ご無沙汰しています~

 

ワクチン接種が進んできましたね! 私も研究の合間にお手伝いさせていただいているのですが、現場で訊かれた質問を以下にまとめています。参考になれば幸いです。

みなさまにも早く接種の機会が訪れますようにおねがい

 

Q. DNAが改変されるんですか? 数年後に異常が出ませんか?
A. 今回用いられているのはRNAなので、そうしたことはありません。もしそれが可能ならもっと多くの病気を治せますが、残念ながらそうではないのです。

Q. 2年後に死んじゃうかもしれないって聞きました
A. ネズミなら天寿を全うしてそうなるみたいですねずみ 人間も天寿の長さ次第だと思います。要するにそんなことないです。

Q​​​​​​​. 副反応で熱が出たときはどの解熱剤を飲んでもよいですか?
A. 当初は一部の薬剤のみが薦められてましたが、現時点では市販の薬剤どれでも問題ないとされてます。症状に応じて飲んで構いません。(一部の市中の薬局では情報がアップデートされてないようです)

Q​​​​​​​. 副反応で熱が出たら仕事はどうすればいいですか?
A. 辛いと思うので休んだほうがいいです。同僚もそうしてました。

Q​​​​​​​. 副反応で熱が出たときに病院には行かなくて良いですか?
A. 翌日翌々日の発熱やだるさであれば連絡しなくてよいですが、3日目以降にやたらと症状が出るなら、それはもはや偶然他の病気になった可能性があるので適宜医者にかかってください病院

Q​​​​​​​. 腕が痛いらしいですけど、そうなったら薬飲んでもいいですか?
A. OKです。とはいえ、2日くらいは打ち身みたいな感じで、動かしたり寝返りうったりすると痛いものの、それで薬を飲んでる同僚はいませんでした。

Q​​​​​​​. 接種当日にお風呂は入って良いですか? 
A. OKです。もんだりこすったりはしないようにしてくださいね。

Q​​​​​​​. 明日運動していいですか? 家で晩酌していいですか?
A. 多分大丈夫ですが、ほどほどに。血流良くなって翌日の腕の腫れがひどくなるかもですよ。

Q​​​​​​​. 明日は家でじっとしておいたほうが良いですか? 
A. 私たちも打った翌日に普通に仕事してたくらいなので、体調に問題なければ普通通りの生活をして問題ないです。

Q​​​​​​​. アレルギーがあるんですけど大丈夫ですか?
A. 複数のアレルギーがある方でも基本的に問題なく接種が終わりますからご安心を。

Q​​​​​​​. 糖尿病の方が打ってすぐ亡くなったみたいで、私もそうならないか心配です
A. お気持ちはわかります。でも糖尿病の方は日本に数百万人いますし、世界でも糖尿病の方がたくさん接種してますが、ことさら副反応が強いだとか多いということは言われてません。

Q​​​​​​​. 2回目がぴったり21日後ではないのですが大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。21日後ぴったりに打とうなんてするの日本人くらいみたいですよ。ちょっと遅れても問題ありません。

Q​​​​​​​. 息子(娘)がフェイクニュースに踊らされていろんなニュースや動画を送りつけてくるんですけどどうすればいいでしょうか?
A. それに惑わされずにちゃんと今日いらしたお母さんかっこいいですねクラッカー 反論しても信念がより固まることが多いみたいなので、これまで通り温かい目で見てあげてください。

Q​​​​​​​. 先生白いですね!?
A. よく言われます。

Q​​​​​​​. 先生は若いから副反応強かったんじゃないですか?
A. そんなことなくて筋肉痛だけでした。

Q​​​​​​​. え、もうこれ打ち終わったの!? 痛くないじゃん!!!
A. でしょ? 私も最初びっくりしました。

ご無沙汰してます鏡餅

とうとう外科医になって8年目になったコニールです。

 

大学入試を受けたのは14年も前の話になってしましましたが、いまだに防衛医大の入試のことなどで検索してこちらにたどり着くかたも多いようで、受験生たちの参考になっていれば嬉しいな、と思います合格

受験生の皆さんは、今年コロナのこともあって心細いとは思いますが、応援しています!

