あるセミナーのお茶会で、昨年25年ぶりに日本を訪れたというスウェーデン人女性に会った。


彼女が前回若いバックパッカーとして日本を訪れたのは1987年。 「全てが新しくて面白く、技術も最先端を行っていると思ったわ」


それから25年後の昨年は、彼女は夫と子供を連れて訪れた。 「残念ながら、 前回に比べるとすごく経済が衰退していると感じた。建物は古く、お店は他の国にあるようなものが増えていた。H&Mとか・・・ 技術だってスウェーデンの方が進んでると感じるものもあった」


1987年というとバブルの真っ盛りである。その頃は何でも新しく、街は活気に溢れていたことだろう。


それから日本は不況とデフレに襲われた。当時私がやっていたような仕事と、現在似たような仕事をしている女性の給料を比較しても、ほとんど変わらない。


私は言った。「確かに80年代と比較すると日本の経済は停滞していると思う。だけど、日本人の考え方も変化している。バブルの反省を踏まえ、どんどん新しいものを作り消費していくことから、より環境に優しい、長持ちする社会を作ろうと考えるようになった。特に2年前の震災と原発事故以来、日本人は大きく変わったと思う」


そう言うと、その場にいた環境問題に深い関心を持つスウェーデン人たちはうなづいた。


イケイケ(死語?)から、環境に配慮したハイテクの国へ、日本は世界の中で、まだまだユニークな位置を占めることができると思う。(本当にそうですか、日本に住んでいる皆さん!!)


だいたい税制等のおかげで、大手の店やレストランしか生き残れないことにかけては、スウェーデンは日本と比較することはできないほどなのだ。経済低効率化と高福祉を提供することに伴う高税率のことを考えると、中小企業は減っていくしかない。スウェーデンの各地にあるショッピングセンターは、どこも同じ全国的チェーン店ばかり。どこのショッピングセンターへ行っても、買える物は同じである。それは本当につまらなく、残念なことだと思う。



いちご


てなことを、私はお茶会でとうとうと述べたわけだが、こういう時私は本当にスウェーデン語が喋れてよかったと思う。また、元々口が立つ方なのも幸いである。


いつも子供から、お母さん喋り過ぎ!ガーン と言われる私だが、これからもこの話芸は磨いていくつもりである。



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