです。


その日は2~3人で残って、事務作業をしていました。職場は、古い倉庫を改造したようなビルにあって、守衛などはいません。自分たちで、鍵を閉めて帰るので、何の気兼ねも要りませんでした。


ビルの入り口から中に入ると、すぐ左側に受付の窓口があります。俺はそこに座って仕事をしていました。ここだと、仕事しながら人の出入りがよくわかるし、置き去りにされることもないからです。


仕事に没頭している時、ふいに前を誰かが通り過ぎました。男の声で、「ごくろうさまです…。」


反射的に俺は、「あ、どうも。」と返事をしましたが、仕事に集中していたので、顔は上げませんでした。何せ色んな人が出入りするところだから、いちいち気にしてられません。どうせ忘れ物をとりに来たか何かだろうと思い、そのまま仕事を続けました。


深夜になってようやく仕事が終わり、さて帰ろうかということになり、戸締りをしはじめました。その時になって、さっき入ってきた人を思い出したんです。


「そういえば、誰かもう一人いるかも。」


そのビルは3階建てになっていて、各階に内線が通じています。いちいち行くのも面倒なので、手分けして片っ端から鳴らして見ました。誰も出ません。


「気のせいだったかな。それとももう帰ったのかも。」


でも、確かに誰かが前を通ったはずだし、帰る時にここを通らなければ外に出られないはず。炊事場の奥に勝手口があるけど、そこにも同僚がいたし、誰も来なかったって言ってる。おかしい。


「おい、誰かいるかも。話し中だ。」


同僚が言うには、3階の一番奥の部屋、すなわち託児室の内線が話し中でつながらない。誰か電話してるのかもと言うんです。ええっ、男が託児室に? 


「…ははーん、寝てるんだな。あそこは布団があるから。しょうがない人だ。」


俺は様子を見に3階まで行くことにしました。全くもう、眠いのに…。ぶつぶつ言いながら託児室のドアを開けると、辺りは真っ暗。とりあえず電気をつけてみました。


誰もいません。やっぱり気のせいかな。…と、電話のツーという音がする。見ると、受話器の外れた電話が畳の上にありました。


「……?」


とりあえず受話器を元通りにして、1階に戻りました。「やっぱり誰もいない。帰ろう。」


何だかよくわからないまま、戸締りをしてビルを出ました。きっと疲れているから、気のせいということにしました。


でも、後で思ったんですが、その受話器、少しあたたかかったような気もするんです。でも、きっと気のせいですね。そういうことにしましょう。


                                                          (END)

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2005-07-30

わたしの恐怖体験(4)   「ごあいさつⅡ」

テーマ:わたしの恐怖体験

小田原で新築のアパートに引っ越した時のことです。


夜、寝苦しくて目を覚ましました。どうも枕元が騒がしいみたい。…えっ?


ああ、なんかいる…。またかよ。今度は何だ?


横浜の“あれ” を思い出して、瞬間イヤな気分になったけど、どうもタイプが違うみたい。


2人か3人。何せはっきりと見えないもんで、“そこにいる”としかわからないんです。何か話しているみたいなんだけど、声は聞こえない。そういう能力は俺にはないみたい。


でもその人たちからは、敵意は感じられませんでした。むしろ、品のよさのようなものを感じます。格好は、割烹着のようなものを着ていたように思います。おばあちゃんといった感じ。


彼女たちは、俺の寝ている姿を覗き込んで、何やら楽しそうにおしゃべりでもしているんでしょうか。俺の肩に両手を掛けてくるので、たまらなくなって俺は、また心に念じました。


「今日から引っ越してきた者です。怪しい者ではありませんので、安心して下さい。」


そう念じたら、クスクス笑いながらすうっといなくなりました。やれやれ。


その日以降、彼女達は現れませんでした。やっぱ、“ごあいさつ”なんでしょうかねえ。


                                                          (END)

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2005-07-30

わたしの恐怖体験(3)  「ごあいさつ」

テーマ:わたしの恐怖体験

あれは、横浜で下宿生活をしてまもない頃でした。


明け方になんとなく目が覚めたんです。ああ、まだ早いなと思い、再び寝ようとしたとたん、体が急に動かなくなりました。いわゆる“金縛り”です。生まれて初めて経験したんですが、イヤなもんです。


ウンウン唸っても、ビクともしない。目だけは動くんだけど、首から下はダメ。渾身の力を振り絞るとわずかにピクピクするだけ。すっかり参ってしまいました。


そうしているうちに、今度は呼吸が苦しくなってくる。首を絞められているような感覚。いや、少し違う。何かが胸の上に乗っているような、強烈な圧迫感。何だ、これ?


