四十九日が過ぎました。 | フリーライター 熊谷あづさの雑記帳

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ねこの記事もちょくちょく登場する予定です。

3月11日(土)のことです。

 

仕事に向かう電車の中でスマホをいじっていたら、
お知らせの中に「思い出」的なタイトルがあり
なにごとかと思って開いてみたら
この画像が目に飛び込んできました。
 

 
1年前の3月11日に、
寝ているマッシュの後ろに寝転んで
かなり強引にツーショットを撮ろうとしているわたし。
 
知らぬ間にそらこも来ていて
画像を見てびっくりしました。
 
マッシュと妹とか、そらこと甥っ子とか
誰かと一緒の写真はずいぶんと撮影しているのですが
自分がマッシュやそらこと写っている写真はほとんどないので……
 
これが、最初で最後のスリーショットとなりました。
 
6年前の今日は、地震で誰とも連絡がとれないような状態になり
ひとりで家にいるのがすごく心細かったけれど
マッシュとそらこのおかげで乗り切れたなあ、とか。
 
余震でビクビクしている時期、
強い余震の最中に、
ベッドの上でお腹丸出しで寝ているマッシュを見て
不思議と安心できたなあ、とか。
 
いろいろなことを思い出しました。
 
↓ ちなみに、お腹丸出しの様子は、こんな感じです。

 


 

3月17日(金)は、マッシュの四十九日でした。

 

たいぶ、気持ちが落ち着いてきたように思います。

 

少し前までは、仕事こそ普通にしていたものの
それ以外の時間は、本当にだめだめでした。

 

仕事がない日は一日中、こんこんと眠っていたりとか、
かろうじてごはんは炊くものの、おかずは全部、お惣菜とか
マッシュの抜け毛がなくなるのがイヤで、

全然、掃除をしなかったりとか。

 

だめ人間まっしぐらな生活でした。

 

わたしは小学生のとき、
健康優良児に選ばれたくらいの健康体です。

 

にもかかわらず、
過眠とか不眠とか、過食とか食欲不振とか
頭痛とか腹痛とか胃痛とか
情緒不安定とか、気づくと涙が出ているとか
心身の状態が絶不調でした。

 

内科の先生に、
頓服的に頭痛薬や胃薬や、
あとマイスリーという軽い睡眠導入剤とかを処方してもらって
しのいでいたのですが、だんだん薬の数が少なくなり。

 

そんな時期に、悪夢をみて悲鳴や叫び声をあげたり
かと思うと、夢にマッシュが出てきて
「マッシュ! マッシュ!」と名前を呼びながら

泣きわめいて目が覚めたり、
ということが続いたもので、
インターネットで心療内科専門医がいる病院を探し
思い切って受診しました。


病院でSDSというテストを受けたところ、51点でした。
 

47点以下が正常で、53点以上がうつだそうで
わたしは軽度のうつと診断されました。

 

お医者さんからうつ病のハンドブックをもらい
「治療には半年から1年はかかりますよ」と言われ
抗うつ剤二種類と、今までよりもちょっと強い睡眠薬と
あと普通の整腸剤を一週間分処方され
「一週間後にまた来るように」と言われました。

 

今思うと、そのころは、頭がぼんやりしているというか
自分のことをもうひとりの自分が見ているような感覚で
「へぇ~、これがうつ病というものなんだ」と
他人事のようにとらえていました。

 

でも、なんとなく、
お医者さんに言われたとおりに薬を飲んだり
毎週、通院したりすることには、抵抗感がありました。
(根がなまけものなので、毎週の通院は面倒くさいです……)

 

一応、一回だけ抗うつ剤を飲んでみたのですが
ほろ酔い加減のような気分になりました。

 

たしかに、悲しいという気持ちは薄れたのですが
頭がボーっとして、なにも考えられなくなり、
さらに、副作用で嘔吐感がこみあげてきて、

寝ているしかありませんでした。

 

こんな状態では、仕事はもちろん、
生活に必要な最低限のこともできないと思いました。


ぼんやりとした頭で、ゆっくりと考えるうちに
「マッシュが亡くなってから、
まだ二週間しか経っていないんだから、
元気が出ないのも当たり前なんじゃないかな」と思うようになり。

 

ここでうつ病の治療にまじめに取り組んでしまうと
これから先も、つらいことや悲しいことがあるたびに
同じような治療を受けなければならなくなるとも思い。

 

また、けっこう長い間、不眠で悩んでいて
マイスリーに依存しているような状態が何年も続いており
ここ1年ほどで、ようやく依存症から抜け出すことができたので
抗うつ剤や睡眠薬を常用することには抵抗感があったこともあり。

 

結局、心療内科のお薬は飲まないことにしました。

 

決して、抗うつ剤とか睡眠薬を否定しているわけではなくて
今の自分には合わないんじゃないかなあと思ったのです。
(ただ、お腹の具合が悪いときに、整腸剤は飲みました)

 

その後、以前からお世話になっている漢方のお医者様に相談し
普段から飲んでいる
「葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)」と
「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」と
「五苓散(ごれいさん)」に加えて
「抑肝散料(よくさんかんりょう)」という漢方薬を処方してもらいました。

 

抑肝散料はわたしに合っているようです。

 

漢方薬を飲んだり
いろいろな方から温かいお言葉をいただいたりしているおかげで
最近は、だいぶ、まっとうな人間の生活に近づきつつあります。

 

食事も作っていますし、お洗濯もしています。
もともと苦手な片付けやお掃除は、まあ、ぼちぼちです。

 

仕事以外の外出はほとんどしていなかったのですが
17日(金)には、しばらくぶりでインドア系の習い事に出かけました。

久々にお友達に会うことができたりして
うれしかったです。


先月の月命日にお友達にいただいたフラワーアレンジメントは
まだきれいに咲いているのですが
かわいい鉢植えのお花を見つけたので、置いてみました。

 


 

このごろのそらこは、窓辺でひなたぼっこをするのがお気に入りです。

 

 

マッシュは外の世界への興味が強く、
ちょいちょい脱走をしていたのですが
そらこは正反対で、外には興味を示していませんでした。

 

でも最近、外へ関心を持つようになりました。

 

脱走はしないものの、
勝手口を開けていると、おそるおそる外に出て、
あちこちのニオイを嗅ぎながら、

半径1メートルほどの距離を移動しています。

 

なにかの拍子にダッシュされてしまうと困るので
様子を見つつ、抱っこして家の中に入れるようにしています。

 

こうしたそらこの変化を
わが家では「マッシュ化している」と言っています。


↓こちらは、マッシュ化しているそらこの一例。
 そらこの毛皮の色に合わせて買ったというのに、全然入ってくれず、
 代わりにマッシュが愛用していた猫ベッド。
 いつの間にか、そらこが使うようになりました。

 


そらこと一緒に、ゆっくりのんびり
ふつうの生活に戻っていきたいなあと思っています。