黒田見聞録…師走の初餅 | 熊本城おもてなし武将隊武録ー雲外蒼天ー

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皆様方御忙しい最中失礼致す

暫し、私の見聞録に御付合いくださいませ

本日は霜月最終日…

明日よりは月が変わり″霜月″から″師走″へと相成る

と云うことは

黒田見聞録を書かせて頂く時期が到来致しました

左様…

師走より始まるものが御座いましょう…

誰でも解る手掛かりを出すならば

『は・じ・め・も・ち』

答えを出すならば

香梅庵さんの″初餅″である


我ら熊本城おもてなし武将隊が日々御世話になっておる城彩苑にて店を構えておる"香梅庵"…

″陣太鼓″や″武者がえし″そして″きんつば″等の肥後国の菓子を造り上げた老舗であり、肥後の民で知らぬ者はいない有名店…

其処で一日限定のみで発売されるのが″初餅″…

古来より縁起の良い食べ物とされる″餅″…

其の餅を″季節の旬″と共に合わせ、新しい月の節目に心新たに無事を祈り、そして迎えようと考えた″餅菓子″…

今月″師走の初餅″は"粟餅"で御座います

photo:01


日ノ本で″粟(あわ)″の歴史は″米″よりも先に栽培がされていたと云われており大変馴染み深いもの…

栄養価も高いと云うことから"五穀米″の一つに数えられる食物としても有名で御座います(※地域によって異なる)

粟には"うるち粟"と"もち粟"の二種類に分類され、菓子や酒の原料として多く用いられいるのは″もち粟″である…

今回の″粟餅″は

収穫したばかりの″新粟″と″餅″を合わせた生地…

中身は″小豆つぶし餡″…

(新粟は糖質が高い為、中の小豆つぶし餡は″甘さ控えめ″とのこと)

更に表面にはたっぷりな″きな粉″を餅にまぶしておる…


此れぞ正に″甲相駿三国同盟″…


″甲斐″武田の軍事力(生地)が他国を寄せ付けず

″駿河″今川の内政力(餡子)が自国を統率し

″相模原″北条の外交力(きな粉)が情勢を安定させる

最強にして贅沢な″香梅の甲相駿同盟″である…


モチモチした食感の生地…

粟のプチプチ感…

香ばしいきな粉…

全てが絶妙な仕事をする匠の技…


其の味に魅了された者は粟餅の傘下に降ること間違いなし…


改めて申すが

師走の初餅″粟餅″は明日″師走一日″だけの限定販売で御座います

販売個数に限りがあるならば売り切れも予想される…

儀太夫殿も自らの武録で書き記しておった故、油断すると買い占められる恐れあり…

香梅庵さんの初餅″粟餅″を是非とも御賞味下されよ

負けられない戦いが始まる…


此度の見聞録は以上で御座います

では

失礼致します


黒田官兵衛孝高