──何かが俺の上に乗っている!


薄目を開けて恐る恐る見てみると、何やら黒い影がうっすらと見える。そしてやたらと重い。ぼんやりだから、はっきりとはわからないけど、俺の上半身の上に男が直立している感じ。顔はよくわからないけど、目だけがにぶい光を放って、俺を覗き込んでいる…。


ゆ、幽霊…?


具体的に幽霊を見た経験がなかっただけに、心底驚きました。 すげえ! 俺もついに…なんて言っている場合じゃない。苦しい。なんとかしなきゃ。


話すことは出来ないので、心で念じてみることに。


お前誰だ! 俺に何の用だ! 何の恨みが!  


ダメだ。効き目なし。困った。息がますます苦しくなってくる。どうしよう。あっ、そうだ。途中まで覚えている般若心経を唱えてみよう。「観自在菩薩…」


覚えていないところまで行ったら、また最初から…。これを3回くらい繰り返していたら、突然スッと軽くなりました。あ、あれ、いなくなった…?


脂汗を流した体がようやく寝返りを打ちました。そして激しくむせる、むせる。ゲホゲホ、ハアハア、ああ、ドキドキ。何だったんだろう、全く。


変な気分で朝飯を食い、とりあえず出勤しました。仕事に没頭するにつれて、いつしか朝のことは忘れていくようでした。


ところが、その日会う予定だったお客様の話を聞いて、俺は驚きました。


その人は、持病があって、やたらと胸が苦しくなるらしいのです。


「それって、何かこう、圧迫されるような感じですか。」


「そうそう、寝ている時になると、まるで人が乗っかっているような感じなんですよ…。」


「へ…へええ……。それは大変ですねえ…。」


「あっ、わかります?」


今朝の体験のおかげで、彼と見事に打ち解けることができました。チャンチャン。


                                                       (END)


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2005-07-30

わたしの恐怖体験(2)   「トイレ」

テーマ:わたしの恐怖体験

小学校6年の頃の話です。


夕方、少し帰りが遅くなり、薄暗くなった校舎を、友達と歩いていました。


「俺、ションベンしてくる。」友達にそう言って、俺はトイレに入りました。


小用が済み、トイレを出ようとして出入り口に戻った時、ある異変に気がつきました。


「あ……、取っ手がない!」


なんと、トイレの出入り口のドアの取っ手がないんです。入るときはあったのに、内側の取っ手だけが外れていて、中の部品が剥き出しになっているんです。


「しまった!」


カチャカチャやってみましたが、どうにも開きません。あたりがだんだん薄暗くなっていく、どうしよう。このまま閉じ込められて帰れなくなってしまったら…。ここは3階だし、窓から脱出することもできない。いやだ、こわいよう。


たまらず、ドアをドンドン叩きました。「おーい、開けてくれ!」


そうしたら、ドアはすぐに開きました。友達がすぐそこにいたのです。「どうした?」


今の、半泣きの声を聞かれたかと思って、「いや、別に。取っ手が壊れててさあ。」


まだ心臓がドキドキしてました。そのまま何食わぬ顔をして、友達と帰ったのですが、ホントに恐かったんです。あのまま閉じ込められて、学校で一晩過ごすことになったらと思うと…。


それ以来、トイレに入った時には、必ず取っ手があるか確認するようになりました。なんでもない話なんだけど、こわかったんだよう…、本当に。


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2005-07-30

わたしの恐怖体験(1) 「ナツメ球」

テーマ:わたしの恐怖体験

映画のコメント以外でも、いろいろとシリーズ化して増設していきたいと思います。

番外編第一弾として今回から始まる「わたしの恐怖体験」シリーズ。ネタはショボいですが、全て俺の実体験。さあ、お立ち会い!



