震災後、初となる原発の営業運転再開。



あれだけの事故を経験した直後なのに、政府は国民にしっかりと安全性を示すことなく再稼働させてしまいました。



通常は1か月の試運転期間が5か月に伸びたのですが、安全性の議論よりも、政治的なやりとりが中心となって話が進められてしまったことは否めません。



一番の問題は「ストレステスト」や「ダブルチェック」を課すと言いながら、そのテストをしているのが結局は経済産業省の原子力安全保安院や内閣府の原子力安全委員会であること。以前も書きましたが、それはテストを受けた生徒が、自分で自分の採点をしているようなものです。



私が発議者となり、みんなの党では「原発緊急点検法案」を提出しています。この法案も「つるされた」状態になっていますが(参考 )、趣旨は至って明確です。原発のテストは第三者を中心に実施してもらい、結果を国会でオープンに確認しましょう、というもの。



そのようなプロセスを経ての原発再稼働であれば、国民も、地元住民も納得がいくのではないでしょうか。



私がガッカリしたのは、17日の総理のコメント。
記者に「泊は十分安全なのでしょうか?」と聞かれ「原子力安全委員会できちんとチェックしたと聞いている」・・・。再度聞かれ、「きちんとチェックしたと聞いている」と同じ答えを繰り返しました。



会社に置き換えて考えてみて下さい。



食中毒を出した飲食チェーンの社長が記者に「今後は貴方のお店で食べても安全なのでしょうか?」と聞かれ、「部下がきちんとチェックしたと聞いている」と答えたら、どう思いますか?社長がそんな人任せのコメントをするお店、信用できないですよね。



責任を持って国民を守る気概が全く見えない総理。閣僚。民主党。なんの為に政権を取ったのでしょうか?