すごーくお久しぶりです。


ちょっと事情がございまして、公の発言を自粛しておりましたが、今月からめでたく再開できましたので、たまっていたお知らせ関係からご紹介したいと思います。


アジャイル型開発を推進するための活動成果を公開


すいません。とーっくに発表されてる資料なのですが、やっぱり立場上何か書いておかないと気が済まなくて。


わたしはプロセス改善部会の委員なので、この活動には全く関与しておりませんが、今SEC内部でも注目のワーキンググループではあります。


10年前は「日本でアジャイルなんて不可能」とまで言われ、アジャイルを推進しようとする人たちは異端児の如く扱われたこともありました。


ワーキンググループ名は「非ウォーターフォール型」とし、アジャイルという言葉を使っておりませんでした。成果発表の段階で「アジャイル」を使ったことだけでも、わたしたちアジャイラー(って言葉も好きじゃないですけど)には成果のひとつだと、思っています。


ただ、アジャイルを推進する人たちに、この成果発表やその後発表されている「実証実験参加企業募集」が、良い印象を持たれてはいないようです。雑感なのですが。


またここから、日本のアジャイルが新たな展開になっていくことは間違いないと思います。

twitterでちょっと盛り上がっていたので、わたしも便乗して「アジャイル10年史」なるものをバンバンつぶやいてみました。

それを@ledsunがまとめてくれました。そのまとめが、なんと400viewを超えておりました!

日本のAgile10年史-kussy_y編-

まとめをニュースで紹介もしていただきました!
Agile News Flash

わたしなんぞのつぶやきを、光の速さでまとめて、告知していただいて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

つぶやいたことのほとんどは、この改善ブログでもリアルタイムで書いたことです。
Agile2008の件は、裏話ばかりだったからお初かもしれません。

こんなにたくさんの方に見ていただけたことは、とてもありがたいことです。
自分の拙い経験を晒してますが、誇りをもって伝えられる10年の道のりだと思っています。

あれから10年も。この先10年も。

ご紹介をいただいて、応募したアブストラクトが通過しました。

来る2011年1月18日(火)の開催です。

第8回クリティカルソフトウェアワークショップ 2011

前職でのSEPGで経験したプロセス改善での実践事例を通して、組織学習理論との共通点から
プロセス改善の場における「学び」について考察したことを発表します。

わたしの出番は30分程度ですが、よろしければぜひご参加ください。

もう今週末だったのですね!開催は10日から!


SPI Japan 2010


パネルディスカッションのタイトルは、ズバリ「CMMIとアジャイル」


CMMIのver.1.3にアジャイルに関する記載があり、そのあたりをJASPIC関西部会でワーキンググループが編成されていろいろ調べていたそうです。その成果発表も兼ねたパネルディスカッションになる予定です。


告知内容が薄くてすいません!終了後のレポートはしっかり書きたいと思います。


いろいろと趣向も凝らした演出で、会場との一体感を作ることを目指した内容にしています。

カンファレンスにご参加のみなさま、ではつくばでお会いしましょう!

お久しぶりでございます。

今朝は、なんか「ぴろっ!」と閃いたのであわててこの記事書いてます。

ケータイ忘れたんですよ、今日。家を出てから途中で気づいたんですが、「まー、なんとかなるだろう」というヲバサン世代なのでそのまま来ました。

でも、電車の中でいつもはケータイいじって過ごすので、今朝はなーんにもやることなかったんです。
武蔵小杉から渋谷まで、東急東横線を使っているのですが、自由が丘で座れたんですね。で、なんか閃いて都立大学あたりからマインドマップ描きはじめたんです。

センターには「改善と人材育成」って書いて。
この内容については、いつか別の形でご紹介できると思うので、こうご期待。

実は、今月いっぱいでこの関連に2本も宿題持ってて、なかなか手がつけられないまま既に29日。
でも、あーら不思議!手描きでマインドマップ描くと、なんかすらすら描けるんです。
大して時間もないので、中途半端になるかと思ったらそうでもない。なんかイッパシのマインドマップが描けました。
あんなにできなかった宿題の筋立てが、ほんの10分程度でなんか見えてきた。


