「了解しました」「了承しました」「かしこまりました」「承知しました」「承りました」 | tobiの日本語ブログ それ以上は言葉の神様に訊いてください

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日本語アレコレの索引(日々増殖中)

http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html


日本語アレコレの索引(日々増殖中)【13】 

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1929935424&owner_id=5019671 


mixi日記2014年08月15日から

http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=5019671&id=1930962314


 こういう記事(全文は末尾に)を読むと腹立たしいのを通り越して情けなくなってくる。 

 基本的には間違っていない気もするが、ツッコミどころが多すぎる。こうやって●●が拡散していくのだろう。 

 順番に見ていく。 


■了解しました 

〈「了解しました」は、同僚もしくは目下に対して使う言葉〉なのか? 

「同僚もしくは目下」なら丁寧語にはしない「了解」でもよいのでは。 

〈尊敬語ではないため、お客様や目上に対して使うのは失礼〉……敬語にはいくつかの種類がある。3分類で考えるなら、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」。この書き手は「謙譲語」というものを知らないで敬語について書いているのだろうか。 

「了解いたしました」なら謙譲語だから〈お客様や目上に対して〉×にする論理的な理由はないと思うけど、こんなに評判が悪くなるとやめたほうがいいだろうな。 

http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3065.html 

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1930959067&owner_id=5019671 


■承知しました 

「承知しました」を尊敬語にしている資料があるなら是非教えてほしい。 

 一般には謙譲語扱いされている。しかし、「承知しました」を謙譲語にしている辞書類はないはず。もしあるなら教えてほしい。謙譲語性が高いとは思うけど、謙譲語とは言えそうにない。 

 とりあえず反証として『敬語』の記述をあげておく。 

http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2415.html 

================引用開始 

 なお、「持参」「承知」は、「参」「承」という字を含むので、謙譲語性が感じられる面もある(とくに「持参いたしました」「承知いたしました」「承知いたしております」というような場合は、もちろん「いたす」の力にたすけられるところもあろうが、謙譲語性は感じられよう)。が、「昼食は各自持参のこと」「上記の金額を……持参人へお支払いください」(小切手の文面。ちなみに「持参人」という語は関係法規にも見える)、「あなたも承知しておいてください」などのように、謙譲語とは言えない使い方をする場合も少なくない。さらに「ご持参ください」「ご承知の通り」のように尊敬語として使う場合もある(私自身の感覚では、相手とくに目上に「ご持参ください」と言うのは抵抗があり、使わないほうが無難だという気はするが)。結局、謙譲語性はすでに薄く(あるいは失い)、ただ改まった言い方として使われていると捉えるべきことになろう。(P.346~347) 

================引用終了 

 ついでに書いておくと、〈頻度は大変多い〉なんて書くと恥ずかしいので要注意。頻度を使いたいなら「高い」が一般的。 


■了承しました 

 何を根拠に、こんなことを断言しているのだろう。 

 まあ、主観で書かせてもらうと「了承(いた)しました」自体をあまり使わない気がする。目上(お客様を含む)に対して「ご了承ください」みたいな使い方が一般的だろう。ということは、「了承(いた)しました」を目上に使うのはやめたほうがいいのかもしれない。 

〈お客様へは「承りました」目上の人へは、「承知しました」が正しい使い方〉……なぜ、「承知しました」の項にこの記述がないのか(笑)。なぜ「承りました」の項がないのか(笑)。ちなみに「承る」は謙譲語Iの代表選手。 

 感覚としてはわかる。注文は「承る」ことが多い。指示は「承知する」ことが多い。 

 そうなると、お客様には「承りました」で目上には「承知(いた)しました」になることが多い。 

 でもね。お客様の指示などに「承知(いた)しました」と言っては×なの? 

 目上から依頼に対して「承りました」と言っては×なの? 

