エデンの東 - 風 - |   ひとしらずして

  ひとしらずして

   プロスケーター町田樹の誕生から引退までを見守ったファンの記録

町田樹くんの「火の鳥」が好き過ぎて、
正直「エデンの東」にはそれほど強い関心はありませんでした。最初は。

世界選手権の結果を聞いて驚き、家で試合の動画を見ていると
ジャンプをすべて決めてた後の天井カメラに切り替わったところのステップで
大きな風がさーっとリンクの上を吹き抜けていくのが見えたんです。

「このステップの時に風を吹かせるなんて、たまアリも粋な演出するじゃん」
とかその時は思っちゃって…。よく考えたら………よく考えなくても
そんなことありえないですよねw バカな話ですみません。

でも、あまりにもはっきりと風が見えたものだから、
その後、動画を何度もリピートして
風が吹いていないのを確認したりしてw



コアなフィギュアスケートファンの方からすれば「はぁ?」な話で申し訳ないんですが、

スケーターに対する「表現力がある」という評価が今までピンとこなかったんです。
「スケーティングが凄い」「リズム感がある」「体の使い方が上手い」
などの言葉ではダメなのかなと。
もしくは「演技力がある」じゃないの?とか。

世界選手権の「エデンの東」で風を見た時、
その「表現力」というのが何なのか、やっとわかったような気がします。
プログラムで表現したい世界の「何か」をリンク上で生み出して
伝える力ってことなんだと思います。ざっくりですが、そう理解しました。

スケートリンクって色んな広告がいっぱい目に入ってくるし、
試合となればライトが煌々と明るいし、360度お客さんがいるし。
そんな舞台で世界観をつくりだしていくスケート選手達って本当にすごいです。
素敵な演技でしたー!とかいうそれ以上に
町田くんが生み出した「エデンの東」の風に心を掴まれた世界選手権でした。