わたしは「デジタルに仕事をする」ためのものを作る会社にいます。なぜ、デジタルなツールを使うことにより効率化を進めるのか?
それは「人がアナログに考える時間をより多く増やすため」なのではないかと思いました。

仕事は常に上から降ってきて、お給料は当たり前にもらうもの。
そう思っていた時代を自分から終えて、仕事を作り、終わりを決めて、価値を出す。そういうことがやりたくて会社を変えた自分にとって、自分の頭をフル回転させて何もないところから何かを作り出すための時間を、もっと増やさないといけない。

ただ、この「効率化」の指向ってのは、20世紀のコンピュータ産業が目指したものでしたね。
今はUser Experienceの時代。人の思考を刺激するコンピュータが求められているのでしょうね。
だからマインドマップのツールもいっぱい出てる。

でもなー。手描きがもたらす脳への刺激は重要ですよ。


考案者、トニー・ブザンの代表的な本。
ザ・マインドマップ/トニー・ブザン
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去年、この本の著者である伊藤賢さんのマインドマップセミナーを受講しました。
「マインドマップは思考の筆算」という言葉が印象的です。ぜひ受講をお勧めします。
パソコンで広がる思考の翼 iMindMapではじめるマインドマップ(CD-ROM付)/マインドマップ公認インストラクター 伊藤 賢
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以下はわたしの“The 積読!”です!ごめんなさい!

マインドマップから始めるソフトウェアテスト/池田 暁
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ソフトウエア開発に役立つマインドマップ チームからアイデアを引き出す図解・発想法/平鍋 健児
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ブログを書くまでがイベントです」と、自分ではいつも言っておきながら、1週間も経ってしまいました。

恩師、産能大学の長岡先生が主催される「イブニング・ダイアローグ@代官山」に参加してきました。


参加者のほとんどが企業の人事・教育担当者で、中にはそれを専門にしている会社のコンサルタントさんなどもいらっしゃいました。

今回のゲストは「社会人の学び」研究の第一人者であり、安田講堂を満席にするほどファンの多い東京大学の中原淳先生。ゲストの豪華さもあり、キャンセル待ちが出るほどの盛況でした。

メインプログラムは「がちゃトーク」です。
参加者それぞれが2つずつ各自の「悩み」を紙に書いて、がちゃがちゃのカプセルに入れる。それを順番に引いて無理やりにでも質問に答える。この無理くりさが面白かったです。それでも、みなさんいろんなことを考えて仕事をしてますから、何かしらは答えていました。

プログラムでは、各テーブルのがちゃトークが終わってから、先生方の解説やラップアップが予定されていたのですが、ダイアローグの盛り上がりを察して先生のお話は大幅に短縮されました。それがこの「サロン」を「参加者のための場」として明確な位置づけを示したようで、終了後は長岡先生が"登壇者の「語る時間」を5割以下にした場をつくりたい。"とつぶやいていらっしゃいました。


動画でイベントの雰囲気をおわかりいただけますでしょうか?
開始してすぐ、わたしも一瞬映っていますよ。



この中で印象深いエピソードが1つ。
同じテーブルになった方に、ダイアローグの合間に質問をされました。その方はIT企業ではありませんが、名前を挙げれば大体の方がわかる某メーカーの人事担当者さんでした。

「エンジニアは技術には精通してますが、顧客との交渉や説明などが不得手。自分たちが損をするようなことを引き受けてしまうことも多々あります。このようなヒューマンスキルの必要性はエンジニアもわかっているらしいのですが、それを身につけることをどうも面倒くさがるようです。」

わたしの答えは「コミュニケーションはヒューマンスキルではありますが『開発のための技術』なのだと定義すればよいと思います。」
技術力として多少の優先度はありますけど、コミュニケーションは立派な「技術」だと思います。

みなさんはどうですか?答えはいつも1つとは限らないですよね。議論はお互いの主張ですから、多少の違いがあって然りです。違いに対して、何を譲ってどこを共通点と認識して、最後にどこを着地点にするか。