そして、結果を以て悲観しないでくださいグッド! 私は第一志望(東京大学理科三類)には残念ながら落ちてしまいましたが、その後拾っていただいた千葉医でベストを尽くし、その大学生活に一切の後悔はありません。当時はめちゃくちゃ凹みましたし、10年くらいは大学入試の夢を見ましたけどね。。。(笑)

 

 

さて、大学院(博士課程)に進学して2年目、幸いにして無給で臨床ばかりをやらされることなく、研究を進めることができています。

これまでに6本がアクセプトされ、さらに4本が査読中で、ほかに2本を執筆しています。医局でも研究室でも屈指のスピードだと思います。(こういった事実が大学入試の失敗をどうでもよいものにしてくれているとも思います)

 

 

とはいえ、コロナ禍の影響で、本来週1日半だったはずの臨床業務は週3日になりました。

幸い私の医局は私のような使い勝手の良い大学院生を最前線に送り込むことはせず、その後詰めをしている感じです。コロナ関連の業務をなさっている先生の穴埋めのために、主に病棟や外来のお手伝いをしてます。院内感染予防のために何かとちょっとした業務が増えており、そのサポートもしています。

 

勤務時間中の昼休みを含め、医局内での会食は一切なくなりましたナイフとフォーク

病院の食堂は間仕切りが置かれ、一蘭(ただしスケルトン)のような状態です。製薬会社によるお弁当付き説明会もなくなりましたし、ましてやホテル等で行われる説明会や懇親会もなくなりました赤ワイン 当然ながら、忘年会もしていません生ビール

職場の飲み会は面倒だとも思っていましたが、いざ一切なくなると寂しいですね。

 

食事が伴わないものでも、カンファレンスや論文の抄読会などは縮小・中止・オンラインに移行し、メンバーみんなで集まる機会はほぼなくなりました。

従って、今年度から医局に入った後輩や、外病院から戻っていらした先輩をよく存じ上げないままです。

 

あまり私は積極的に当直バイトはしていなかったのですが、感染拡大抑止のためにということで、なじみの病院から呼ばれていた当直バイトもなくなりました夜の街

大学院生だからもともと収入がそんなにあるわけではないので、月1回の貴重な当直が無いことは収入を大きく減らします。

 

同僚、看護師さん、薬剤師さんなど仕事仲間のマスクを外した顔を見ることは一切なくなりました。患者さんの顔を拝見することも、手術時とPCR採取時以外にはなくなりました。外科医はほとんど口腔内の診察が必要ないからですね。

もともと患者さん(や仕事仲間)の笑顔のために仕事をしていましたが、目が笑った瞬間を逃さないようになったかもしれません目

 

 

こんな感じで、だいぶ職場をとりまく環境は様変わりしました。

 

幸いにして、私が救急外来やICUを見なければいけないような事態には陥っていませんアセアセ

 

外科医なので循環管理や体液管理の全身管理はある程度できるはずですし、まだ無理の利く年齢ですから、いざというときは出陣をしなければいけません。

が、残念ながら人工呼吸器管理にはやや不慣れですし、重症ウイルス性肺炎の患者さんの集学的治療をしたことなど初期研修のとき以来になります。ECMOは私は回せません。そんな私が重症患者さんの管理をしなければいけない事態は、これまでの医療の水準で言えばまさに「医療崩壊」といえるでしょう。(自分だったら、重症肺炎になったときに自分には診てほしくありませんしね)

 

このまま増加すれば、そういう事態になるのでしょうか?

震災時のようにある瞬間に日常が壊れるものではありませんから、戦力が逐次投入されていきながらクオリティが下がるさまを目の当たりにするのでしょうか汗 正直なところ、想像がつかないです。

 

 

皆さまお一人お一人のご協力のおかげで、イギリスなどのような大規模で長期のロックダウンせずに、今の感染者数と死亡者数で推移しています。ありがとうございます。

皆様のご協力が、多くの人を救っています。まわりまわって、万一自分や家族が他の病気になった際に入院したり手術を受けたりすることが(現時点ではかろうじて)可能です。

 

