韓国の歴史ドラマと史実について | 気になる映画とドラマノート

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厳選名作映画とドラマを中心に、映画、テレビ番組について、思いついたこと、美麗な場面、ちょっと気になる場面に注目していきたいと思います。

もちろん、実際の歴史に起こったこと、史実とドラマとは違う。これはどこの国でもそうだし、歴史小説だってそうだ。
なるべく事実に則してフィクションを書いたものから、個々の人物は実在したが、物語中のエピソードはほかの物語から借りて当の時代の人間関係に置き換えたもの(例えば黒沢明の時代劇にはシェイクスピア劇をそのまま日本の武士に置き換えた作品がいくつもある。これをシェイクスピアを知らない西洋の若者が日本史に基づいた映画だと勘違いする可能性もないわけではない)まで幅がある。
問題なのは、作品の性格によっては、史実の知識なしには作品の言わんとするところが、まったく伝わらなかったり、錯覚や誤解に終わる作品も中には確実にあるということだ。
なんでそう思った、いや痛感したかと云えば、「西宮キム尚宮」という作品のラストを見たときだ。後金国と明国との外交関係が風雲急となった時ナレーションがいきなり「しかし・・・」となって、物語そのものがいきなり終わる。見ているほうは「???」なのだが、後で史実を調べてわかった。この「しかし」は光海君がこのあと「廃王」になるという史実を踏まえての「しかし」なのだ。
それこそ、しかし、韓国人なら国内に育っていれば読物や朝鮮史で(続く