昨日は、ストックホルムのクングスホルメン地区にある小さな劇場 Fria Teatern lilla scen に行った。普通のカフェが開けるほどの大きさの、地下の6畳3間ぐらいのスペースが、劇場演劇 になっているのである。


舞台と50人程度まで収容できる客席が接近しており、観客も舞台の中に取り込まれているような気分になる。
奥には台所のようなスペースで、舞台の前後や休憩の時間には少しお茶が飲めたりサンドイッチがつまめたりする。
これは面白い。隠れ家のような劇場である。

二階は俳優でもある劇場オーナー夫婦の住居でもある。そこを楽屋として使っているのである。

昨夜の演じ物は「フル・ギャロップ」という、男優の一人語りの舞台。ポスター ↓ 


咲蓉子の官能な日々-Fullgalopp

彼が演じたのは70歳の女性。長い間ヴォーグの編集長をしていたカバン モード界 ワンピース のイコンが、突然解雇された後、マンハッタンの自宅で自分の人生を物語るというもの。このお芝居は好評で、再演を繰り返して今年が7年目になるという。

この人物のモデルは
Diana Vreeland という実在の女性。舞台装置も彼女の実際使っていたリビングルームを再現して真似ている。↓


咲蓉子の官能な日々-DianaVreeland


気取ったお婆さんを男性が演じるという面白さに加え、舞台装置や衣装に心惹かれるものがあった。特に大きな花柄の紅い壁紙。Dianaが活躍したのは30年代後半から71年だが、ココ・シャネルとの交流を語り、バレンシアガこそが最高のデザイナーといい、ミック・ジャガーに新しい時代を感じるDianaはなんだか私の好きな感じのレトロ。

私も自宅にあんな赤スペースを作ってみようかしら。ネイル