プロムナイトII
高校生活最後のイベントプロムを舞台に巻き起こる惨劇を描いた『プロムナイト』の続編。
【STORY】
1957年、プロムの夜。この年のプロムクイーンは、男を次々と弄ぶ悪女メリー・ルー。そんな彼女と恋人になれたと有頂天のビルだが、ビルが席を外した隙にメリー・ルーはほかの男と逢い引き。それを目撃してしまったビルは嫉妬に駆られ、メリー・ルーのクイーン受賞のときに舞台の天井裏に上がりいたずら半分で彼女に向かって花火を投げつける。花火は彼女のドレスに引火し、メリー・ルーは焼死してしまう。それから30年後のプロムを控えた夜。クイーン候補のビッキーは、親の厳しい教育によってドレスを用意できないでいた。途方に暮れたビッキーは、学内の倉庫から古いトランクケースを発見する。そのトランクは30年前のプロムの小道具などが入っていたが、トランクを開けたことをきっかけに焼死したメリー・ルーを蘇らせてしまう…。
【REVIEW】
さて、学園ホラーの傑作と謳われた前作『プロムナイト』の続編。だがしかし、ストーリー的なつながりはなく、スラッシャー映画というよりは、蘇った幽霊による復讐劇というオカルト路線にジャンルも変更されている。
唯一の共通点といえば、舞台が前作と同じハミルトン高校という点。
1957年、ハミルトン高校のプロムの夜。どこの団体にも数人いるといわれる、自分で自分がきれいと思われていることを知っている女、メリー・ルー・マロニー。飛んで火に入る夏の虫のごとく、次々と男を手玉にとる小悪魔である。
そして見るからにイケてない男ビル。若ハゲ。彼はメリー・ルーと恋人になれたことで有頂天。だがしかし、その実態はビルの親が金持ちであるという理由のありがちな話。
プロムの最中、メリー・ルーはビルが席を外した隙に別の男と舞台裏で逢い引き。そしてそれを目撃してしまったビル。怒るビル。舞台の天井裏に上がってメリー・ルーに花火のような引火性のものを投げつける。この手の男は何をしでかすかわからない。
花火は見事メリー・ルーに命中。ドレスに引火。メリー・ルー炎上。メリー・ルー焼死。いたずら半分だったのにと焦るビル。
そして30年後。ヒロインのビッキーはプロムクイーン候補。だがしかし、ちゃらちゃらしたことが嫌いな厳格な母親は、ビッキーが新しいドレスを買うことを許さない。学内はパーティーやドレスの話題で持ちきり。晴れの舞台に着るドレスがないことで途方に暮れるビッキー。当てもなく学内をウロウロ。唐突に、そしてまんまとたどり着いたのが、パーティー用倉庫。
いろいろ物色するビッキー。そして見つけたトランクケース。中には30年前のクイーンの王冠やガウンなどの小道具が。
ガウンと王冠を持ち帰るビッキーだが、このトランクを開けたことで、30年前に焼死したメリー・ルーの魂を解放してしまったようである。
時を同じくして、校長室。実はこの校長、メリー・ルーに花火を投げつけて殺してしまった若ハゲ・ビルである。校長室に飾ってあった、彼が高校時代の写真の額がメリー・ルーが映っている場所を中心に割れる。いやな予感を禁じ得ないビル。
一方、ビッキーが持ち帰ったガウンを遊び半分でこっそり着てみるビッキーの友人。なぜか王冠にはまっている宝石を外す。すると、メリー・ルーの怒りか、マントがひとりでに動きだし、友人は首吊りから建物の外への転落死。この出来事は、自殺として処理されてしまう。
動き出したメリー・ルー（の魂）。実体がないので、ビッキーの体に乗り移ることに。幻覚を見たり、攻撃的な性格に変わったり、異常な行動に走るビッキー。
シャワー室で友人も襲う。全裸でモザイクかかりまくりの大乱闘。この作品最大の見せ場といっても過言ではないだろう。
母親も襲う。校長もたぶらかす。校長はビッキーの言動に、メリー・ルーが蘇ったことを悟る。
そしてプロムの夜。
