こんな純粋な表現書けん!w | KTAKE(タケ) 路上の軌跡 ~これから~

KTAKE(タケ) 路上の軌跡 ~これから~

すべては路上から始まりました。

(レム)

レムは知っています。

スバルくんがどんなに先の見えない暗闇の中でも、

手を伸ばしてくれる勇気がある人だってことを。

 

スバルくんに頭をなでられるのが好きです。

手のひらと髪の毛を通して、

スバルくんと通じあっている気がするんです。

 

スバルくんの声が好きです。

言葉一つ聴くたびに、心が温かくなるのを感じるんです。

 

スバルくんの目が好きです。

普段は鋭いんですけど、誰かに優しくしようとしているとき、

柔らかくなるその目が好きです。

 

スバルくんの指が好きです。

男の子なのに綺麗な指をしていて、

でも握るとやっぱり男の子なんだって思わせてくれる、

強くて細い指なんです。

 

スバルくんの歩き方が好きです。

一緒に隣を歩いていると、

たまにちゃんとついてきているか確かめるみたいに振り向いてくれる、

そんな歩き方が好きです。

 

(スバル)

やめろ、、、。

 

(レム)

スバルくんの寝顔が好きです

赤ん坊みたいに無防備で、まつげなんかちょっと長くて、

頬に触れると穏やかになって、

いたずらで唇に触れても気づかなくって、

すごく胸が痛くなって。

 

好きです。

 

(スバル)

どうして、、。

 

(レム)

スバルくんが自分のことを嫌いだってそう言うのなら、

スバルくんのいいところがこんなにあるって、

レムが知っていることを知って欲しくなったんです。

 

(スバル)

そんなものはまやかしだ。

お前は分かってないだけだ。

自分のことは自分がいちばんよく分かってる!

 

(レム)

スバルくんは自分のことしか知らない。

レムが見ているスバルくんのことを、

スバルくんがどれだけ知っているんですか?

 

(スバル)

どうして、、、そんなに、、、俺を、、、。

俺は弱くてちっぽけで、逃げて、

前の時も同じで逃げて、それでもどうして、、、。

 

(レム)

だって、、スバルくんはレムの英雄なんです。

 

あの薄暗い森で、自分のこともわからなった世界で、

ただ暴れまわることしか考えられなかったレムを

助けに来てくれたこと。

目を覚まして動けないレムを、

魔法を使いすぎて疲れきった姉様を、

逃がすために囮になって魔獣に立ち向かっていってくれたこと。

 

勝ち目なんてなくて。

命だって本当に危なくて。

それでも生きのこって。

温かいまま、レムの腕の中に戻ってきてくれたこと。

 

目覚めて。

微笑んで。

レムが一番欲しかった言葉を。

一番言って欲しかった時に。

一番言って欲しかった人が言ってくれたこと。

 

ずっと、レムの時間は止まっていたんです。

 

あの炎の夜に、姉様以外の全てを失ったあの夜から、

レムの時間はずっと止まっていたんです。

止まっていた時間を、凍りついていた心を、

スバルくんが甘やかに溶かして、優しく動かしてくれたんです。

 

あの瞬間に、あの朝に、レムがどれだけ救われたのか、

レムがどんなに嬉しかったのか、

きっとスバルくんにだってわかりません。

 

だから、レムは信じています。

 

どんなに辛く苦しいことがあって、

スバルくんが負けそうになってしまっても。

世界中の誰もスバルくんを信じなくなって、

スバルくん自信も自分のことを信じられなくなったとしても。

 

レムは信じています。

 

レムを救ってくれたスバルくんが、本物の英雄なんだって。

 

(スバル)

どれだけ頑張っても、誰も救えなかった。

 

(レム)

レムがいます。

スバルくんが救ってくれたレムが、いまここにいます。

 

(スバル)

何もしてこなかった空っぽの俺だ、誰も耳を貸してなんかくれない。

 

(レム)

レムがいます。

スバルくんの言葉ならなんだって聞きます。

聞きたいんです。

 

 

(スバル)

誰にも期待されちゃいない。

誰も俺を信じちゃいない。俺は俺が大嫌いだ。

 

 

(レム)

レムは、スバルくんを、愛しています。

 

 

(スバル)

俺なんかが、良いのか、、。

 

(レム)

スバルくんが良いんです。

スバルくんじゃなきゃ、嫌なんです。

 

空っぽで、何もなくて、そんな自分が許せないなら、

いまここから初めましょ。

 

(スバル)

なにを、、。

 

 

(レム)

レムの止まっていた時間をスバルくんが動かしてくれたみたいに、

スバルくんが止まっていると思っていた時間を、いま動かすんです。

 

ここからはじめましょう。

1から。

いいえ。

 

0から。

 

 

一人で歩くのが大変なら、レムが支えます。

「荷物を分けあって、お互いに支えながら歩こう」あの朝に、

そう言ってくれましたよね。

カッコいいところを見せてくださいスバルくん。

 

(スバル)

レム。

 

(レム)

はい。

 

(スバル)

俺はエミリアが好きだ。

 

(レム)

はい。

 

(スバル)

エミリアの笑顔が見たい。

エミリアの未来の手助けがしたい。

邪魔だって言われても。

来ないでって言われても。

俺はあの子の隣にいたいよ。

 

好きだからってて気持ちを免罪符にして、

何でもかんでも分かってもらおうと思うのは、傲慢だよな。

 

分かってもらえなくても良い、いま俺はエミリアを助けたい。

辛くて苦しい未来があの子を襲うんなら、

みんなで笑っていられる未来へ連れ出してやりたい。

 

手伝って、くれるか。

 

俺一人じゃ何も出来ない。

俺は何もかもが足りない。

まっすぐ歩けるような自信がない。

弱くて、もろくて、ちっぽけだ。

だから、俺がまっすぐ歩けるように、

間違っても気付けるように、手を貸してくれないか。

 

(レム)

ふっふ、、スバルくんはひどい人です。

振ったばかりの相手に、そんなことを頼むんですか。

 

 

(スバル)

俺だって、

一世一代のプロポーズを断られた相手にこんなこと頼みづらいよ。

 

 

(レム)

謹んでお受けします。

それで、スバルくんが、レムの英雄が、

笑って未来へ迎えられるのなら。

 

 

(スバル)

あぁ、見ててくれ。

特等席で。

 

お前の惚れた男が、

最高にカッコいいヒーローになるんだってところを!

 

 

君を見てる。

君が見てる。

だからうつむかない。

ここから、ゼロから始めよう。

ナツキ・スバルの物語を。

ゼロから始める異世界生活を。

 

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