引き続き、5人以上の会食をはじめとして、感染対策へのご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 

コニールはおかげさまで元気にやっておりますチョキ

 

この4月の生活の変化のまとめとして

・緊急事態宣言を受けて研究室が閉鎖になり、自宅で研究を進めていますPC

・そんな中、1本目の論文がアクセプトされましたお祝い

・緊急事態宣言の間、人手不足解消のために1年ぶりに病棟勤務をちょっとだけお手伝いするようになります病院

・今春のオーケストラの練習と本番が全て無くなりました

といったところでしょうか

 

論文については、同期の中でもかなり速いペースでの完成になりました。おかげさまで順調だと思いますクラッカー

今後もどんどん出していこうと思います

 

**********

 

さて新型肺炎について、ご不安な方も多いと思います。ご尤もです。

我々のような医学的知識のあるものですら新しい感染症への対応に焦燥感と共に対応しているくらいですから、ワイドショーから連日事実に基づかない扇情的な報道がなされている今、非医療者の方々のご不安は計り知れないと思いますアセアセ

私は公衆衛生についての研究に携わっているため政策やデータを読み解く訓練を比較的できていると思いますが、そうでない医師だとなかなかPCR検査の意義やタイミングなどの理解に苦しんだり、都市封鎖のデマに踊らされたりすることもあるようです。

 

非医療者の方にできることは、まず『外出自粛』につきます。これによって多くの人を救うことができます。どんな医師よりも多くの人の命を救うことができます。このブログを読んでらっしゃるような方はもうそうなさっていると思いますのでその根拠は詳しく書きませんが、どうぞよろしくお願いしますお願い (現状、医師が新型肺炎に対してできるのは、本人の治る力をサポートしてあげることだけなので、、、)

 

次に、『不安に負けない』ことです。すでに多くの方が、コロナによって体の健康を損なうより、多少なりとも日本赤十字社のHPの一般の方向けの資料にあるようにこころの健康を損なっているのではないかと思います。こちらの医療従事者向けの資料には、未知の感染症によって

 1第一の感染症(生物学的):疾病そのもの

 2第二の感染症(心理的) :不安や恐れ

 3第三の感染症(社会的) :嫌悪・差別・偏見

が生じるとしています。しかし、それこそがウイルスの思うつぼ、といったところです。心の不安から普段の生活のペースを乱されると、健康を損ねてしまいます。

テレビを消して深呼吸をして空を見上げてみてください。お友達と電話したり、Web飲み会を開いたりしてみてください。

 

 

最後に、今後に向けて明るい話です。明るいかな?(笑)

日本は、厚労省及び専門家が主導したクラスター対策が相当の成果をあげてきましたキラキラ 中国からの感染が流入した2月の第一波において、欧米諸国イタリアアメリカイギリスフランスとは比較できないほど感染症を抑え込めました。欧米諸国では2~3日で患者が倍になりましたが、日本日本では10日で倍になるペースでした。死亡者数の少なさも圧倒的です。

このクラスター対策が奏効したのは、日本国民の健康意識や衛生観念が優れていたからこそ成り立っていたことです。だからこそ一部のクラスターにさえ対処すればなんとかなったのです。北海道がその好例でしょう。諸外国では成り立たなかった戦法です。

 

3月半ばから、欧米の大々流行から感染が流入する第二波が来ています。この巨大な波に対して、東京の感染拡大抑制はクラスター対策のみでは不可能(5~6日で倍になるペースになりました)ということで、まず都知事によって強く外出の自粛が要請(3/25)されました東京タワー そうすると、すでにその時点で、ニューヨークやカリフォルニアとほぼ同程度に都市部の市民の移動が減少しました。これには私は驚くとともに感動もしました。法的根拠のない自粛要請で、法的根拠のある制限と同様の効果とは!

