1970年前後生まれの日本酒好きであれば知らぬものはいないであろうと思われる幻の米。
その名も「龍錦」。
実在はしませんが、、、( ̄ー ̄;)ゞ
この龍錦、ドラマにもなった漫画「夏子の酒」の中に出てくる幻の米なわけですが、
そのモトになった幻の米が「亀の尾(亀ノ尾)」でございます。
今の「コシヒカリ」「ササニシキ」「五百万石」などなどのご先祖様。
一時は完全に栽培されることがなくなってしまっていた亀の尾。
久須美酒造の久須美記廸氏が、1980年に、新潟県農業試験場から1500粒の種子を譲り受け、翌年と翌々年に育成増量。1983年に亀の尾を原料に使った吟醸酒「亀の翁」を作りました。
現在亀の尾を使用した日本酒は、なんと100銘柄を超えるそーで、
今回たまたま二本を同時期に手に入れました。
天明 亀の尾 特別純米 火入れ 24BY
やさしいマスカット系の甘い香りに誘われて口に含むと予想外の「酸」にビックリ。
香りにだまされそうになりますが、やや辛口のお酒のようです。
控えめな甘さ、鋭く前面にでてくる酸とキレの良さ。
常温でもお燗でもいけるとのコトですが、
この尋常でない暑さのなか一気に冷やで飲みきってしまいました。
チトもったいなかったか。
以下、佐野屋のHPより
この酒は、4代目蔵元、鈴木明美さんの造る地酒「天明」に惚れ、天明の原料米となる米を生産している地元農家、五十嵐さんの手で育てられた亀の尾で造った純米酒です。
五十嵐さんの田んぼの広さは約7反。無農薬・有機栽培にて育てらる亀の尾は、収穫量はたいへん少なく60~70俵。原料米の時点で高品質少量生産が行われています。
「明美の酒」でした。
天の戸 純米吟醸 亀ノ尾 無濾過生酒 25BY
吟醸香は少なめ、米ワラ系の香りが少し。
飲むと、甘い。
しかも舌触りがトロっとして粘度高め。
濃いめに感じてしまうところを、酸がうまくフォロー。
酸もしっかりしてますが、天明よりは少なめ。
奥に潜むニガシブを含む旨味成分がジワっと。
2本ともかなり濃い系のお酒なのに、キレよくどんどん飲める。
酸を上手に出したから?
亀の尾という米の特徴?