ガス漏れ修理剤 | クルマ屋 奮闘記

ガス漏れ修理剤



エアコンサービスツールに謎の物体が析出。  この凝塊は・・・
昨今盛んにネットなどで流通しだした 「ガス漏れ修理剤/漏れ止め剤/リークストップ剤
の結晶物だと考えてまず間違いなく、もしそうだとすると大変貴重な映像であるかも知れません。

不幸中の幸いで、被害に遭ったサービスツールというのは WAKO'S PAC 専用の注入キットだけでした。
全長も短く、とてもシンプルな構造なので内部洗浄が容易だったというものの、これは非常に由々しき問題です。

フロン回収破壊法 第六十五条でフロン類の大気放出は禁止されており、
違反した者は一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金と定められています。
ところが、ガス漏れ修理剤をご使用になられますと回収不能になるのです!


右の画像は、フロン回収装置のコーションラベル。

大気中の成分と反応凝結する物質を、誤って吸引してしまうと
回収機内部で目詰まりを起し、不調・破損という事態を招きます。

機種によって異なりますが、修理費用は 30万~100万円?!
もしガス漏れ修理剤等の注入歴があることを御申告されなかった場合、故意や不明を一切問わず
誠に遺憾なことながら、上記莫大な修理費用全額を御負担いただかざるをえぬこと、どうか御理解下さい。



と、ここまで書いて、丸々二日間も筆が止るほど悩んでしまいました。
既にガス漏れ修理剤を注入してしまったという方には、本当に御愁傷様と言う他ありません。
以後、点検・ガス補充・修理の際には、接続した全てのサービスツール修理代が加算されます。
将来的には、リサイクル法に基く正規廃車処理の時にも困難が伴うかも知れません。

注入歴を正直に申告すると、正統的整備工場・電装店でのサービスが受けられなかったり、
中古車価格が暴落するといった支障が出るでしょうが、要らぬトラブルを未然に防止するため
誰が見てもそれと判るようにエンジンルーム内に明示して下さい。  出来れば針金で封印を!


整備事業者の方々へ :
リークストップ剤有無の判定は、事前にサンプリングしておくことにより、比較的簡単に実行可能。

新車からのワンオーナーカーの場合は自主申告の聞き取り調査だけで十分だとは思うのですが、
中古車の場合などでは中々難しいものがあり、何らかの予防処置を講じる必要があるでしょう。

この問題は深刻です (>_<)ヽ