しかし、それではまだしっかりと抑え込めない(特に夜のクラスター生ビールカラオケを抑え込めない)ということで、緊急事態宣言の発令に至りました。諸外国よりは緩いものの、法的根拠が伴うようになりました。

私は、これまでの経緯を踏まえ、日本なら感染者の増加を抑え込めると信じています。健康意識や衛生観念の高さ、自粛に対するコンプライアンスの高さ、ゆえです。

 

現在、都知事による自粛要請を反映して6~7日で倍になるペースにまで抑制されてきました。緊急事態宣言の効果が表れてくる四月下旬に以前のような10日で倍になるペースに落ち着いてくれれば、病院機能の破綻をさせずに対応ができる状況が見込めてくるようになるでしょう。きっと。

 

私たちは前線で頑張りますメラメラ

是非、非医療者の皆様におかれましては、自分たち(政府や専門家を含んで「自分たち」です)を信じて、『外出自粛』と『不安に負けない』戦いをお願いします。

今年も参加しておりますよー音符

 

指揮の藤村先生がプロモーション動画を作ってくださいました。ホルベルク組曲から前奏曲です。

 

医弦を立ち上げた第一回でも演奏したこの曲を演奏するのはそれ以来で、懐かしく思い出されます。

メンバーはほとんど入れ替わっているのですが、不思議なものでオーケストラとしての成長も感じます、ほんと。

 

協奏曲のソリストである高橋さん(東フィル首席奏者)は、交響曲の1stHrも吹いてくださいます。プロの管楽器の方と一緒に交響曲を演奏するのは初めてですが、圧倒的な存在感でオーケストラを引っ張ってくれます。すごいです。

侍のようなキャラクターで

「アマオケで合わせるのは僕は初めてですが、プロとあわせるのと違って自分のやりたいことを全て出すという意味ではチャレンジなんです」

「(楽器を協奏曲用と交響曲用の2つ持参していることについて)僕は妥協しませんから…!」

などと、とてもプロフェッショナリズムに溢れた方で、とても刺激的ですキラキラ

 

直前になりましたが、お待ちしていますルンルン

 

 

お久しぶりです!やしの木

 

大学院生活が始まってはや5ヶ月が過ぎようとしています。一言で言うと「研究生活楽しすぎ、ヤバい宇宙人くん」です。

もともと自分のペースで物事をやるのが好き(団体行動するときは周りに迷惑をかけないようかなり自分に高いルールを強いてしまうのでつらい)なので、向いてるのかもしれません。また臨床で外科医をするつもりなんたけど、大丈夫かなぁ…(笑)

 

かなり自由度の高い研究室なので、研究室抜け出して自分の医局のカンファレンスには出席し続けられてますし、講義もいくつも受けられてますし、この夏は大学のプログラムのサマーキャンプなんて行っちゃいますDASH!

外科医としての臨床感覚をせめて失わないためにカンファレンスには出ています。まだまだ知らない病態はたくさんありますし、入局したばかりの一個下の人たちに指導するのも自分の勉強になります。

講義では、医学系のみならず、文理融合型の演習もとっています。文系や工学系の大学院生のほとんどは、大学からそのまま進学してますから若い! 自分が大学生の時に、社会人入学の同期たちがいましたが、こんな気持ちだったのかと思います(笑)

サマーキャンプは各大学から数人ずつ志願者が集まって、日本や世界を取り巻く諸問題について2泊3日で討論し解決策を練ります。優秀な解決策であれば、官公庁に提出することになってます。私は、自分が興味あるテーマである医療費についてのグループに割り振られたので頑張ろうと思います。

 

余計なことばかりしているわけではなくて、一本目の論文はこれから英文校正に出すところです鉛筆 ようやく初めての英語論文が形になりつつあります。泣ける。

二本目の論文も途中まで書けました。三本目はデータの抽出中です。研究室の先輩からも「かなり早いペース」と言われているので、この調子で頑張りたい!

 

 

もちろん楽しいのは研究だけではありません。音楽も満喫していますルンルン

 

9月1日はいのはな音楽部の定期演奏会に卒業生として久しぶりに参加します。

5年ぶり8回目の参加です。私が在籍している頃に部員は40人から80人へと増えましたが、今や110人程度になり、全国の医療系オーケストラの中では最大規模を誇っています。大きくなって上手くもなっていますが、部員たちが一夏にかける想いは全く変わっておらず、自分も仲間と全力を尽くした6年間がありありと思い出されます。

 