 そんなバカな。 

 お客様と目上を分けて考えるのは相当むずかしいと思う。 


■かしこまりました 

「かしこまりました」は「承知しました」と同様、お客様にも目上にも使えるらしい。でもさ。少し前に〈お客様へは「承りました」〉と書いてあるんですけど。謙譲の度合いが高い印象があるが、実はこの「かしこまりました」も謙譲語ではないらしい。謙譲語としている辞書があったら是非教えてほしい。 

【「かしこまりました」は謙譲語なのでしょうか】 

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8499357.html 


■「かしこまりました」「承知しました(承りました)」使用例 

 書き方があまりにもグチャグチャなんで細かいツッコミはやめておく。 


■結論 

「了解」「了承」は目上には使わないほうが無難。「~しました」をつければ丁寧語で、「~いたしました」をつければ謙譲語になるが、とにかく使わないほうが無難。ただ、同格や目下に対して「了解(しました)」はOK。 

「承りました」「承知しました」「かしこまりました」は、謙譲語として広く使える(辞書的には謙譲語ではないものもあるが)。 

 ほぼ同様に使えるが、あえて厳密な使い分けを考えるなら……。 

「承りました」「承知しました」は、ほぼ同様に使える。注文などを「受けた」くらいの意味合いが強い。 

「かしこまりました」は命令や指示などを「理解して従う」くらいの意味合いが強い。 

 ただし、厳密な使い分けはないので、さほど神経質になる必要はない。お好きなのをどうぞ。 

「承る」には「聞く」の意味もあり、「貴重な話を承りました」などと使う。これは「承知しました」「かしこまりました」にはできない。「貴重な話をありがとうございます」くらいのほうが一般的だし感じがいい気がするけどさ。 



【ネタ元】U-NOTE 

【どう違うの?「了解しました」「承知しました」「了承しました」「かしこまりました」】

http://u-note.me/note/47489406?page=2 

================引用開始 

どう違うの?「了解しました」「承知しました」「了承しました」「かしこまりました」 


 ビジネス上で、「分かりました」という意味合いで使われる言葉に「了解しました」「承知しました」「了承しました」「かしこまりました」などがありますね。皆さんはその意味と使い分け方を理解できていますか?いざという時に、どれを使ったらいいのだろう?と悩んでしまうことはありませんか?ここでは、「了解しました」「承知しました」「了承しました」「かしこまりました」の違いとビジネスシーンでの使い分け方をお伝えしていきたいと思います。 


■了解しました 

 「了解しました」は、同僚もしくは目下に対して使う言葉です。「了解しました」というのは、「了解」に「しました」をつけることで丁寧語になりますが、尊敬語ではないため、お客様や目上に対して使うのは失礼にあたります。 


■承知しました 

 「承知しました」は尊敬語になりますので、お役様や目上の人に対して使うのに適切と言えます。ビジネスシーンでも使う頻度は大変多いため、覚えておきましょう。 


■了承しました 

 「了承しました」は、何かを「承諾」したときに使います。「それでいいですよ」という意味合いになりますので、目上が目下に使うのが正しい使い方となります。お客様や目上の人に使ってはいけません。この場合、お客様へは「承りました」目上の人へは、「承知しました」が正しい使い方です。 


■かしこまりました 

 「かしこまりました」、は「承知しました」と同様、お客様や目上の人に使えます。 


 覚えておくべきは「かしこまりました」と「承知しました(承りました)」上記のように、「かしこまりました」「承知しました(承りました)」は、目上の人やお客様に対して使える言葉となります。この2つはビジネスシーンにおいても非常によく使われますので覚えておきましょう。 


■「かしこまりました」「承知しました(承りました)」使用例 


× 打ち合わせの件、了解しました。 

○ 打ち合わせの件、承知しました。 


×(上司に対して)鈴木様(お客様)への連絡の件、了解しました 

○(上司に対して)鈴木様(お客様)への連絡の件、かしこまりました 


×(お客様に対して)ご依頼いただきました○○の件、了承いたしました。 

○(お客様に対して)ご依頼いただきました○○の件、承りました。 


 「かしこまりました」「承知しました」の違いはあるの?普段使う敬語として、「かしこまりました」「承知しました」の2つが良いというのはわかったけれど、その2つの違いは?というのは以下のような違いがあります。 

「かしこまりました」は、「理解して受ける」という意味があります。 


「承知しました」は「目上の人の命令などをうけたまわる」という意味があります。 


上記のニュアンスの違いを覚えておくと、普段からより敬語を使い分けやすくなると思いますので、覚えておくと良いでしょう。 

おわりに 


 社会人になると、まず初めに身につけなければいけないマナーが正しい言葉遣いです。しかし日本語の敬語は難しいものです。ビジネス面での正しい言葉遣いをしっかりと身に着けるためにも、普段から常に意識していくことが大切です。 

================引用終了 


了解しました 了解いたしました

了承しました 了承いたしました

かしこまりました

承知しました 承知いたしました

承りました