シャコンヌの夜 ~星野沙織:音の葉の夕べ(4/17)~ | クルミドコーヒーのブログ

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西国分寺駅前
くるみをテーマにした
こどもたちのためのカフェ

2014年4月17日(木)は
きっと特別な夜になると思います。

音の葉の夕べ、第26回のゲストは
ヴァイオリニストの星野沙織さん。

星野沙織

弾いてくださるのは
ずばり、バッハのシャコンヌ。

無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調の第5曲

実はこの曲
星野さんの大学院での
修論のテーマでもあったそうです。

「生半可な気持ちでは取り組めないと
 ずっと逃げてきていました。

 でも、学校を卒業してしまったら
 この曲とちゃんと向き合える機会は
 もう訪れないかもしれないと思い
 覚悟を決めました。」

自分、不勉強で
昨年まで知らずにきてしまったのですが
この曲は、ヴァイオリニストにとって
音楽家にとって、特別な曲。

技巧的な難易度もそうですが
その情感を揺さぶる旋律は
聴く人の心を捕えて離しません。

1994年には
この曲を主題にした映画も
制作されました。

シャコンヌ
  Amazonのページ

  死に逝く人にやすらぎを
  何もかも捨てた人に“もう一度なにか”を
  明日を必要とする人に、その輝かしい明日を
  自らを削り取りながらそれらを期せずして与える主人公の
  最後に見せる切なさと満足と、そういうすべての感情からの解脱…
  「レビュー」より抜粋

星野さんは
日本的なもの
死んでいくものを受け容れていく文化に
心惹かれるといいます。

生きることの矛盾やはかなさ。

好きな絵本は
宮沢賢治の「よだかの星」。
好きな詩集は、征矢泰子(そや・やすこ)さん。

花

考えてみれば
音楽も、形を残さない
一瞬の芸術。

ひとときの間に高まっていって
ひとときの間に失われる。

シャコンヌを聴き終えたときの感覚は
まさにそのような喪失感かもしれません。

ただ、そこには
何も残っていないわけではなく
形をなさない何かが
確実に残ってはいて。

星野沙織

演奏の様子を拝見すると
自信満々、まさにソリスト!
との印象もあった星野さんですが
お話、お聞きしてみると
実は極度の怖がりだとも言います。

「小さな頃から
 オニゴッコですら
 つかまる恐怖に耐えられなくて
 やらないか
 オニしからやらないか(笑)

 負けることが怖くて
 勝ち負けがつくのがイヤで
 勝負から逃げてきたのが
 これまでの人生かもしれない。」

シャコンヌは
格別な曲であるだけに
数多のヴァイオリニストが取り組み
また数多の「名演」が残されてきてもいる曲です。

それだけに星野さんとしては
取り組むことへの躊躇もあったことでしょう。

ですが今回、この高い山に挑み
そして登ったことで
彼女の目には
いったいどんな景色が見えてきたのでしょうか。


音譜音の葉の夕べ音譜

日時: 2014417日(木) 19:30~20:30頃
参加費: 2,000円(ワンドリンク込み) *ぶんじ、使えます。
    中学生以下 1,000円
定員: 15名
進行役: かげやま
お申込み: メールかお電話にてご予約を承ります。
info[at]kurumed.jp / 042-401-0321(9時~23時までOK)


星野さん、この4月から「社会人」となり
改めて、自分と自分のまわり
見つめ直す年にしたいとおっしゃいました。

「他の人にささげる仕事に
 各方面、取り組んでみて
 自分の心がどう感じるのか。

 そこから、またどんな方角に
 芽を伸ばしていくのか、あるいは伸びていくのか
 考えられたらいい。」

星野沙織6

23年にもわたる
ヴァイオリンとの高め合いの末
いま、見えてきているは
山の頂か
一層見上げる、山の高さか。

この瞬間にしか出会えない
今の星野沙織の輝きに
是非会いにきてください。

みなさまとこの時間をご一緒できること
楽しみにしております。

星野沙織7

星野沙織Blog *Just a Violin Player*

クリムト2

 星野さんは
 4/27(日)9:00~10:00の
 音の葉コンサート in クルミドコーヒーにも
 ご出演くださいます。

 また、フルートの日野真奈美さん
 ピアノの高橋亜侑美さんと一緒に
 「トリオ・カルディア」として
 5/8(木)19:30~21:00
 クルミドコーヒーにて、スペシャルライブを開催予定です。

 こちらもどうぞお楽しみにバイオリン