9月7日は医弦の室内楽演奏会です。

昨年から始まった演奏会で、大勢で弦楽合奏を冬に行うのとは別に、夏に弦楽四重奏などを複数の少人数グループで行う演奏会です。60人しか客席のないホールで催すので身内のみって感じになりそうですが、メンデルスゾーンの弦楽四重奏第2番を気のおけないメンバーで楽しく弾きたいと思います。

 

とんで11月30日は市民オケの本番です。

曲はラフマニノフのピアコン3番!春の祭典!!という難曲(笑) このオーケストラに入団したのは、みんな真面目で上手くて出席率が比較的よいからです。(社会人オケは弦楽器が引く手あまたのため出席率が低いことが多いのです…汗) そんなオケだからこそ取り組めるプログラムなので、頑張って取り組んでいるところです。

 

12月14日はいつもの医弦です。

今年はモーツァルトの交響曲40番を演奏します。モーツァルト晩年の傑作です。ホルン協奏曲のために東フィルの首席ホルン奏者をお招きするのですが、その方に交響曲の1番ホルンも吹いていただくという贅沢さ音符

いつまで学生たちに混ざって参加できるかなぁ

 

 

これだけ長期的な物事を考えずに今を楽しめているのは久々です。プライベートや将来のことを忘れて、ただひたすらに自分の興味が赴くままに能力をいかんなく費やすことで、周りからも誉めてもらえる、なんて恵まれた環境かと思います。

 

また更新します!

この4月で大学院に進学しました!桜

4年間は研究に従事します。外来や当直のバイトはしますが、だいぶ臨床からは離れます。

 

医者の大学院は不思議な仕組みで運営されているので、いろんな方から「???」という顔をされます。医学部志望の方がたくさんこのブログをご覧になっているようなのでここでご説明します。

 

まずベースにあるのは、(あえて言葉を選ばなければ)「医局に忠誠を誓った結果博士号をもらえるシステム」ということです。医局側は

「博士号あげるからこっちおいで」

と言い、医師側は

「仕事頑張るから博士号下さい」

となっているわけです。博士号を持っていないと大きな病院で昇進できないなどとされることもあり、キャリア形成が医師の博士号取得のモチベーションになっています。(もちろん研究をしたいから大学院に進む医師もたくさんいますからねアセアセ

 

その結果として、「大学院に在籍しているけど研究していない」という事態が発生します!?

例えば、大学院4年の間の1年は大学外の市中病院で勤務医として修行(=つまり研究には従事しない)して、残り3年で研究するパターン。

例えば、1~2年は大学病院で働いて、残りの期間で研究するパターン。この場合、勤務中はほぼ無給であることがほとんどです。

例えば、4年間ずっと大学病院で働き続けるパターン。この場合、研究は完全に片手間になります。しかもほぼ無給。

こうなる背景としては、大学院に入る学年の医者は働き手としてとても使い勝手がいいことにあります。若くて元気もあるし、しかもある程度の経験があって自律的に働けるからですDASH!

(私のいる医局は4年間完全に研究に行かせてくれる稀有な医局みたいです。それがこの医局を選んだ理由でもあります)

 

では片手間で十分な英語論文を書けるかというと、多くの医者はそんなに神様のような優秀さは持ち合わせてないです、残念ながら。

なので、英語論文1本が雑誌に掲載されればよいほうで、投稿しただけでよかったり、経験した一例報告でもよかったり、果ては日本語の一例報告の学内誌への掲載でもよいとされるところもあるようです。でもご褒美だから、頑張った証として博士号がもらえちゃうのです。おめでとう!お祝い

 

なんてことなので、医学博士について「足の裏の米粒」と揶揄されることすらありますおにぎり 「取っても食えない」「取らないと気になる」と言った意味で、wikipediaにも書いてあります(笑)

一般の博士号と異なり、博士号の取得が必ずしも研究職としての質を担保するものではないということです。

 

一方で、もちろんのこと、博士号の取得は臨床医としての質はなんら担保しません。それどころか、臨床に従事し続けて大学院に進学しなければ、いくら神の手を持っていても博士号は持っていないわけです。逆に、博士号を持っていると臨床医としての実力は磨かれていないかもしれません。

(私なんかは4年間手術から離れるわけなので、、、どうなんでしょうね)