あれはまだ、俺が4~5歳位の頃だったと思います。高熱を出して幼稚園を休んでいたのですが、夜寝ている時に、何とも不思議な体験をしました。


何せ意識が朦朧としていたので、体がどこを向いているのか、起きているのか寝ているのか、全然わからない状況でした。うっすら目を開けると、蛍光灯のナツメ球がオレンジ色に光っているのがわかります。でも気持ち悪くて、直ぐに目を閉じました。眠りたいんだけど、とにかく苦しくて、ハアハアいいながらひたすら耐えていたように思います。


そしたら、なんだか妙なことに気がつきました。目を閉じているはずなのに、視界が360度利いているんです。こっちを見ているのに、あっちも見える。というか、“わかる”といった感じ。


目の前に、蛍光灯のナツメ球がはっきりと見えます。しかもそれは、だんだんと大きくなっていく…。いや、そうではありません。どうやら俺の体が、ゆっくりと上昇しているみたいなんです。


そしてとうとう、顔がくっつきそうな距離まで近づいてしまいました。蛍光灯のメーカーのロゴが見えます。紐についたホコリも鮮明に見えます。蛍光灯の向こうの天井の木目も見えます。下の方を見てみると、俺らしい子供が、布団から顔を出しているのがわかります。一体、何がどうなったんだろう。ただ、ひたすら恐くてしょうがありません。


そうしたら今度は、不意に体が回転し始めました。ナツメ球を中心にして、水平方向にクルクル回るんです。さすがに『ギャーッ!』と悲鳴を上げました。でも、誰も気がつかない。部屋にいるはずの両親の姿が見えない。見えるのは、下にいる俺の体と、目の前のナツメ球だけ。


そのうちに、どうやら人の話し声が聞こえ始めました。知らない声だけど、なんだか身近に感じる声。
それも、3~4人くらいいるんです。何を言っているのかよくわからないんですが、どうやら“何か”が来るのをじっと待ち構えているようなんです。


『そろそろ来るぞ』『だいじょうぶかな』『ちゃんとやれよ』などと言っていたように思います。俺には何のことだかさっぱりわかりません。ただ、恐くて気持ち悪くて、苦しいだけです。目はつぶっているのに、意識ははっきりしていて、ナツメ球と、布団の俺の体との間で、クルクルまわっているだけ。その時間が、何時間にも感じられました。


その時、ゴーッ!っと激しい振動とともに、“何か”が現れました。


それは、回転していました。何だかとても大きい、車輪のようなものです。燃えるような赤い光に包まれた、大きな車輪のようなものが、回転しながらこちらに向かって来るのです。そのタイヤのホイールの部分から、誰かの目がこちらを見ている…! 凄い形相で。 恐怖を感じた俺はたまらず、『うわーっ!』と叫びました。


そうしたら、近くにいた3~4人の人達が、何かをしてくれたらしく、その“タイヤ”を弾き返してくれました。でも、奴はまた向かって来ます。でも、また弾き返す。あらゆる方向からそれは向かって来ますが、ことごとく防いでくれるのです。なんだか、頼もしい。


『味方なんだろうか…。』 ぼんやり見えるナツメ球を見つめながら、恐怖と疲労で、薄れゆく意識の中で、俺はそんなことを考えました。 時々体が変な方向に引っ張られますが、しばらくすると、またナツメ球の下にもどって来ます。ここが安全地帯なのかも。


『来たぞ!』『後ろ!』『今だ!』いろんな言葉を叫びながら、その人達は、俺の為に戦ってくれているようでした。しかも、一晩中ずっと…。 いつまでも、その戦いは続きました。


