俺的良漫画その2『火の鳥 未来編&望郷篇』 | 俺的糞ゲー処刑ブログ

俺的糞ゲー処刑ブログ

※このブログは、独断で決めた糞ゲー(クソゲー)を処刑し、良ゲーを褒め称えるゲーマーのためのレビューブログ(たまにゲームと関係ない話あり)である

手塚治虫が描いたこの漫画、良作である。

火の鳥 未来編
この漫画、異常気象で滅びかけた未来の地球が舞台のSFストーリーで、序盤は恋人を殺せと命じられた主人公の
逃避行や生物を作り出したい博士の実験などが描かれるなど普通だが、中盤ではコンピューターが支配する地下世界が
戦争を始めて滅び、火の鳥の力で不死になった主人公が新たな人類が誕生するまで待ち続ける展開になるのは壮大で
良く、ナメクジが進化したような種族が誕生して文明が築かれたり生物が進化する過程を描くシーンは教育漫画的だが
テンポは良く人類の歴史の失敗を皮肉ったような最後のまとめ方も良く出来ているなど、なかなか面白い漫画に
仕上がっている。

火の鳥 望郷篇
また、望郷篇はとある新婚夫婦が地球に似た惑星を買いそこで文明を築くというストーリーで、そこは地震の多い
惑星ということが分かり途中で夫が事故死し、妻は子孫を残すためにコールドスリープをして自分の子供と結ばれるが
男ばかり生まれたため再びコールドスリープをしたり、途中から火の鳥の力で異星人との子供が生まれて一気に
王国に発展するなどこちらも壮大な歴史が描かれるのは良く、その後は故郷に帰りたくなり謎の隕石で地球を目指す
冒険が始まり王国の少年や宇宙編の男と共に色々な惑星を探索するなど、終盤は不法入国で追われたり武器商人によって
国が破壊されるなど悲惨な展開になるものの全体的に先が気になる秀逸なストーリーになっているのは非常に面白い。
ドラえもんの映画もそうだが、特殊な世界が発展していく展開は夢があり、未知の世界を冒険するストーリーは
普遍的な楽しさがあると言えるだろう。

他にも、奈良時代が舞台の鳳凰編やサスペンス要素のある宇宙編などはまあまあ面白いこのシリーズ。
最近では執筆されずに終わった幻の大地編が小説化されたらしいが、どうせなら手塚風な作画で漫画化して欲しい
ものである。