久々に映画を見て泣いてしまったのが


ポニーキャニオン
永遠のマリア・カラス

でももしこれが20代のとき見たのだったら、人差し指を鼻の穴に入れて「む~ん」としか思わなかったと思う。それほど今の私にはツボにはまった映画だった。


舞台は1977年のパリ。隠遁生活を送るカラスをもう一度スポットライトの当たる場所に連れ出そうと、古い友人の興行主や女性ジャーナリストががんばるのだが・・・。


ネタばれになるから筋はもう書きません。


今の自分の映像に、全盛時代の声をかぶせるという当時の最新技術に感心しながらも抵抗を覚えるカラス。私が見たDVDは日本から送られたものだったので、オペラ歌手の中丸三千エさんの解説がついていた。それによると、オペラ歌手というもの、体調をいつも最善に整えておくことが大切で、ちょっとでも調子が悪ければ舞台の半日前でもキャンセルすることがある、それは一回でも舞台が不評をかったりすると、その歌手の名声はもう地に落ちるからだ、ということだった。


カラスの全盛期が短かったのは、やはりオナシスとの恋に溺れるあまり練習を怠り、アーティストとして商業的成功を支えたメネギーニと決別したのが大きな原因だった。

そのオナシスは打算に満ちた別の女性と結婚してすぐに亡くなり、カラスは愛も声も失い、残ったのは過去の栄光だけ。


カラスを演じて瓜二つと言わしめたファニー・アルダンが、カラスの原音を使い口パクで演じるカルメンの美しさに、私は涙が止まらなかった。またオペラの相手役の若い兄ちゃんがすんごい男前で!!


それはさておき


カラスがオナシスと交際していたとき、もし彼女が「ルールズ」を知っていたら?

その後、こんなに辛い思いをすることなかったんじゃないかなーと思った。


でも悲劇的な最期の方がディーバにはふさわしいのかも・・・。