 

色々書きましたが、日本の医学博士号は「どれほどその医局に貢献したか」の指標にしかならないということですパー

「どれほどの立派(?)な研究をしたのか」はその人が著者名になっている論文をpubmedで検索すればよいでしょう。「どれほど素晴らしい腕をもっているか」は同僚からの評価で一目瞭然でしょう。「どれほど素晴らしい臨床医か」は、患者さんたちが決めることだと思います。

 

それでもあなたは医学博士をとるために大学院に進学しますか?なんてね(笑)

この二日間は2000アクセス/日なんです(通常は50アクセス/日)けども、どうやら防衛医大の入試についての情報を求めていらした方(この記事)が多いようで…? 受験生の皆さん、頑張ってください!

 

私の方は外科専門医試験と大学院入試に合格しました!桜

 

 

さて、今年も医弦の宣伝ですニヤリ

今年は去年の浄夜(この記事)で鍛えられた団員の多くが残留しているからか、素晴らしいクオリティだと思います。この調子で、医弦ならではのアンサンブルを団員にもお客様にも提供し続けられるといいなぁ。

 

今回はモーツァルトのディベルティメント・オーボエ協奏曲と、チャイコフスキーの弦楽セレナーデを演奏しますルンルン

チャイコフスキーの弦楽セレナーデはスタッフサービスのCMでも使われていたのでご存知の方も多いかもしれませんね(笑) 第1回でも取り上げたこの曲をまた違うテイストで演奏できていて楽しいです。
オーボエ協奏曲では東京フィルハーモニー交響楽団の首席奏者の加瀬さんをお招きします。「のだめカンタービレ」でも扱われていた曲です。自分がオーケストラを始めるきっかけとなったのだめの曲を演奏できるのは実に感慨深いですキラキラ 演奏機会はめったにないし。
そしてディベルティメント、このあたかも簡単そうな曲をあたかも簡単そうに弾くのが難しい! ディベルティメントの中では一番マイナーだと思うんですが、多分一番難しいのもこれ。その難しさが全く伝わらないようにして演奏できる、はず。

 

こんな感じで年甲斐もなく満喫しているわけですが、同様に他の団員たちにも楽しんでほしいというのが切なる願いです。素晴らしい一晩をご提供できるはずですので是非お越しください!

 

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2018年12月23日㈰クリスマスツリー 18時開場 18時半開演
於 東京女子医科大学 弥生記念講堂
指揮:藤村政芳
独奏:加瀬孝宏
自由席、500円

https://i-amabile.com/concert/igen8

 

充実した大学病院勤務を過ごしております。

外勤というシステムが止むを得ないと思いつつ、やや戸惑いを感じるとところでもあります。

来年から行く予定の大学院の研究室も決まりつつあります。わーい。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚

 

 

さて前回の記事(昨年末なのですね・・・)に今年の予定として

 2月・・・医弦本番(この記事に解説を書いたのでぜひお越しください!)

 4月・・・大学病院に入局・異動

 5月・・・市民オケ本番

 11月・・・外科専門医認定試験

と記載しましたが、そのご報告をば。

 

2月の医弦本番は初めての外部ホールでした。ホールの響きの助けもあるとは思いますが、実に素晴らしいアンサンブルを楽しむことができましたε-(o´ω`o) 先日配布された録音音源と動画も素晴らしい出来なので、初回や第二回のものと同様にyoutubeにupするとかしないとか・・・

医弦からはまだまだ卒業できそうにありません(笑)

 

4月からは大学病院に入局し、人生初の転勤?(勤務地そのものが変わったのは初めてです)を経験しました。5年間の外科研修でも科の異動は何回も経験しており、その度に新しいルールに慣れるまでの負荷を感じていましたが、今回はそれとは比べ物にならないほどの負荷ゲッソリ