共通の答えを出さないまま議論を終える。この中途半端さが「継続的なコミュニケーション」を生み出すのだそうです。これも今回のサロンのテーマでもありました。曖昧だから、自分で決めないといけないのですね。それが「意思決定」なのだと、学びました。

先日、わが母校産能大学の創設者である上野陽一先生の蔵書などを納めてある「記念文庫」 を見学させていただきました。


以前ホームページで拝見していた「能率机」など貴重な品に興味があり、突然お願いしてみたのですが快く許可していただきました。


期待の能率机は、思ったほど大きなものではありませんでした。学長/理事長の机としてはむしろ小さいぐらいでしょうか。

ホームページでは気にしなかったことなのですが、机の側面には、ほとんど「出っ張り」がないのです。取っ手の部分が側面の「窪み」になっていて、おそらく取っ手に引っかからないような配慮なのではないかと思います。

いくつか仕方なく付けられているような取っ手はありましたが、これは素材も異なり後から付けられたものだと思います。


また、机は多数の引き出しがあるだけでなく、扉のようになっている部分もありました。それにより、机の中に大きなものや、奥のほうまで手が届きやすくなるなどの工夫ではないかと思います。


そして、この机はとても手作り感が濃く、何度も工夫と改善を重ねてこの状態になったのではないかと感じさせるものでした。



ホームページでは上野先生の蔵書についてあまり触れられていませんが、上野先生は大学で心理学を専攻していて、多くの蔵書が残されていました。テイラーの科学的管理法を最初に日本語に訳した人として知られていますが、以外にもご本人は「人」に対する造詣が深い方だったようです。


それを示すものとして、上野先生の多くの著書があります。日本で最初の経営コンサルタントでもある先生の著書は、日本で最初の「ビジネス書」だったのかもしれません。「人を観る」「人を説く」などの「人を」シリーズを中心に、数多くの著書が残されていました。上野先生がこんなに多くの本を書かれていたとは知りませんでした。


この中の「人を観る」の目次を読んでびっくり!

人の思考や性格を知るための手段として「体形」とか「生年月日」など、ちょっとスピリチュアルがかった項目が並んでいるではないですか。当時はこういうことも一種のプロファイリングで、そのようなことをマネジメントに活かせないかと考えていたのでしょうか。


しかし、「人を観る」の最後や「人を説く」の中では、人が組織で力を発揮するためには「やる気」が重要であるということも書かれていました。今のビジネス書とほとんど変わりませんね。


最近思うのですが、ビジネス書は「その時代のビジネス」に着目して書かれているものだから、よほどの名著でない限りロングセラーとなるものは出てこないようです。ビジネス書とは少々ライフサイクルの長い雑誌のようなものだと感じます。


そういうことからも、上野先生の著書が今では読めなくなってしまったのも仕方のないことかもしれません。でも、日本に近代のビジネス思想が持ち込まれてきた頃の著書には、今とは違う観点、もしくは回帰してきた観点などが含まれているのではないか、などと想像すると、ぜひ読んでみたいと思いました。


残念なことに、これら上野先生の著書はほとんどが絶版となっており、当面は再版されることもないだろうとのこと。うーん、もったいない。

今日はSEC主催のプロセス改善セミナーに、1コマ講師として参加させていただきました。


内容は「プロセス改善ナビゲーションガイド~虎の巻編~」の解説を通して、プロセス改善の進め方の例をご紹介するというものです。


プロセス改善ナビゲーションガイド 虎の巻編―改善のゴールに一歩近づくために (SEC BOOKS)/著者不明
¥1,500
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(げげっ。著者不明って、なに?!)


以前にご紹介しましたが、わたしもこの本の著作チームに参加させていただいております。



少々暴露をいたしますと、このセミナーで使っているプレゼン資料は、わたしが作ったものではなく、同じ執筆チームに参加されていて、最初にこのセミナーの講師をされた方が作られています。

なので、資料の内容にわたしの個人的な思いや経験などは盛り込まれていません。その分、話す内容には多く含めるようにしました。


わたしの話し方は評判がよくないので、内容は良くってもアンケート結果が悪かったりするケースも多々あり。

それでも、あまり気にせず話してしまいました。


話すことで、自分がそれまで気づいていなかったことも見えてくる。そういうことがあるので、途中からエキサイトしてしまうのですね。だから評判悪いのかもしれない。反省。(たぶんしない。)


今回は「プロセス改善って何だろう?」ということの、1つの回答を見つけました。


回答というか、言い回しでしょうか。


プロセス改善とは、会社を倒産させないためにどうすればいいか?ということを社内の全員が考え、行動するための活動。


いかがでしょうか?