いつしか朝になり、母に起こされて俺は目覚めました。もう熱はすっかりひいています。昨夜こわい夢を見たって言うと、母は、昨夜の俺の様子を教えてくれました。


どうやら俺は、夜中に突然ムックリと起き上がったらしく、しきりに『行かなきゃ、行かなきゃ』ってボソボソ言っていたそうです。白目をむいて…。


ナツメ球は、何事もなかったようにそこにありました。いつもの位置で、光は消えています。何だか分からないけど、『終わった』って思いました。


そんなことが、幼稚園時代に2~3度あったので、病気になった時はそういうものなのかと思っていたのですが、小学校以降になると、もうそんな夢は見ませんでした。


でも、その時の臨場感は、今でもはっきり覚えているので、単なる夢ではなさそうなんですけど。あの感覚は、その後の霊体験にもつながっていくのです。


「見える」のではなく、「そこにいる」と感じる感覚。そんな感じかな。


今でも、ナツメ球をじっと見つめると、あのことを思い出す時があります。


                                                        ( END )

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2005-07-28

アイランド

テーマ:洋画

大味。題材はわりといいのに、大味。アクションも凄いのに、大味。金も手間もかかっているのに、見事に大味炸裂でした。


内容は、「THX-1138」と「華氏911」と「12モンキーズ」と「ガタカ」と「シックス・デイ」と「攻殻機動隊」を全部足して、100で割った感じ。そしてやたらとムダに長い。


監督は、大味映画の巨匠、マイケル・ベイ。「バッド・ボーイズ・2BAD」が“Too BAD”だったことが記憶に新しいですね。今回は、スピルバーグから頼まれたらしく、張り切って撮影したそうな。製作費も相当使ったんだろうなあ。


でも、やっぱりこんなもんでした。さすが大物。プロデューサーがジェリー・ブラッカイマーであろうが、スピルバーグであろうが、関係ありません。はい、大味映画一丁あがり! ドレッシングは別料金だよ。野菜も洗ってません。素材をそのまま活かします。うえー、まず。


しかしまあ、「宇宙戦争 」もコケたことだし、お互い恨みっこなしということで。


ネタは、クローン技術により自分をもう一人注文して、臓器が必要になったら殺してもらっちゃおうというもの。単なる培養ではなく、生きた人間として閉鎖的に管理し、時期を見て出荷します。その理由としては、人間と同じように生活することによって、臓器も動作するということ。この着眼点だけ面白いと思いました。


でも、それだけです。あとはなんにもない。


いくらCGじゃなくて生身のアクションだろうが、迫真のスタントであろうが、作品自体にパワーがなければ、全てカラ回りです。緊張感も臨場感もナッシング。


ユアン・マクレガーはいい俳優だし、スカーレット・ヨハンソンだって私生活はワガママだけど、スクリーンの中ではいい仕事する女だから、ちょっとだけ期待したかったんだけど、やっぱ無理だわな。スティーブ・ブシェミもショーン・ビーンも、自分のキャラでそのまんま自然に怪しい演技でした。


マイケル・ベイは何を撮ってもマイケル・ベイ。蛭子能収がどんな美人を描いても蛭子能収の女。それ以外の何物でもありません。まいったなあ、どうにかなりませんかね、この人。過去のフィルモグラフィーでのベスト作品は、俺的には「アルマゲドン・土方は地球を救う」だけかな。


さあ、困った。どうする、スピルバーグ。あんたが一番アセッているだろ? 次回作で勝負しろ!

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2005-07-24

フライ・ダディ・フライ FRY,DADDY,FLY

テーマ:邦画

いい題材なんだけど、何だかもの足りない。普通レベルの映画。


公開してからかなり経っているので、早く行かないと終わってしまう。仕事が一段落したのを見計らって、一週間ぶりに映画館に行きました。「アイランド」は後回しです。


シネコンで一番小さいところ(100人くらい収容)だったのですが、70人以上はいたと思う。もうすぐ終わる映画とは思えない盛況ぶり。さて、観客は…。


おお、いるいる、オヤジが来ている。しかも一人で。あっちにもこっちにも。場内の照明を受けて際立つ頭頂部の輝きが、その存在をアピールしている。俺も一応オヤジの部類だとは思うけど、真性オヤジが無数にいます。さて、この作品は『オヤジが元気になる映画』、などと一部マスコミが言っていただけに、真偽を確かめねば。


