症状ない「隠れ心不全」注意 | Just One of Those Things

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遅くなりました。

 

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息切れやむくみ、だるさ 意外に知らない心不全
1/31(水) 7:47配信 NIKKEI STYLE


  心臓の働きが低下して息切れなどが起こる「心不全」の患者が増えている。命にかかわる重い病気の印象が強いが、症状が出ない「隠れ心不全」のうちに対処するのが重要だ。兆候や症状を知って、予防につなげよう。

 

  高齢化を背景に心不全が増えている。どんな状態を指すのか、知っているだろうか。

 

  循環器病研究振興財団(大阪府吹田市)が2017年に実施した調査によると、心不全の名前はほぼ全員が知っていたが、症状や内容を理解している人は3割弱。うち半数以上が「心臓病の総称」「すぐ死につながる病」「死亡時の診断名」などの不正確なイメージを持つと分かった。

 

  国民の理解を促すため、日本循環器学会(東京・千代田)などは17年秋、心不全を「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める」病態とする新たな定義を発表した。

 

  心不全は通常、数十年かけてじわじわと進行する。心臓病の中では死因第1位で、入院患者の5人に1人は退院後1年以内に亡くなっている。ただし「初期は症状が出ず、心不全と気付かない。この『隠れ心不全』の段階から適切に対処し、進行を遅らせるのが重要」と日本医科大学循環器内科の佐藤直樹教授は話す。

 

  心不全は進行度でステージA~Dに分類される。将来心不全になる危険性がある段階がステージA。高血圧や糖尿病などの生活習慣病がある人が該当する。

 

  特に多いのが高血圧だ。「血圧が高いままにしていると心臓の筋肉が厚くなり、全身に血液を送るポンプ機能が低下して心不全に至る」と佐藤教授。「成人の半数は高血圧。心不全の予備軍は非常に多い」

 

  自覚症状がなくても、検査で心臓の肥大や拡張機能低下などの異常が見付かるのがステージBだ。血液検査では「脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)」の値の上昇が認められる。心臓から分泌されるホルモンで、尿を増やしたり血管を広げたりする作用を持つ。心臓に負荷がかかると分泌量が増える。

 

  心筋梗塞や心臓弁膜症など心臓病を持つ人もステージBに当てはまる。心筋梗塞が起きると「心臓の一部に障害が生じ、残りの筋肉に負担がかかるため心不全に進みやすい」と北里大学北里研究所病院循環器内科の猪又孝元教授は説明する。

 

  息切れやむくみ、だるさといった症状が出るのがステージC。日常の動作で息切れが起きたら要注意だ。猪又教授は「階段の昇降や布団の上げ下ろし、犬の散歩で気付く人もいる」と話す。

 

  むくみは足に出やすい。「起床時に向こうずねや足首などを押してへこみが残る場合は、心不全によるむくみの可能性が高い」と佐藤教授。

 

  ステージDは安静時も苦しい最重症の段階。入退院を繰り返すが、治療法は限られる。

 

  心不全は放置すると着実に進行し、改善しない。突然死を招くこともある。「重症化を防ぐには、早期に発見して薬などで治療するのが重要」と猪又教授は強調する。心不全の指標となる血液中のBNPの値を検査で調べてみよう。高血圧など危険因子になる病気の治療は、将来の心不全予防に直結する。

 

  首に心不全のサインが現れることも。心臓がやりくりできない血液がたまり、首の奥にある頸静脈が膨れて「皮膚が拍動で揺れて見える」(猪又教授)。心当たりがあれば循環器内科を受診したい。

 

  日常生活では、塩分や水分の摂り過ぎに注意する。過剰な塩分は血液量を増やし、心臓の負担になる。心不全と気付かずに多量の水分を取り、夜中に突然息苦しくなる例もあるという。肥満や喫煙も高血圧や心筋梗塞のリスクを高めるので気を付けよう。

 

 (ライター 佐田節子)

 

 [NIKKEIプラス1 2018年1月20日付]

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皆様、お気をつけください。

 

では、恒例のネイチャーを次に取り上げます。

 

 

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