オーメン2 ダミアン | KURI of the DEAD

オーメン2 ダミアン

前作の大ヒットホラー『オーメン 』の続編。育ての親である外交官夫妻の亡き後、叔父夫婦に引き取られた悪魔の子ダミアンの青年期を描いたオカルト・ホラー。製作は前作同様、ハーヴェイ・バーンハード。


【STORY】
山犬から生まれたとされる悪魔の子・ダミアン。育ての親である外交官のロバート夫妻は、ダミアンが悪魔の子であることに気づき命を奪おうとするが、それを達成することなく死に至る。その後、ロバートの弟で世界的企業ソーン産業の社長である叔父のリチャード夫妻に引き取られ7年の歳月が経った。ダミアンはリチャードの実子で兄弟のように仲の良いマークとともに陸軍士官学校に通いはじめる。ダミアンの成績は優秀だった。ある日、学校の教官であるネフ軍曹に忠告され聖書の黙示録を続んだところ、自分の頭皮に666という数字があり、それが悪魔の子の印であることを知りショックを受ける。ダミアンの周囲では次々と不可解な死亡事故が続きていた。ソーン産業グループの博物館館長ウォレンは、考古学者ブーゲンヘイゲンから教えられた壁画の絵からダミアンの正体を知りリチャードに伝える。リチャードも、悪魔の子とされる壁画の絵がダミアンと生き写しであったのを見てダミアンの命を奪う決心をするが…。


【REVIEW】
「666」のシンボルを引っさげてこの世に誕生した悪魔の子ダミアン。
ダミアンが悪魔の子であることに気づいた人々が次々と死に至る非常に恐ろしい話である。前作 ではまだ幼いダミアンを守るため、乳母・黒い犬などの悪魔の使いたちが邪魔者を次々と蹴散らしていった。
しかし今回は、ダミアン自身に邪悪な力が宿ってしまっている。ひと睨みしただけで心臓を停めてしまえるほどの力である。ふむ。


冒頭は、前作 でも登場した考古学者ブーゲンヘイゲンの登場。ダミアンの育ての親である外交官のロバートに悪魔の子を殺せる短剣を託したが、殺害に失敗し命を失ったことを知る。

焦ったブーは、友人を呼びつけ事の顛末を話す。そして調査している遺跡の壁画へ行くと、悪魔の子とされる絵が。その絵はダミアンそっくりだった。なかなか強引な展開である。確信に至った二人だが、地下にあった遺跡が崩落し、あえなく死亡してしまう。


ロバートの弟で世界のソーン産業の社長(後に会長)であるリチャード夫妻に引き取られたダミアン。前作 から7年が経過し、何やら意味ありげな数字の13歳。裕福な家庭で何不自由なく暮らしている。いい歳になったダミアンは、良家の宿命なのか陸軍士官学校に入学する。寮に入る前、行きがけの駄賃とばかりにロバートが悪魔の子であるダミアンを殺そうとしていたことを知っていた伯母のマリオンを葬る。


陸軍士官学校では、非常に成績優秀なダミアン。何やら不思議なパワーを発揮できる自分に、徐々に戸惑いを感じつつある。そんなとき、とうとう担当教官がダミアンに聖書の黙示録を読めと伝えるのである。
ちなみに担当教官役は『エイリアン2』のアンドロイド・ビショップ役でおなじみのランス・ヘンリクセン。若い。


教官にいわれたとおり黙示録を読むダミアン。髪の毛に隠された自分の頭皮に、悪魔の印「666」を発見。自分が悪魔の子であることを知ってしまう。ショックを受けるダミアン。
しかし、湖で「なぜ僕なんだー!」と叫んではみたものの、直後、意外にあっさりと受け入れているようにも見える。今さらどうしようもないもんね。


今回も、血の量こそほとんどないが、なかなかのショッキングシーンを魅せてくれている。
授業でソーン産業へ見学に行き、事故にあって生徒たちが有害物質を吸引して入院してしまうが、ダミアンだけはいたって平気。不思議に思った医師がダミアンの血液を調べると、山犬の血であることが判明。これは一体どうしたことだと慌てて部屋を飛び出しエレベーターに乗り込む。
ここで「悪魔の予定調和」によってエレベーター故障。医師はワイヤーで体をまっぷたつにされるのである。えらい怒りを買ってしまったものだ。

個人的にはこの医師がこの作品のMVPである。電車の連結部に挟まれたシーンもなかなかのものだったが。


そしてとうとう列車のコンテナに積まれた遺跡の壁画を観てしまうリチャード。「こ、これはダミアンだ!」となり、悪魔の子を倒す決意をする。あんな感じの顔の少年、どこにでもいそうだが。

博物館に悪魔の子を倒せる短剣を取りに行くリチャード。しかし博物館で彼を待ち受けていたのは、リチャードの妻アンであった。アンも悪魔の使いだったのである。

アンのひと刺しによってリチャード秒殺。ダミアンを守ることに成功。だがしかし、もう用なしと判断したのかダミアンはアンに火を放ち焼き殺す。炎のダンス。


ラストはダミアンの不敵な笑顔。完全に「どや顔」である。悪魔の子として生きていくことを決心した瞬間であろう。


同じオカルト路線の『エクソシスト 』がパート2でスベったが、この続編はなかなかのできだったと思う。



●関連作品・記事
オーメン
エクソシスト
ポルターガイスト


【MARKING】
オススメ度:★★★★★★6
えげつない度:★★★★★★6
壁画の絵最初と変わってない?度:★★★★★★★★8
禍々しい度:★★★★★★★7


【INFORMATION】
・原題:DAMIEN: OMEN II
・製作年:1978年
・製作国:アメリカ
・監督:ドン・テイラー
・製作:ハーヴェイ・バーンハード、メイス・ニューフェルド
・脚本:スタンリー・マン、マイケル・ホッジス
・音楽:ジェリー・ゴールドスミス
・出演:ウィリアム・ホールデン、リー・グラント、ジョナサン・スコット・テイラー、ロバート・フォックスワース、レオ・マッカーン、ニコラス・プライアー、ランス・ヘンリクセン、エリザベス・シェパード、リュー・エアーズ、シルヴィア・シドニー


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