さて、映画ですが、主役の堤真一はやっぱり素晴らしい。先日見た「姑獲鳥の夏 」もよかったけど、こういうキャラクターの方が見慣れているせいもあるかな。「弾丸ランナー」「ポストマン・ブルース」「MONDAY」などのサブ監督作品に共通するキャラですよね。何度も言うようですが、俺は彼の『ニセモノ』っぽいところが好きなんです。インチキくさい、何かお前隠しているだろうっていう雰囲気。そういう男って、何かそのうち化けるんじゃないか、などと思えてしまう。今後も楽しみです。


ストーリーは単純明快。娘の仇打ちをするために、オヤジが特訓し、決闘する話。だから余計なことを考えなくていい分、キャラに感情移入できます。一緒に汗を流しているような気分になれます。


「燃えよドラゴン」「ロッキー」「灰とダイヤモンド」など、オヤジ世代のネタも満載。失われたものを取り戻す、男の戦いのドラマ。真面目な奴が本気になったらどうなるか…。


脇役も怪優がいるいる、マニアック俳優、神戸浩。阿部サダヲよりある意味インパクト強烈です。一度見たら忘れられない。ちゃんと台詞もあります。「たそがれ清兵衛」以来かな。相変わらずです。


それから、「怪奇大家族」の親父、モロ師岡と娘、渋谷飛鳥。ヒロイン(?)は3代目なっちゃん星井七瀬。このいたいけな子がひどい目に合わされたら、そりゃ怒りますわな。


悪役はKー1須藤元気。何も考えてない悪ガキを演じる格闘家。その他大勢の高校生。楽しそうです。


そして、「タイガー&ドラゴン」で好演していた岡田准一。ジャニーズだけあって、体を動かすシーンはなかなかのもの。格闘もそれらしかったです。ただ、演技の方は、ちょっと残念。


ジャニーズの人に演技力を期待するのは間違いかも知れないけど、もう少しがんばって欲しかったなあって感じ。ドラマならいいけど、映画だとちょっとね。


かつて「模倣犯」という映画がありましたが、津田寛治はじめ脇役の好演とは対照的に、主役の中居正広がヒドくて大コケになった残念な作品。「催眠」だって、菅野美穂があれだけ熱演したのに、稲垣吾郎が弱すぎた。


ただし、「青の炎」、「降霊」、そして「真夜中の弥次さん喜多さん 」は素晴らしい傑作。でもこれらは、監督の力によるものが大きいと俺は思います。ジャニーズの人の持ち味をうまく使いこなす、いわゆる『腕』ってやつ。


岡田君の何が悪いかというと、ケンカに強い、カッコいい高校生というだけの印象しか残らないことです。過去のことを語るシーンに重みがなかった。辛かった時のことを話すって、物凄いパワーが要るんだよ。そして、苦悩している感じが足りない。見た目のカッコよさだけでなく、一人の男としての中身を考えて欲しいんです。せっかく堤が熱演しているのに、ニセモノ役の彼が本物の演技をしているのに、本物役のあんたがニセモノの演技してどうする。


バディ・ムービーというジャンルは、お互いがしっかりかみ合わないと、作品自体の力に結びつきません。ダスティン・ホフマンとトム・クルーズが共演した「レインマン」は傑作。トムはいい演技していたから、ホフマンとしっかりかみ合っていましたよ。黒澤明の「野良犬」や「酔いどれ天使」でも、おっさんの渋さと若えもんの呼吸がピッタリ合ってた。今さらそれをやれとは言わないけど、人を感動させるには、自分が役柄を感動的に演じる必要があると思うんです。勉強して下さい。


あとねえ、中盤から後半にかけて、モタモタしすぎた。中盤までのテンションが下がってしまう。リズムを崩さないようにしないと、クライマックスが盛り上がらない。できれば俺的には、なんでもいいから「必殺技」が欲しかったなあ。あれではやっつけた感じがしない。またすぐ仕返しに来そう。相手をつぶさない程度に懲らしめられる、いい技ないかなあ。


