氷の微笑 | バツイチアラカンオヤジの映画日記

バツイチアラカンオヤジの映画日記

観た映画やドラマ、その他について、基本的にネタバレ無しで!無責任に感想を書き留めていきます。あらすじはコピペせず自分なりの文章でボケ防止を図りっているので当てにならないかも?!

シャロン・ストーンを一躍スターダムにのし上げた1992年公開のエロティック・サスペンス。それまでのシャロン・ストーンの出演作をチェックすると唯一記憶にあるのがアーノルド・シュワルツネッガー主演の「トータル・リコール」での脇役位で女優業は長かったものの鳴かず飛ばずで苦労が多かった女優さんの様です。

自分の好きなポール・バーホーベンの監督作品でもあります。この人の描くゴアシーンが余りにも凄惨で、リアル過ぎるのは幼少期のトラウマが原因だと何かで読んだ覚えがありますが、本作品の冒頭の殺人シーンや「ロボコップ」や「トータル・リコール」、「スターシップ・トゥルーパーズ」などのショッキングなシーンを観ているとさぞかし凄惨な体験をしたのだと怖くもなりますね(◎_◎;)

元ロックスターでナイトクラブの経営者が情事の最中にアイスピックで惨殺される事件が発生、刑事ニック(マイケル・ダグラス)は相棒ガス(ジョージ・ズンザ)と共に捜査を開始する。被害者と肉体関係のあった女流作家キャサリン(シャロン・ストーン)が容疑者として浮上するが、彼女の作品には事件同様のアイスピックでの殺人が描かれており、精神科医によればそれは心理的アリバイ(自分の書いた作品通りに実際に殺人を犯す愚かな犯人はいない)に成り得るとの見解であった。決定的な証拠を掴みたい捜査本部はニックをキャサリンの監視に張り付けるがニックは次第に彼女の妖艶な魅力に惹かれ始めて・・・

この作品の代名詞とも云うべきシーンが例の取り調べ中の丸見えシーン。太った検事補の汗と表情が絶妙なシーンでもありました(≧∇≦)

久しぶりに観て思ったのはボカシが入ってるって事はホントに見えてるんだなとwww

どうしてそこまでするのか、どんな意図があったのか?が、気になります。客寄せパンダ的な効果を狙っただけなのか?とも考えましたが、それじゃ流石にシャロン・ストーンも見せないんじゃないかと思えましたし、コレはラストも含めて「女性が最も優れた生物」って事の象徴してるのかな?このシーンで物語の勝負は付いていたんじゃないかな?なんて考えが浮かびました。逆を言えば「男なんて己の性欲から逃れられない愚かな生物」ってところでしょうか((+_+))実際、今回見直して最初のシーンで考えたことが「これはシャロン・ストーンのパイオツなのか?それともスタンドインのパイオツなのか?それとも・・・」でしたからホントに男なんて愚かな生物ですwwwもしかしたら「この作品を観て一喜一憂している男」を女性が客観視して「男のくだらなさ」を再認識させる意図がバーホーベンにはあったのかな?なんて考えも思い浮かびました。

サスペンスとしては美味しそうな伏線を景気よくばら撒いた割にはあっけなく種明かしをしてしまい勿体ない印象。ラスト寸前の画面の暗転やベッドの下とか思わせぶりなままの幕切れはチョットモヤモヤします。サスペンスよりエロティックに比重を置いた結果なんでしょうかね((+_+))

いつも素晴らしい考察を読ましてくれるお気に入りのブログに感化されたのか?自分には大した洞察力もないのに一つ気になることに気付きました。ニックの相棒ガス、尋常じゃない程のニック贔屓、カウボーイハット、とどめにニックと寝たキャサリンへの嫉妬の様な感情の爆発、これはかなり怪しいと調べて突き当たったのが「ミソジニー」と云う聞きなれない単語。解説を斜め読みすると女性嫌悪に女性蔑視とガスのキャラクターそのままじゃん!と思ったんですが逆説的にはニックの様に女性をSEXの対象としてしか見れない男も当てはまるそうで、「ミソジニー」=「同性愛者」と云う図式は成立せず、「ガスは相棒ニックを愛した同性愛者」と云うオジサンの深読みは見事に詰みました(^◇^)

ただここら辺まで来ると深読みの成否なんかどうでもよくなっていて、映画で表立って描かれてはいない部分を直感を起点にして立証材料をピックアップし突き詰めて検証していく、その過程自体をメッチャ楽しんでました(#^.^#)

 

「氷の微笑」 オススメ度 ★★★


映画評論・レビュー ブログランキングへ