校長は銃を用意して会場へ。メリー・ルーが乗り移ったビッキーは妖艶な姿で会場に登場。ライバルを素早く抹殺するビッキー。クイーンに輝くビッキー。
一方校長は、あのときと同じく天井裏に上り、受賞中で浮かれているビッキーに向かって発砲。銃弾が命中したビッキー倒れる。
しかしここで、ビッキーの体の中から黒こげの腐乱死体登場。メリー・ルー本人か。腐乱死体は徐々にメリー・ルー本来の姿に生成されていき、復活。終始影の薄かったビッキーの恋人クレッグを襲う。
例のパーティー倉庫でラストバトル。クレッグはトランクケースに吸い込まれるピンチに。しかしここで校長登場。校長はメリー・ルーの頭に王冠を乗せてあげる。すると、やっと王冠を手にできたメリー・ルー成仏。なぜか墓地にあった彼女の墓石も爆発。ビッキーもトランクの中から復活。
最後は、よくあるちょっとしたオチでおしまい。今度は校長に乗り移った？
王冠を乗せるだけで一件落着するという簡単なお仕事。銃など使わずに、最初からそうしてほしかったが、ホラー映画のお約束だからいたしかたない。
前作と違うジャンルになったことで、悪い評判もあるようだが、決して嫌いではない。
●関連作品・記事
『プロムナイト』
【MARKING】
おすすめ度：★★★★★5
えげつない度：★★2
神父が一番かわいそう度：★★★★★★★7
禍々しい度：★★★★★5
【INFORMATION】
・原題：HELLO MARY LOU: PROM NIGHT II
・製作年：1987年
・製作国：カナダ
・監督：ブルース・ピットマン
・製作：ピーター・シンプソン
・製作総指揮：ピーター・シンプソン、ピーター・ヘイリー、
・脚本：ロン・オリヴァー
・出演：マイケル・アイアンサイド、ウェンディ・ライオン、リサ・シュレイジ、ジャスティン・ルイス、コートニー・テイラー
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【STORY】
1957年、プロムの夜。この年のプロムクイーンは、男を次々と弄ぶ悪女メリー・ルー。そんな彼女と恋人になれたと有頂天のビルだが、ビルが席を外した隙にメリー・ルーはほかの男と逢い引き。それを目撃してしまったビルは嫉妬に駆られ、メリー・ルーのクイーン受賞のときに舞台の天井裏に上がりいたずら半分で彼女に向かって花火を投げつける。花火は彼女のドレスに引火し、メリー・ルーは焼死してしまう。それから30年後のプロムを控えた夜。クイーン候補のビッキーは、親の厳しい教育によってドレスを用意できないでいた。途方に暮れたビッキーは、学内の倉庫から古いトランクケースを発見する。そのトランクは30年前のプロムの小道具などが入っていたが、トランクを開けたことをきっかけに焼死したメリー・ルーを蘇らせてしまう…。
【REVIEW】
さて、学園ホラーの傑作と謳われた前作『プロムナイト』の続編。だがしかし、ストーリー的なつながりはなく、スラッシャー映画というよりは、蘇った幽霊による復讐劇というオカルト路線にジャンルも変更されている。
唯一の共通点といえば、舞台が前作と同じハミルトン高校という点。
1957年、ハミルトン高校のプロムの夜。どこの団体にも数人いるといわれる、自分で自分がきれいと思われていることを知っている女、メリー・ルー・マロニー。飛んで火に入る夏の虫のごとく、次々と男を手玉にとる小悪魔である。
そして見るからにイケてない男ビル。若ハゲ。彼はメリー・ルーと恋人になれたことで有頂天。だがしかし、その実態はビルの親が金持ちであるという理由のありがちな話。
プロムの最中、メリー・ルーはビルが席を外した隙に別の男と舞台裏で逢い引き。そしてそれを目撃してしまったビル。怒るビル。舞台の天井裏に上がってメリー・ルーに花火のような引火性のものを投げつける。この手の男は何をしでかすかわからない。
