『昭和天皇大巡幸』① | 幸食研究所ブログ

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戦後の日本は奇跡の復興と同時に、多くのものを失って来ました。
食を始めとした様々な隠された真実を知る事から始め、真実を元に
新しい日本を創り上げなければなりません。
食から社会全体の問題を考える「幸食の道」へ

昭和20年8月15日、天皇陛下の玉音放送により事実上の敗戦を迎えた日本。
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その終戦の詔書を読み上げた陛下は、自身も身を切られるような思いにいたと言う。

実際陛下ご自身による割腹自刃は三度あった。

しかし昭和20年10月、宮内府次長加藤進氏に次のように指示された。

「この戦争により先祖からの領土を失い、国民の多くの生命を失い、たいへん災厄を受けた。この際、わたくしとしては、どうすればよいのかと考え、また退位も考えた。しかし、よくよく考えた末、全国を隈無く歩いて、国民を慰め、励まし、また復興のために立ちがらせる為の勇気を与えることが自分の責任と思う。このことをどうしても早い時期に行いたいと思う。ついては、宮内官たちはわたくしの健康を心配するだろうが、自分はどんなになってもやりぬくつもりであるから、健康とか何とかはまったく考えることなくやってほしい。宮内官はその志を達するよう全力を挙げて計画し実行してほしい」

ここから昭和21年2月より、苦節8年にも及ぶ昭和天皇大巡幸が始まった。

日本列島が焼き尽くされる中、ただただ生きることすら困難な時代において、日本は戦後急速な復興を遂げ、世界に先駆けるほどの先進国入りを果たす。
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これほどの勇気と愛に溢れる民族はあっただろうか?

これほど優秀で忍耐強い国はこの日本しか存在しない。

その原動力となった大きな理由は、日本人の気質はもちろんの事、この昭和天皇大巡幸による影響が大きかった。

「ヒロヒトのおかげで父親や夫が殺されたんだからね、旅先で石のひとつでも投げられりゃあいいんだ。
ヒロヒトが40歳を過ぎた猫背の小男ということを日本人に知らしめてやる必要がある。神さまじゃなくて人間だ、ということをね。
それが生きた民主主義の教育というものだよ。」

これが大巡幸が始まる時のGHQ高官達の本音であり、天皇家の自然な失墜を狙った思惑だった。

一部の日本の共産主義者や反日勢力は過激なテロを起こす気運もあり、その懸念は大きかった。宮内庁関係者もそれを極度に恐れたという。

しかし日本人はそうではなかった。

それどころか石一つ投げられる事無く、世界中が奇跡と呼ぶ大巡幸がここから始まる。

昭和21年2月19日の最初のご訪問の地は、昭和電工・川崎工場であった。食糧増産に必要な化学肥料の硫安を生産していたが、空襲で70%の設備が破壊され、社員は必死で復旧に努めていた。
一列に並んだ工員たちに、昭和天皇は「生活状態はどうか」、「食べ物は大丈夫か」「家はあるのか」と聞かれた。感極まって泣いているものも多かった。案内していた森社長は、天皇が身近な質問ばかりされるので、宮中で安楽な生活をされていたら、「こんなことは口だけでは言えまい」と急に深い親しみを感 じた。

二度目の御巡幸は、2月28日、都内をまわられた。大空襲で一面、焼け野原である。新宿では、昭和天皇の行幸を知った群衆が待ちかまえ、自然に「天皇陛下、万歳」の声が巻き起こった。昭和天皇が帽子をとってお応えになると、群衆は米兵の制止も振り切って、車道にまでなだれこんだ。これ以降、巡幸される先々で、このような光景が繰り返された。
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時を遡る事数ヶ月、昭和天皇とGHQマッカーサー元帥の会見において、陛下はこのように語っていた。

「「一切の責任はこの私にあります。しかしながら、罪なき八〇〇〇万の国民が、住むに家なく、着るに衣なく、食べるに食なき姿において、まさに深憂に耐えんものがあります。温かき閣下のご配慮を持ちまして、国民たちの衣食住の点のみにご高配を賜りますように」」

それに対し、マッカーサーは8000万人に対し、1億人分の食料をアメリカ本国に申請した。

陛下は、疲弊しきった国民を心配するに当たり、何よりもまず食料に困る事をご心配なされていた。

何をもってもそこが原点だとお考えでいた。

ここから始まる大巡幸も、その思いは狂気の執念と呼ぶべきお覚悟があったのです。

(つづく)
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