昨日の夕方のこと。

ちょっと早めに仕事を切り上げて、動物病院に行ってきた。
暖かくなってきて、蚊がそろそろ出始めるころ。
ユタカさんのフィラリアのクスリをもらおうと思って。

別冊リツコング-待機中

フィラリアとは蚊を媒介してイヌやネコなどにうつる寄生虫の一種。
感染してもしばらくは症状が出ず、多くは数年経ってから、
運動をしたあとでもないのにハーハーと呼吸が荒い、
散歩の途中で座りこむ、突然倒れるなど見られるようになり、

やがて心臓、肺、肝臓、腎臓などが機能不全に陥り、
苦しんだ末に死亡する怖~い病気。ヤメテー。

別冊リツコング-眠いの?

そのついでに、避妊の相談もしようと思った。
今日でユタカさん、生後6ヶ月(2012年10月16日誕生)。
ヒトで言うと小学校高学年。女になるお年ごろ……なんですね(笑)。

昔(昭和の時代)は、飼い犬といえど放し飼いの家庭が多くあったそう。
野良犬も多く、庭に侵入してきて飼い犬と勝手にやっちゃったり(汗)、
飼い主の気づかないうちに子犬が生まれていた、
などということがよくあったそうだ。

産まれた子犬の処分に困った飼い主は、
川に流したり、箱に入れて捨て犬として放置したり……。
そういった哀しい背景から、避妊手術が一般的になったとか。

別冊リツコング-シュンタロウ

でもいまは昔と違い、イヌは番犬としてではなく家族の一員。
1頭だけではなく、2頭以上で飼う「多頭飼い」をする家庭も増えた。

私の友人にも、2~3頭飼っている子、ふつうにいるしね。
望まない妊娠を避けるために去勢や避妊を行うほか、
家族の一員として暮らしていくため……、
たとえば、♂がオシッコする際、彼ら特有の足上げ動作や、
マーキングによって家具や床を汚されないように去勢をしたり、
♀のヒート(生理)時に絨毯やソファにシミを付けないため避妊したりetc。
また最近では、イヌが高齢になったとき起こりうる、

可能性のある病気に対する予防として、去勢・避妊することが多いとか。
たとえば♀の場合、子どもを産ませないことを前提にして、
1回目のヒート(生理)が来る前に避妊すると、
乳腺の病気の発生率は0.5%。ゼロに近い。
けれど1回来た後では8%、2回は26%……と、
リスクがどんどん増えるそうだ。


ユタカさんは単独で飼っていることだし、

まさかまさか庭に放し飼いとかしないから望まない妊娠の確率は低い。
てことは気になるのは、先ほど最後に挙げた病気くらいのものである。

でもよ、もし自分自身に置き換えたとして、何者かによって、
子宮と卵巣を取られたりするよ。考えただけでヤメテー! なのである。
むりやり避妊などせず、ユタカさんに子ども生ませるか?
と思ったこともあり、そうとう調べた時期もあったけど(わりと最近の話です)、
娘っ子は身体やお尻が普通のボステリに比べて小さい。
となるとお産は帝王切開に。その手術で命を落とす母イヌも少なくないという。
運良く子犬が生まれたとして、まんいちそのなかに障害を持った子がいたら、
最期まで責任持って育てられる自信、私にある!?

などなど考えたら、近い将来そういちろうも生まれることだし、
一気に消極的になって、このたび避妊手術を決意した……というわけ。

別冊リツコング-お注射中

↑フィラリア&避妊手術の血液検査のため、
おとなしく血を抜かれるユタカさんです。
ほんと娘っ子、内弁慶というか、外ヅラよしこさん。
体重は4.6キロ。このまま成長、止まるのかな。
ボステリにしてはずいぶんチビだけど。

ボステリの体重3段階
・ライト(小型)6.8kg未満
・ミドル(中型)6.8~9.1kg
・ヘビー(大型)9.1~11.4kg

私、ちゃんと正しくごはんあげてたのかなって不安になってしまう。
(お医者さまにたずねたところ、大丈夫でした……笑)


今回、避妊手術のことを考えるにつれて、
それは私のエゴなの? それとも愛なの!?
っていう場面が多くアリ、頭が混乱した。
たとえば、

・フィラリアのクスリを飲ませる→病気になってほしくないから“愛”
・ユタカさんに子どもを産ませたい→完全なる私の“エゴ”
・避妊手術をさせよう→“エゴ”であり“愛”であり中間

そう考えたら、ユタカさんを飼うこと自体も私の“エゴ”。
抱っこできる大きさがよくて、鼻が潰れたブヒ犬が好きで、
そのなかでも身体が一番強いボステリがいい……と、
その犬種を、お金を出して買ったことは最たる“エゴ”。
できたらペットショップで売られているイヌではなく、
金持ちが趣味で営むブリーダーで、金儲けはさておき、
たくさんの愛をもらって育った子がいい(ココ はまさにそういうブリーダー)
っていう出生の要望も、もちろん“エゴ”。
♀か♂かの選択では、これから生まれるそういちろうと一緒に育てたい。

だから母性のある♀を選んだことも“エゴ”。
ほとんどの事柄が、私の“エゴ”。

……なんてことを考えたらキリがないので、
(私の存在自体が地球を汚しているんだ! と悩むのと同じで)
お互いが、みんなが幸せならいいじゃん、と思うことでジブンを納得させている。
そこには“愛”がある、と思って(笑)。


で、ユタカさんの避妊時期。
手術&入院に2泊3日かかるらしい(かわいそう……と思うのも“エゴ”?)。
術後4~5日で再診し、10~14日後に抜糸。
けれど、そういちろうの出産予定日は4/29。

もしかしたら明後日生まれることもあり得るし、うーん、すべて微妙。

なので悩んだ結果、そういちろうが生まれて1ヶ月後、
いろいろ落ち着いたころ、手術することにした。

そのころまた、急に“エゴ”とか“愛”とかが

ムクムクと湧き出るかもしれないけど。
悩めるお母ちゃん、そのときはそのときで、
“いま”を生きようと思っていますが。

“愛”やら“エゴ”やら、着地点のない文章を、
えんえんと読んでくれてありがとう。

別冊リツコング-娘っ子とお母ちゃん

春うらら、仕事部屋出勤の際、今朝の写真。