一ヶ月程使用して Anthy での日本語効率の悪さに耐え切れなくなってきましたので、以前使用していた ATOK X for Linux (ATOK X3 は買っていません。。。) を centos_x86_64 (CentOS 5.5 64bit環境) にインストールすることにしました。

インストール方法の詳細は公式サイト「Fedora Core 6でのインストール方法(参考情報) 」に詳しくまとめられていますので、ここでは注意事項をピックアップしたいと思います。

早速インストールといきたいところですが、その前に (若干の不安がありますので) 一時的なテスト環境を作成し、そちらでお試しインストールを行うこととしました。

1. テスト環境の作成

centos_x86_64 を停止後、centos_x86_64 のイメージファイルをコピーし、テスト環境用の「centos_x86_64_test.img」を作成します。
# xm shutdown centos_x86_64
# cd /xen
# ls
centos_i386.img centos_x86_64.img
# cp centos_x86_64.img centos_x86_64_test.img
# ls
centos_i386.img centos_x86_64.img centos_x86_64_test.img

centos_x86_64 の設定ファイルを変更して、使用するイメージファイルを centos_x86_64.img → centos_x86_64_test.img に切り替えます。

/etc/xen/centos_x86_64
name = "centos_x86_64"
uuid = "xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx"
maxmem = 2048
memory = 2048
vcpus = 3
bootloader = "/usr/bin/pygrub"
on_poweroff = "destroy"
on_reboot = "restart"
on_crash = "restart"
vfb = [ "type=vnc,vncunused=1,keymap=ja" ]
disk = [ "tap:aio:/xen/centos_x86_64_test.img,xvda,w" ]
vif = [ "mac=00:00:00:00:00:00,bridge=xenbr0,script=vif-bridge" ]

設定ファイル切り替え後に、centos_x86_64 を起動します。
# xm create centos_x86_64
Using config file "/etc/xen/centos_x86_64".
Started domain centos_x86_64

2. ATOK for Linux インストール時の注意点

  • 各所に「rootユーザでログインします」と記載されていますが、一般ユーザでログイン後「su -」コマンドで root にユーザ変更を行っても問題なくインストール可能です。
    「フェイルセーフの端末」でログイン時も同様です。

  • compat-libstdc++-33 は 32bit 版が必要になります。
    64bit 版のみをインストールすると、インストールに失敗します。
    誤:
    # yum install compat-libstdc++-33.x86_64
    正:
    # yum install compat-libstdc++-33.i386
      または
    # yum install compat-libstdc++-33

  • インストールの過程で、SELinux の設定変更が発生します。
    変更の意味はここ の「allow_execmod」項目と「allow_execheap」項目を参照してください。
    (*) ちなみに赤び~は9割方意味がわかりませんでした。。。

  • 「日本語入力の入力メソッド(IM)を切り替えたい場合」の実施は不要でした。
    インストール後にはすでに「/etc/X11/xinit/xinput.d/iiimf.conf」が指定されていました。

  • ATOK for Linux インストール後、64bit版 Firefox が動かなくなりました。。。
    その他のアプリケーションでは問題なく日本語入力できていましたが、Firefox のみ起動時にエラーとなります。

    いろいろ試行錯誤した結果、このパッチ が 32bit 版であることが原因ではないかと推測しました。32bit版 Firefox で試してみようと思い、テスト環境ということもあり手っ取り早く 64bit版 Firefox をアンインストールしてしまいました。
    # yum remove firefox.x86_64

    結果、Firefox は問題なく起動し、ATOK での日本語入力も可能となりました。

  • OpenOffice の挙動が怪しくなりました。(6/12 追記)
    別の環境でも同様の現象が発生し、何か対策を行った記憶があるのですが覚えていません。。。
    いずれ対応を行いたいと思います。

3. まとめ

せっかく 64bit環境を使用しているのに 32bit版 Firefox を使用することになるのはちょっと残念なので、今回は ATOK for Linux の導入は見送りました。無念です。。。
ATOK X4 for Linux が今年中に発売され、さらに正式に 64bit環境に対応してくれることを期待しつつ、それまで Anthy で耐えていきたいと思います。

[ END ]