たんぽぽのように -4ページ目

アルツハイマーと遺伝

自分の事は後回し。
常に家族のものを先に…


それが母のモットーだった。

小さい時習い事沢山させてくれてありがとう。
自慢の母。

母がアルツハイマー性前頭葉側頭葉痴呆にかかってから、実はひそかに不安でたまらないことがある。

遺伝するかもしれないという不安。


遺伝しないと百パーセント断言できないからである。
母と同じ歳に発祥するとしたらあと数年くらいである。
そんなことが度々頭をよぎるようになり、不安で押し潰される。

だから無駄にしないよう一日一日を大切に生きようとも思う。けど焦りすぎて空回ったり…


もうほとんどわからず、あまり起きてる時間がほとんどなくなってしまった母にまだ見せたいものもある。

間に合うだろうか…

娘がアルツハイマー

おばあちゃんに母のことを告知した。

今はおばあちゃんは老人ホームへ入っているが遠くなかなか会いにいけない。

おばあちゃんは母の母で、その頃は同居していた。

その頃は歳のせいでもうボケていた。

父と一緒に告知した。
『本当にすみません。Yさん(父の名前)私のせいで本当にすみません。

でも
なんで?
なんで?
なんでわからなくなっちゃったの?』

涙声で私たちに訴えた。
娘がアルツハイマーなんて酷である。

そんなおばあちゃんの事を思うと私はおばあちゃんのせいじゃないよ。

というのが、精一杯だった。

言葉が何も見つからない。
大好きなおばあちゃん
ゴメンネ。

お母さん覚えてますか?

現在の私の歳のころ母は、⑤才になる私を育ててくれた。
私は何してるのだ!?
ごめんねお母さん

ちゃんとした花嫁姿忘れないうちに見せてあげられてないや。

ウェディングショーのモデルしたとき私の花嫁姿、父と母で見に来てくれたね

うれしそうにしてる二人を私はステージの上から見てた。

サプライズでMCが父とステージ歩かせてくれたよね。

あれはMCが語りで、
『お父さん見てますか』
『素敵な姿あなたと歩き新しい人生のスタートなのです』
と言った台詞に、お父さんあなたはあの広い会場の中、大声で、返事をして、たちあがっちゃったね。

MCが機転を効かせ、最高のサプライズプレゼントしてくれたのです。


すごく恥ずかしく照れ臭い気持ちでいっぱいだったけど

お母さんが覚えているうちに見せてあげられた最高のプレゼントだったかな。

お母さん覚えてますか?