外国人力士 | Kura-Kura Pagong

Kura-Kura Pagong

"kura-kura"はインドネシア語で亀のことを言います。
"pagong"はタガログ語(フィルピンの公用語)で、やはり亀のことを言います。

 いろいろなところで日本人横綱を待望する声が上がっている。最近のテレビ中継を観ていると、横綱昇進に期待が掛かっている日本人力士が土俵に上がった時に国技館の観客が盛大な手拍子を力士に送っている。

 将来ある力士を応援することは大いに結構なことだ。

 だが、最近の大相撲は外人力士ばかりでいやだ、と言う人も多い。例えば私の母はスポーツには一切関心ないはずなのに

「相撲はモンゴルばかりで嫌だ。」

と言う。その度に私はこう言う。

「白鵬よりも着物を着こなせる日本人は今どれくらいいる?」

「アメリカ人がイチローの悪口を言ったらどう思う?」

 

 今の大相撲で問題なのは日本人横綱がいないことではない、と私は思う。政治の世界が自民党ばかりが強い一強多弱ならば、今の大相撲は白鵬ばかりが強い一強多弱である。

 現在、白鵬の他に二人のモンゴル人横綱がいる。しかし、この二人は横綱であっても強い横綱ではない。おまけに今場所(2017年初場所)この二人は途中休場した。

 

 いま、白鵬は衰えつつある。最近は相手と四つに組んで勝つのではなく、猫騙しや肩透かしのような「横綱らしくない」相撲が目立った場所もあった。今場所は14日目で大関・稀勢の里が優勝した。だが、昇り龍のような若い力士が彼を破って引退を決意させるような世代交代劇が今の大相撲では期待できないのだ。

 

 国籍や民族は問わぬ。大相撲を面白くさせる力士よ、早く出て来い!