そう思うと、「ゼブラーマン」の方が感動的だった。話はショボいけど、役者の熱演が観客の心を熱くした。必殺技もあった。笑いと涙のオヤジ応援映画だった。


そんな訳でこの映画、面白いんだけど、復讐ものとしても、ファンタジ-としても今ひとつでした。


最後に、岡田君に先人ブルース・リーの名言を教えよう。


「考えるな、感じるんだ!」


役者は感性が命。あんたはいいものを持ってるはず。しっかり磨いて下さい。


足早に劇場を去って行くオヤジ達の後姿を眺めながら、俺は思うのでした。


世のオヤジ達は、みんなそれなりに自分を磨いて一人前になった。輝く頭頂部は、その象徴! 『がんばればなんとかなる』のが若い奴なら、『がんばってなんとかする』のがオヤジ。なめんなよ!!

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2005-07-16

姑獲鳥の夏 

テーマ:邦画

いいですねえ。こういう映画、けっこう好きです。


監督は、巨匠実相寺昭雄。凝った構図とカメラワークが面白いのが特徴。やっぱりいいですね。


なんたって、いしだあゆみが凄い。はっきりいって、バケモンです、この人。人間の役なのに、いきなり登場シーンから恐いのなんの。完全に原田知世を食っています。鬼気迫る迫力の表情は、この世のものではありません。絶叫するシーンでは、観客がみんな縮み上がってました。顔も声も恐すぎです。


主演は、堤真一。彼は着実にキャリアを積んでいて、将来が楽しみな男です。「バカヤロー2」「弾丸ランナー」の頃から彼を見ていますが、独特なインチキくささがいいんですよね。陰明師なんかやっても、どうにもニセもんくさい。そして面倒くさそうに仕事をする。この力の抜けた感じが、作品の雰囲気作りに貢献しているように思えます。


探偵役は、阿部寛。インチキくささではひけをとらないキャラで、物語の一端を担います。左目で相手の記憶の断片が見えるらしいのですが、それって、目が疲れそう。3Dアートみたいに見えるんでしょうか。 (片目に特殊能力というと、「ゴクウ」なんてのがありましたな。)


実相寺作品のもう一つの特徴として、“しつこい演出”というものがあります。悩める主人公が、これでもかこれでもかと追い詰められていく様は、見ている方もイライラしてしまう。これも実相寺名物。 (過去の作品では「怪奇大作戦」の「恐怖の電話」が秀逸でした。)


で、今回追い詰められる人は、永瀬正敏。彼は、俺の印象では、押さえ気味に自分を出す演技が魅力だと思うんです。で、これまたインチキくさい俳優。「息子」も「ミステリートレイン」もインチキな存在だったし、「濱マイク」シリーズは、はまり役でした。そんな彼が、悩む悩む、幻覚を見る、イライラしていく…ああ、たまらん。サディスティックな実相寺演出。


イライラ俳優としてもう一人、松尾スズキ氏が出ていました。「弥次喜多」でもヒゲのおいらんを面倒くさそうに演じていましたが、今回もイライラパワー全開です。実相寺演出だと増幅されますね。


そして、なつかしや原田知世。彼女はいくつになってもカワイイですね。ただ、演技力は今ひとつで、
先日見た「レイクサイド・マーダーズケース」の薬師丸ひろ子には負けますが、物静かで控えめなキャラを演じる分にはいいと思います。できれば、金田一耕介「病院坂の首くくりの家」に出ていた桜田淳子並のパワーで演じられれば大したもんなんだけど、それは無理ですね。


他にもマニアックな出演者としては、三輪ひとみ、清水美砂、諏訪太朗、荒川良々といった面子が、チラチラっと顔を出しています。これまた楽しい。そして、京極夏彦本人もちゃんと出演していました。あの人の役で…。


映画全体が舞台劇みたいに進行するので、役者の演技力がモロに反映する作品です。原作ファンの反応はどうかわかりませんが、映画ファンは充分に楽しめるでしょう。見ごたえのある一本です。


次回作も、ぜひ実相寺監督でやっていただきたいものです。円谷作品からアダルトビデオまで、このじじいのパワーは、まだまだ健在ですね。

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