腐食との闘い?! - 防錆対策 - | クルマ屋 奮闘記

腐食との闘い?! - 防錆対策 -



上の写真は、1981年 トヨタ・ランドクルーザー BJ60V
弊社にメンテナンスをご依頼くださる車両の中での最長老であります。  車歴は実に24年!
それでもまだまだ大抵の部品は揃ってしまうあたり、トヨタさんさすがですね。

古くなったクルマの最大の敵は、やはり 錆び なのではないでしょうか?

実はこの車両のオーナーは、雪山をこよなく愛し、1シーズンに幾度も足を運ばれるスキーヤー。
4WDであるランドクルーザー君の主な使用目的も、まさにスキー専用のセカンドカーなのです。
だから24年間での総走行距離は 97,000km = 平均年間走行距離 4,000kmと少なめですが、
雪道に撒かれた凍結防止剤による塩害がひどく、毎年の車検では主にその対策に追われる事に。

では、具体的に防錆対策の数々について述べてみましょう。

1) 雪道走行後の 「塩抜き
   なんと言ってもこれが一番重要でしょう。
   往々にしてロングドライブ後でお疲れとは思います。  とても寒いでしょう。  しかし手抜き厳禁!
   ボディーや下回り、細部にわたるまで雪の刎ね上がった部分を水で洗い流して塩抜きして下さい。
   モールやマッドガードの隙間、ガラスモール、ホイールハウスの縁などは最重点箇所です。

2) まめな 「固形WAX」 の塗布
   コーティングしてもらったクルマの場合でも、部分的にWAX成分を補充してやる必要があると思います。
   ゴムモール類はコーティング対象外であることを知っておられましたか?
   これらの部分には良質な固形WAXで保湿してやるとよいでしょう。  全くの放置はNG。
   ホイールハウスの折り返し部分、下回りへ繋がるパネル下端などは、最も錆びに弱い箇所です。
   このような場所は念入りに泥を洗い流し、十分乾燥させた後にやはり固形WAX!
   こと防錆面で考えた場合、たとえ撥水性能を売りにしている品でも液体系は不利なように思います。

3) 定期的な下回りスチーム洗浄、グリスアップ、「錆び止め塗装
   最近のクルマの防錆処理はかなり良くなりました。
   積雪の少ない地方の都市部のみで使われているクルマの場合、車検2度に1回の錆び止め塗装で十分かも。
   逆に雪道を走る機会の多いクルマの場合、ホイールハウス内面まで十二分に濃く塗ってもらいましょう。

4) 「エキゾーストパイプ」 / 「マフラー
   非ステンレス製の純正品の場合、対策は皆無かも。
   たとえ耐熱塗装を施したとしても余り期待は出来ません。
   なぜならば、排気管は熱せられて酸化しやすくなっており
   外側をいくら塗ったところで内面から腐食してしまうからです。

   塩害の程度により大きく異なりますが、寿命は4・5年?
   最初の交換の時に思いきって、ステンレス製の車検対応
   社外品マフラーを選択するのも良いかも知れませんね。
   おクルマをあと何年乗る予定かなどを考えると、余程特別な場合を除き、中々難しくはあると思いますが。。

と、つらつら書いてみましたが・・・
このランクル君は旧型ディーゼル車だからこそ、こんなに寿命が長いのかも知れません。

今の高度に電子制御化された車両の場合、車歴15年も経ってしまえば信頼性がガタ落ちになり
怖くてとても他府県に行けなくなってしまうという噂もあります。
そしたら防錆対策うんぬんという話しも余り意味をなさないのでしょうねぇ? (^_^;
「昔は良かった」 と言えばすでに爺ですな?!(爆)