一日一品江戸料理-376「蛤にゅうめん」
日本に最も古くからある麺は「素麺」です。
奈良時代に中国から伝来したとされていますが、接待食や法要食、贈答用に
用いられる高価な食材で、庶民が食べられるようになったのは江戸時代の
ことです。
素麺は、米に比べて少ない水で育つ小麦でできていることと、保存状態
さえよければ数年は持つため、米不足の際の非常食としても重宝されました。
温かい汁でいただく「にゅうめん(入麺/煮麺」という食べ方も、すでに定着して
いましたが、味噌味のつゆから醤油味のつゆに変わったのは元禄時代から
だそうです。
蛤のエキスたっぷりのつゆなので、味付けはシンプルに。
大きめの蛤が手に入ったら、試してみてください。
その他、素麺のレシピはこちら。
http://diamond.jp/articles/-/41002?page=3
「蛤にゅうめん」
■材料
・素麺…1束
・蛤…50g
・水…500ml
・酒・・大さじ1
・塩…少々
・醤油…小さじ1/2
・三つ葉…1本
■作り方
1)鍋に湯を沸かして酒を入れ、蛤を茹でる。口が開いたら蛤を取り出しておく。
2)1の煮汁で素麺を茹でる。(濁りやとろみが苦手な方は、素麺を別茹でして
揉み洗いし、水気を切ってから、煮汁で温めなおす)。
3)塩と醤油で味付けし、器に盛って蛤を戻し、三つ葉を乗せる。