これは、今のような経済状況が厳しいときだからこそ使える言葉かもしれません。


会社が潰れたら、困りませんか?

これは新入社員から社長まで、簡単に答えられる質問だと思います。安易に聞こえるかもしれません。でも、だれもがわかりやすいから、必要性が共有できるのだと思います。


あまりに簡単な言葉を使うと「バカにしている」と思うような方もたまにいます。しかし企業の経営者の多くは簡単な言葉で説明することに好意的です。それは、自分が理解できればいいというのではなく、ひとりでも多くの社員が理解できる言葉が大切だ、ということを知っているからなのだと思います。


全社員が単純に理解できる共通の「困った」状態である「倒産」。それを起こさないようにするにはどうすればいいか?


ちょっと刺激は強すぎますが、これならみんな自分のこととして受け止め、考え、行動してくれるのではないでしょうか?

今日、いろいろあって部下に言ったことで気付いた。

リーダーは忙しい。報告を失念することもある。それはリーダーの責任。


でも、真のフォロアーはリーダーと同じように「プロジェクトを無事に終わらせる」ことに思いを持ち、リーダーの忙しさを重々承知で、リーダーを煽らないといけない。


問題発覚の報告に十分な対策指示がないのなら、それが出るまで問い続ける。このままではいけない、と。

報告したらあとはリーダーの責任と、投げ出してはいけない。プロジェクトはプロジェクトの成功以外に、幸せは得られない。


それを踏まえてリーダーを動かすのがフォロアー。

前の記事で少々毒を吐きましたが、ワークショップそのものは大変有意義で、しかも楽しく参加できたのでちゃんと書いておきます。


名古屋においては“とある有力者”の主催であるためか、参加者数も40名ぐらいいてワークショップとしては大規模なものでした。


SECワーキンググループで作成した、改善の問題点を抽出するためのワークシートがあるのですが、それを記入してもらって、それをネタにディスカッションするという内容でした。


ワークショップとしてはとてもスタンダードな内容だったのですが、久しぶりに改善推進担当者の方たちと直接お話をして、いろいろと気づかされることがありました。


わたしが加わったチームには、まだ新人で業務も経験したことのない方がいたのですが、その方の意見が「改善もやらされ感をなくして取り組めば、仕事にやる気が出て効率も上がると思う。」と、今まで言い尽くされてきたことかもしれませんが、実にピュアに改善の本質を語っているものでした。


他の業務経験豊富な参加者は、改善の重要性なども重々承知で、現場だって苦労しているのもわかっているから。そういう様々な制約条件がフィルタになってしまって、自分たちは一体なんのために改善に取り組んでいるのか、という点を素直に口にすることができなくなっていました。


経験は重要です。そこから学んだ様々なことは、日々の業務を遂行するための原動力になっていることでしょう。しかし、ときにその経験は、というか、その経験により作られた固定観念が、本当に大切な何かに霞をかけてしまうこともあるんだな、と、気づかせてもらえたいいワークショップでした。


そして、SECのメンバーでいたからこそ、このような場に数多く参加する機会がもらえて、改善に関わる自分の視野をいつも広げてくれているということにも気づきました。


自社のことだけを見ていると、そこの事情に振り回されてしまって、改善の本質を見失ってしまうこともしばしばありました。しかし、そういう制約とは一切関係ない人たちと、改善に関する深い議論ができたことで、自分の世界に留まることなく、いろいろな考え方や方法を取り入れようとする姿勢を持ち続けられたのではないかと思います。


もうSECの活動も3年になりますが、まだ新しい出会いの場をいただいています。これからも微力ながら多くのみなさんの改善活動を助けていけるように、地道に活動していけたらいいなと、心に小さく刻んだ一日でした。