ニッポン放送に 収録に行き
ネットで調べたら
「レ・ミゼラブル」の上映時間がすぐで
その上 空席あり
てんで
目と鼻の先 日比谷に向かう
この「レ・ミゼラブル」 略して 「レミゼ」
(略すな の声も)
初演のミュージカルに
なんでだか 出演したときから
わけのワカランものであった
出演しながら あるいは
観客席に いながら
一回も 泣いたことがなかった
なんでかあああ
その謎を 解き明かすためにも
あるいは 映画だったら
泣けるかも
そんな 期待をこめて
ところが
上映が はじまったそうそう
私の頭には ?マークが
時はたしか1815年あたり
フランス革命から 20年の時が経ってという
設定
あれれ そっか
これってその時代のことか
てっきり フランス革命のころだと
思ってた
知識なく 舞台に参加していたことを
恥じながら
その後も ?マークだらけで
物語は 進む
なんで ジャンバルジャンは
市長になったあと自ら 出頭したのか
他のだれかが 捕まったからって
出頭するくらいなら
はじめから 証明書破って
人生リセットしないよ
とか
なんで ジャンバルジャンは
急に一人になって 死にそうになってるんだろうとか
まあ
二時間半で あの膨大な小説をまとめるんだから
いたしかたないことも多々
昨夜は
そのあたりの 謎を 調べてるうちに
眠れなくなって
夢にも レミゼが出てきた
で
ナニが 一番ココロに残ったか
それは
あのバリケード
じつに ちっちゃい
舞台では 当然舞台いっぱいのバリケード
そこで死んでゆく役割の
私は
ただ 落ちないように
(でも 時々寝てしまったが)
きちんと 戦い 死んだ
そんでもって
市民は
窓を閉ざす
命がけで 体制と戦う若者の
叫びを 聞きながら
窓を 閉ざす
この 学生と市民の かい離具合なんか
もう かつての学生運動を思わせ
やっぱり こうやって
若者の挫折てのが あるんだよ
とか
市民てのは したたかなんだよ
とか
市民に支持されるまで 成熟することの
難しさとか
でも
こうして ある種の勘違いで
死んでいったものたちは
それはそれで 幸せかもしれない
とか
このバリケードは 彼らには
全世界だったけど
ほんとは街角の出来事だったんだ
とか
そんなこんなで
泣くどころじゃない
で
結局のとこ
エッフェル塔のないパリ てのは
油と 糞尿と セックスと
血みどろの猥雑な街
そんなとこだったってこと
そんな匂いを
感じさせる フランスの小説たちを
また 読もうかなあ
あああ ニンゲンて
なんて 恥知らずで 無知で
利己的で
でも
なんて スゴイ生きもんだろうって
思えるコテコテ小説たち
ゾラの「居酒屋」でも うちのめされたけど
こわいもん見たさで
またトライすっか
それにしても 映画館寒すぎでっせ
ダウンコートかけても
まだ 寒い
エコかなあ
ああ 無情