まず広いから目的地に着くのに迷います。一旦外に出ただけで手術室に帰れなくなった時は本当に焦りました(笑) IDも最初から付与されなかったので、上の先生や研修医にくっついていないと何もできないので、うかつに離れられない気の抜けなさ。場所がよく分からないからトイレも行けないし、休むタイミングも分からないのでコーヒーで一服、ということもできません。IDをもらってからも採血検査や点滴などのカルテ入力をすることはできても、誰に伝えればそれが確実に実施されるか分かりません。朝から晩まで自分にふりそそぐ新しいルールを頭と体に叩きこむ日々でした。最初の2週間は特に辛かったなぁ汗 初期研修医1年目のときを思い出しました(笑)

今は仕事も(多分)つつがなく行なえてますし、抗菌薬のことなど、科内で自分が一番詳しいものも見つけたので、教わるばかりでもなくなってようやく自分のペースで仕事ができているところですグッド! 6年目の外科医としての役割を果たせていると自分では思っています。

(診療科や医局によっては半年ごとに病院を異動させられるところもあるようなので、本当にすごいと思いました。。。)

大学病院はいろんな先生がいらっしゃって面白いです。白い巨塔のような側面は今のところあまり感じていません(笑) 外科医が完全な売り手市場だからかも? 大変よくしてくださっているので、なるべく早く恩返しできるよう精進しています。

 

そんななか、5月には市民オケの本番がありました。

仮団員として初めての参加でしたが、なんとコンマスサイドで弾く機会を頂戴しました(((゜д゜;))) 楽しくノリノリで参加していただけなのに、ありがたくもあり、恐れ多くもあり・・・ というかさらに次回以降のトップのお話まで頂戴したのですが、ちょっとその余裕はないとお断りしましたあせる 楽しむだけ楽しんでおいて申し訳ないとは思うのですが、本当にその余裕はなくてですね。。。 実際次回は医弦の本番とほぼほぼかぶってしまったので参加できないですし。でもまた是非参加させていただきたいと思っています!DASH!

 

今月はとある認定試験を受けていました。私の進んでいる診療科において役立つもので、無事認定合格されたのでホッと一安心です。こうやって医師はたくさんの認定を受けて、それをぶらさげて働いていくことになります(笑)

また、来年以降大学院に進学する予定なので、お世話になりたい研究室にご挨拶に伺いましたドア 通常、大きい医局だと、仲の良い研究室が決まっており、そこに入れかわり立ちかわりで大学院生を送るシステムになっています。従って、医局員側には研究室の選択肢が提示されればよいほうで、医局長の言われるがままに研究室に配属されることもままあるようです。うちは幸い(?)そのような大きな医局ではないので、自分で行きたい医局を提案させてもらえましたチョキ (とはいえなんだかんだ上司の推薦する研究室に行くことが多く、本当に自分で提案してきた医局員は私が初めてだったみたいで、上司は皆びっくりしていました(笑)) そして私のその分野にかける思いのたけをその研究室の教授にぶつけたところ、快く私の入室(?)を了解して下さりました。いやはやよかったです! 

 

 

このあとは

 10月・・・院試

 11月・・・外科専門医認定試験

 12月・・・医弦

  2月・・・学年オケ

の予定です。

10月の院試に向けて英語を勉強せねばDASH! 11月の外科専門医認定試験はほぼ通過する面接試験なので多分大丈夫、なはず。 12月の医弦と2月の学年オケに向けては、また重要なお仕事を頂戴しているので頑張ります音譜 

年の瀬はいかがお過ごしですか?

大晦日門松と元日鏡餅にあえて2日連続で日直を入れたコニールです(笑)

 

今年は大きなイベントとして

2月・・・医弦本番(これまでで一番といっていいほど演奏面で満足できる回でした)

4月・・・外科学会(この記事に書きましたが、勿体ない大舞台で、日本語論文まで書かせていただきました)

8月・・・外科専門医予備試験

11月・・・臨床外科学会

12月・・・新しく乗ることになった市民オーケストラの本番

がありました。

 

来年の話をすると鬼が笑うと言いますが、来年は

2月・・・医弦本番(この記事に解説を書いたのでぜひお越しください!)