花火は見事メリー・ルーに命中。ドレスに引火。メリー・ルー炎上。メリー・ルー焼死。いたずら半分だったのにと焦るビル。
そして30年後。ヒロインのビッキーはプロムクイーン候補。だがしかし、ちゃらちゃらしたことが嫌いな厳格な母親は、ビッキーが新しいドレスを買うことを許さない。学内はパーティーやドレスの話題で持ちきり。晴れの舞台に着るドレスがないことで途方に暮れるビッキー。当てもなく学内をウロウロ。唐突に、そしてまんまとたどり着いたのが、パーティー用倉庫。
いろいろ物色するビッキー。そして見つけたトランクケース。中には30年前のクイーンの王冠やガウンなどの小道具が。
ガウンと王冠を持ち帰るビッキーだが、このトランクを開けたことで、30年前に焼死したメリー・ルーの魂を解放してしまったようである。
時を同じくして、校長室。実はこの校長、メリー・ルーに花火を投げつけて殺してしまった若ハゲ・ビルである。校長室に飾ってあった、彼が高校時代の写真の額がメリー・ルーが映っている場所を中心に割れる。いやな予感を禁じ得ないビル。
一方、ビッキーが持ち帰ったガウンを遊び半分でこっそり着てみるビッキーの友人。なぜか王冠にはまっている宝石を外す。すると、メリー・ルーの怒りか、マントがひとりでに動きだし、友人は首吊りから建物の外への転落死。この出来事は、自殺として処理されてしまう。
動き出したメリー・ルー（の魂）。実体がないので、ビッキーの体に乗り移ることに。幻覚を見たり、攻撃的な性格に変わったり、異常な行動に走るビッキー。
シャワー室で友人も襲う。全裸でモザイクかかりまくりの大乱闘。この作品最大の見せ場といっても過言ではないだろう。
母親も襲う。校長もたぶらかす。校長はビッキーの言動に、メリー・ルーが蘇ったことを悟る。
そしてプロムの夜。
校長は銃を用意して会場へ。メリー・ルーが乗り移ったビッキーは妖艶な姿で会場に登場。ライバルを素早く抹殺するビッキー。クイーンに輝くビッキー。
一方校長は、あのときと同じく天井裏に上り、受賞中で浮かれているビッキーに向かって発砲。銃弾が命中したビッキー倒れる。
しかしここで、ビッキーの体の中から黒こげの腐乱死体登場。メリー・ルー本人か。腐乱死体は徐々にメリー・ルー本来の姿に生成されていき、復活。終始影の薄かったビッキーの恋人クレッグを襲う。
例のパーティー倉庫でラストバトル。クレッグはトランクケースに吸い込まれるピンチに。しかしここで校長登場。校長はメリー・ルーの頭に王冠を乗せてあげる。すると、やっと王冠を手にできたメリー・ルー成仏。なぜか墓地にあった彼女の墓石も爆発。ビッキーもトランクの中から復活。
最後は、よくあるちょっとしたオチでおしまい。今度は校長に乗り移った？
王冠を乗せるだけで一件落着するという簡単なお仕事。銃など使わずに、最初からそうしてほしかったが、ホラー映画のお約束だからいたしかたない。
前作と違うジャンルになったことで、悪い評判もあるようだが、決して嫌いではない。
●関連作品・記事
『プロムナイト』
【MARKING】
おすすめ度：★★★★★5
えげつない度：★★2
神父が一番かわいそう度：★★★★★★★7
禍々しい度：★★★★★5
【INFORMATION】
・原題：HELLO MARY LOU: PROM NIGHT II
・製作年：1987年
・製作国：カナダ
・監督：ブルース・ピットマン
・製作：ピーター・シンプソン
・製作総指揮：ピーター・シンプソン、ピーター・ヘイリー、
・脚本：ロン・オリヴァー
・出演：マイケル・アイアンサイド、ウェンディ・ライオン、リサ・シュレイジ、ジャスティン・ルイス、コートニー・テイラー
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