30代からの樹里さん『小林賢太郎さんのポツネン観劇』を観て。 | 北マングスのラフスケッチ帳

30代からの樹里さん『小林賢太郎さんのポツネン観劇』を観て。



8月22日、小林賢太郎さんの舞台を見てきました。
樹里さんもシアターコクーンで見たという作品です。



樹里さんがテレビブロスの小林さんと対談されたのを覚えてますか?
いつもの樹里さんっぽくない、未熟な自分を反省してる、緊張した感じが伝わってくるようでした。
話してる内容も、私にはよくわからないことが多かったんです。
小林賢太郎テレビで共演したことを土台にして話してるようでもあり、
俳優であり創作者であり天才同士でしかわからない部分もあるようでした。




一番気になってたのは、樹里さんが目指す芝居のところです。

樹里さんから見た賢太郎さんは、以下のような人


美術も全部作ってしまう賢太郎さんを尊敬している。

時計職人のような人。

驚きも笑いもすべてが心地よくて物語にある全てがポジティブ。

見ているうちに前向きになれる優しい作品を作る人。



今回見た作品も樹里さんが上のように言った通りの作品でありました。

樹里さんは小林さんの作品をとても的確に見ていると思いました。





ヨーロッパ公演の再演であり、日本語が出てきません。どこか知らない架空の言葉をしゃべります。

でもちゃんと伝わります。見たあとに幸せになる芝居でした。美しい芝居でした。

世界中で通用する、愛されるだろうなと思います。世界に活動の場を移した樹里さんにも刺激になったと思います。

カーテンコールのコメントで、小林賢太郎さんが言ったことば
マスコミやテレビほとんど出ないのに、小林賢太郎を見つけてくれてありがとうございます。」と言ってました。「鼻の効く人はきっと見つけてくれるって信じています」と。

見る人の数は少なくても感動は深い。ファンの持続性も長いでしょう。
樹里さんの芝居も同じですよね。そして、鼻の効く人は世界中にいます。


TVブロスでは、樹里さんの初舞台についてのコメントがあります。

TVブロス 「上野さんの初舞台は小林賢太郎作品とか?」

小林さん「これが入り口ですから。いい形で発展していくといいよね。」

樹里さん「まずは、小林賢太郎テレビの結果ですよね。」(笑)

TVブロス「これまでこの対談で話したことは実現しているんですよね。」

小林さん「そうだ!いやあ凄いね。ただ僕がここでポンと言えることではないですから。」



小林さんと樹里さんにとって、小林賢太郎テレビの上野樹里はどういう結果とされたのか気になります。
ただ、結果だけでなく対談内容や、今回の小林賢太郎さんの舞台が樹里さんの考える小林賢太郎の世界そのままだったことを考えると、樹里さんの舞台は小林賢太郎さん作品って、ありえるんじゃないのかしらと思っています。


一人芝居とか、いきなり海外初演とか、小林賢太郎さんと二人三脚で一つの作品を作っていく。

大御所の演出家で豪華出演者ので大劇場でロングランとかより、よっぽどチャレンジじゃ無いですか!

昨日のインスタでも樹里さん「今までとは違う自分が引き出せた」と書いてましたけど、新しい挑戦学びたいもの、テーマがあれば、名や格や体面より、そっちを選ぶ人です。

では、小林さんは、とどうか。

「上野樹里からもっと『はい』を聞きたい」

そして小林賢太郎さんは、樹里さんのことを『可憐だ』と表しています。
《「憐 (あわれ) むべき」の意から》姿・形がかわいらしく、守ってやりたくなるような気持ちを起こさせること。


樹里さんを可憐と表した目。可能性はあるのではと思います。

小林賢太郎さんは女優さんとの舞台はほとんど経験無いとのことなので、小林賢太郎さんにとっても新しいチャレンジです。





昨日の美しい樹里さんのインスタを観て、樹里さんの今の姿での、新作は楽しみにしてるけど、国内の雑誌もドラマも映画も観ないので、日本の作品にこだわらなくて全然オッケーです。樹里さんの行きたい場所でどんどんレベルあげていってくれるのが嬉しいです。
若い女優さん主演の新作映画がどんどん発表されてるけど、あまちゃんであんなに話題だった同世代の能年玲奈さんはほんとに何にも出てないですよね。ラジオのレギュラーも終わってしまった。事務所とスポンサーと政治力、メディアとマスコミ操作にまみれたところに、複雑な問題を解決するようなアイデアや作品が生まれる可能性は低いです。

樹里さんは颯爽と走り抜けて欲しい。

樹里さんが生き残るシンプルで確実な方法が一つあります。
それは「辞めないこと」

女性にとってこれはなかなか難しいです。
作品運、結婚、出産、子育て、経済的理由、家族の事情、、、他の同世代の女優さんは多分、どんどんやめて行くでしょう。

今、年輩で残ってる人たちはどういう人達か、
それは、「辞めなかったひと」
ずっとスター街道を歩む人は稀でしょう。樹里さんはスターは目指してないとずっと断言しています。

2013年の27歳のインタビューでは不安もありました。
「充電期間を経た上野樹里には今後何が期待出来るのか。」「期待とかしないでいいですよ(笑)。作品は出会いですからね。神様のイタズラですから。私にもどうなるかわからないです。」と、未来の見えない樹里さんがいました。

しかし、今の樹里さんは分かっているんだと思います。

「今から30代に向けてもっと面白い作品に出合うと思っていて。実力ある役者さんたちの中で仕事をすることの充実感や、逆に自分の未熟さを知ったりというのがすごく楽しくなっていきそうな予感もしているんです。」

「私がメインの役をやるだけではなく、
いろんな仕事に細かく意欲的に取り組んでいくというイメージがもう湧いているので、そういう意味でも女優より役者のニュアンスが近いかもしれません。」

このインタビューコメントを観て、大丈夫だと確信しました。

小林賢太郎さんとの対談は未熟な自分を吐露してた樹里さんでしたが、小林賢太郎テレビでの、未熟な自分を楽しんでたんですね。
樹里さんがやりたい芝居の答えが垣間見れた、小林賢太郎さんの舞台でした。