日田英彦山線 採銅所駅 と 金辺隧道 (6)
JR九州日田英彦山線は、大正5年(1915)金辺鉄道株式会社から小倉鉄道株式会社の工事により完成しました。 採銅所の駅舎は、大正4年(1914)小倉鉄道開業時代の面影を今まで残す代表的な採銅所駅でしたが 昨年、香春町の管理施設として一部修理工事が行われ元気を取り戻しました。
駅舎は、木造平屋建ての昔どこにでもあったようなこじんまりとした郷愁を感じる駅舎です。 入口には 自然木に採銅所駅の看板 と天井は明治・大正風の平板を 廊下風に並べたような 天井に真ん中にシャンデリア飾り木組 が美しく造られています。
ホームに出ると相対式ホームのため直線となっており見通しもよく 北(呼野)方向は竜ケ鼻のつんと尖がった山が金辺峠の鞍部に大きく落ち込み カルスト台地の雄大さを見せてくれます。 南(香春)方向には駅を出てすぐの距離に 複線馬蹄形の隧道 が見えます。 またこのホームには上下線に桜が植えられ 桜の季節には 美しい桜の駅 となります。
採銅所駅より北に約2.5kmの JR金辺隧道 は明治30年(1897)より掘削を開始し延長約1.444kmの小倉鉄道乙式扁平三心円を用いた独特の断面で複線隧道としては日本最長隧道でした。 その出口には花崗岩の積み石には 絶山領横 と 贔眉劈頭(ひいきへいとう) の文字が 花崗岩の石額に堂々と刻まれ 大正時代の 勢いと力強さを見ることができます。
採銅所駅 採銅所の駅名板
駅天井 駅の外壁
観光看板 採銅所役名版
採銅所駅呼野方 採銅所駅香春方
香春駅ホームの桜 金辺隧道
隧道には絶山領横の額 隧道を抜け採銅所へ
採銅所駅 北緯33度42分26秒 東経130度51分12秒
金辺隧道出口 北緯33度43分45秒 東経130度51分27秒
次回は 内田三連橋 と 石坂隧道 へ