4月・・・大学病院に入局・異動

5月・・・市民オケ本番

11月・・・外科専門医認定試験

あたりが今のところの予定です。とりあえず4月の異動が大きいので、そこでどうなるか、というところですね。

 

それでは良いお年を!クラッカー

こんばんは、コニールです。

 

今年度も医弦に乗ります!音符

 

詳細はこちらをご覧いただきたいと思いますが、今回のメインプログラムはシェーンベルクの『浄められた夜(浄夜)』です星空

シェーンベルクは12音技法などの現代音楽で有名ですが、その彼の超初期の作品である『浄夜』は、ブラームスやワーグナーなどの後期ロマン派からの流れを受け継いでおり、どちらかといえば美しくて、聴きやすいのではないでしょうか、多分。

30分程度の曲ですが、演奏する側としてはとても難しい曲です(笑)

 

さて、その『浄夜星空』はデーメルというドイツの詩人の書いた詩をもとにしています。訳はこちらの方のブログに書いてありますが、5部に分かれている詩を要約すると

 

1カップルが月夜の林を歩いている

2女が「実はあなたと出逢う前に、あまりの子供欲しさに、適当な男と寝て子供を宿してしまっているのです。今となっては後悔しています。。。」と衝撃の告白

3ざわ・・・ざわ・・・・

4男が「その子を君の重荷にしてはならない。僕の子として産むんだ」と余りに器の大きい回答

5明るく高い夜空のなか、微風のなかで口づけをかわす

 

と、短いながらも、やや恐ろしいまでの深い愛を著しています。

で、これを忠実に音楽で天才的に表現したのがシェーンベルクの『浄夜星空』なわけです。ドヴォルザークの『真昼の魔女ハロウィン』(https://www.youtube.com/watch?v=Db72nIdUdZY)もそうですが、物語を忠実に再現した曲、好きなんですよねぇ。

 

 

では「浄夜星空」の私が一番好きな動画で解説するのでご覧になって、そして医弦にお越しください(笑)

ロンド形式の中に後半にソナタ形式がはまりこんでいるのかな、と思いました。自分の悦びが刹那的であったことに気付き女が後悔と絶望の淵に立たされる様子を描いた前半と、そんな女への高尚な愛を緻密に美しく描いた後半、どちらもたまらなく好きです。半年前までよく知らなかった曲なんですが(笑) なお、シェーンベルク自身の解説と、スコアの解説を参考にしつつの、あくまで私の稚拙な解釈なので至らない点はひらにご容赦下さいm(_ _ )m 

時刻は動画と対応しており、数字は上の要約と対応しています。

 

 

00:48~ 1導入部:林の中を歩く男女(夜道のテーマ)

01:40~        風が吹き抜ける

02:06~        澄んだ冷たい月の夜

03:15~        女の告白に向けて不穏な空気が場を包んでいく

03:33~ 2女の告白:突然悲劇を告白し始める

04:32~         回想シーンに入る(ここのフレーズが何回も使われる)

04:50~         彼女は愛していない男と場当たり的で不幸な交際を始める

06:15~         無理に自分の気持ちを高めて、子供を設けたいという目標を叶える(←もっと直接的な表現してもいいんですけど控えました(笑))

07:14~         人生の目標を達成してやや浮ついた喜びにひたる

08:34~         しかし真に愛する男に出会ってしまい、自分のおかした過ちに気付く

09:00~         取り返しのつかない事態への恐怖

09:11~         後悔や不安が様々な形となって女を襲う

12:12~ 3ざわ・・・:回想シーン終了

13:23~        女は絶望の中、男に捨てられることに怯えながら歩く(夜道のテーマ)

14:48~        それを浄化する月の光のきらめき

15:42~ 4男の回答:崇高な愛を語り始める【提示部・第一主題】 (←舞台が明転! チェロかっこいい…!)

17:11~         月夜の美しい澄んだ空気

17:36~         男と女の言葉が交わされる【提示部・第二主題】

19:12~         「授かった子供を君の重荷にしてはならない」

20:08~         【展開部】高まる二人の気持ち

21:25~               「君から僕へ、僕から君へと行きかう特別な温かさ」

22:38~         【再現部・第一主題】

24:53~         【再現部・第二主題】

26:20~ 5結尾:二人の愛が静かに高まっていく

27:27        夜が深まりあたりは静寂に包まれている(夜道のテーマ)

28:07        月の光だけと二人だけの世界へ