レヴェナント:蘇りし者 | Every Little Step (新)

Every Little Step (新)

りおうさんの更なる進化を求めて。

レヴェナント:蘇りし者(原題:THE REVENANT)
2015年アメリカ 日本公開2016年4月
監督アレハンドロ・G・イニャリトゥ
レオナルド・ディカプリオ/トム・ハーディ/ドーナル・グリーソン/ウィル・ポールター

画像

(C)2016 Twentieth Century Fox

【雑感その1】
くっそ長い。
見ながら、う~長いなぁ~って思ったのは久々。
2時間半くらいあるので長いことは長いんだけど
その長さがつらかった。
アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督のオスカーを獲った前作・バードマン。
あれが思ったより楽しめなかったので
この新作レヴェナントも楽しめるかどうかすごく不安だったんだけど
バードマンよりか面白かったし
それなりに集中して見れた。
途中飽きた場面もあったりしたけど。
というか何も考えないで見れる映画だったしね。
映像美と役者の演技の凄さを見る映画で
内容はこれといって特にない。
ただ、映画館でみるべき映画。これだけは確実に言える。

熊(グリズリー)との格闘が話題になっていますが
そこの迫力はすごいです。
ただ、音楽も何もないので
ディカプリオが熊にやられる姿をみんなで静かに見守る という
ある意味酷い鑑賞会と化します。
あの劇場の雰囲気はマジで笑っちゃう。

ひたすら寒くて痛い映画なんだけど
わしはヘイトフルエイトのほうが見てて寒さを感じた。


【あらすじ】
1823年アメリカ北西部。西部開拓時代。
毛皮を採取するハンターチームは先住民に襲われ多大な犠牲を出しながらも
命からがら逃げ延びる一団。
ヒュー・グラスとその息子ははガイドとしてハンターチームに同行していたが
途中熊に襲われ瀕死の重傷を負う。
チームの足手まといとなった彼は、チームから選ばれた2名の仲間に
見守られながらそこに残された。
しかし残ったフィッツジェラルドはヒューを手っ取り早く殺そうと画策するのだが。


【キャスト】
主人公ヒュー・グラスを演じるのはレオナルド・ディカプリオ。
ご存知、この役でアカデミー主演男優賞で念願のオスカーを獲得。
この役でオスカー獲れなかったら、もうあとは何をするの?って言いたくなるくらい
ものすごく過酷な役。
セリフはほとんどないとのことでしたが
わしが想像してたよりもしゃべってたわだいかん
馬かな?まぁ生き物の臓物食べるシーンがあるんですが
あれはほんまもんの
臓物らしく
しかも食べながらリバースしてますが
あれもマジでディカプリオがリバースしてる。
リアルで吐いてるとか。
すげぇよ。 役柄とかそんなん関係なしに見てて、ちょっとかわいそうになってしまった。
とりあえず、おつかれさまと言いたい。

フィッツジェラルド役にトム・ハーディ。
やっぱトムハーディは主役よりもこういうクセのある助演クラスが
一番似合う!とわしは思うのです。
マッドマックスの時よりよかったと思うよ!!
とことん嫌なヤツでむしろ清々しかった。

ブリッジャー役にウィル・ポールター。
ナルニア国物語に出演してるときからこの子は演技が上手いなと気にしておりました。
もちろんこの役も見事に演じていたと思ってます。
脇役としての立ち居地がわかってる感じがする。
きっともっと伸びると思うので今後も要チェック。
最近では メイズランナーに出演しておりました。

ヘンリー隊長役にドーナル・グリーソン。
正直、なぜドーナル・グリーソンのような細い役者がこんなハンターチームの
隊長役なんだろう?と当初は思っておりました。
あと年齢も若いしね。
でもまぁある意味規律のある人っぽいしよかったのかなと。
ディカプリオも散々だけどこの人もかわいそうだと思ったけどね。


【雑感その2】
なんと言っても
マイ・サン(my son)が、でかかった!
ポスターとかでディカプリオが抱えてるマイ・サンは子どもなのに
実は普通に成長してる少年だった!!
(本編ではマイ・サンよりマイ・ボーイって言ってるほうが多かったけど。)

とにかく映像がすごい。
序盤の、先住民に奇襲を受けるハンターチームのシーンが
好きかな~。
長まわしなんだけどそれが、よりリアルで圧倒された。
そのくせグラスの不死身っぷりがリアルな事なのにありえね~って思える。
落ちてきた熊の下敷きになって生きてるとか
折れた(それなりに)足も良くなってるし
濡れ濡れの服着たら余計寒いじゃん!とか
あと迷ってたハンターチームがあっさり野営地に到着してるし。
フィッツジェラルド達もそう。
そのへんは扱い軽いのねとか思った。

何気に一番かわいそうなのは
ディカプリオを必死になって助けたアノ人な気もするが。

この映画の自然光撮影の凄さとか
撮影秘話とかはあちこちで紹介されているのでわざわざ書きませんが
撮影監督のエマニュエル・ルベツキは素晴らしい。
偉大すぎる。
今後どういう作品を撮ってゆくか非常にキニナル。
ただわしはやはりアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督は好きになれない。
自己満足もいいとこすぎる。
でもそれでちゃんと結果をだしているから余計ハラタツわけです。
くっそ~。

一番ラストのシーン。
ディカプリオの懇親の表情で終わるのですが
それが何を意味するのか。
この終わり方もちょっとバードマンぽいな。
わしは あの表情から〝生〟 (なまじゃないよ、せいね。
を感じた。
なんとなく、ね。

どちらにせよ 新しい感覚の映画であると思います。
興味のある方は是非。
内容は薄いけどね。
わしは2回目はさすがにおなかいっぱいですわ。。


2016-⑭