一日一品江戸料理-335:「利休飯」(『名飯部類』より)
現在、江東区総合区民センターにて、
「江戸っ子の食と文化 江戸前の味を辿る講義と調理と試食」
という講義を持たせていただいております。
http://www.kcf.or.jp/sogo/kouza_detail_020100500064.html
前回ご紹介しました「柚子飯」は、上記の講座で私が担当させていただきました
調理実習の一品でしたが、今回の「利休飯」は、大塚にある江戸料理会席専門店
「なべ家」の福田浩先生が教えられた料理の一つで、お茶の香りが香ばしく、
食欲をそそります。
享和2年(1802年)刊行の『名飯部類』という、上下巻あわせて149品もの
変わり御飯が紹介されている料理本に載っています。
「利休」の名がつく料理は、他にもいくつかあります。
それらは今回のようにお茶を使ったものか、もしくは胡麻を大量に使った料理に
使われる名称です。
お茶はともかく、なぜ胡麻か利休かと言うと、利休好みの備前焼の茶碗が、
胡麻をふりかけたような様子に仕上がることから、だそうです。
ひねりますねえ(笑)。
「利休飯」
■材料
・米…2合
・ほうじ茶…大さじ5杯
・水…500ml
・塩…少々
・刻み海苔…適量
■作り方
1)水にほうじ茶を入れ、中火で15分程度煮だしたら茶葉を取り、冷ましておく。
2)洗米の水気を切って炊飯器に入れ、塩と分量(400ml程度)の1を注ぎ入れ、
20分以上置いてから炊く。
3)炊きあがったら茶碗に盛り、刻み海苔、または刻んだ茗荷を乗せる。