- 月刊!スピリッツ 2014年 6月号 [雑誌]/小学館
- ¥価格不明
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『月刊スピリッツ』6月号Kindle版を読んで思ったこと。
『月刊スピリッツ』8月号を買って、松田奈緒子さんの『重版出来!』の22話を読みました。久しぶりに読んだらとても面白くて、間が抜けてしまった20話21話が読めないかと、「月刊スピリッツ」のバックナンバーをKindleで探してみました。
探したらありました。しかしついている価格が0円。なんか変だなと思ってダウンロードしてみましたが、目次がついていません。仕方ないので全ページチェックしてみましたが、『重版出来!』は載っていませんでした。
ちょっと意味が分からないのですが、この雑誌で目玉になっている作品は載せずに、無料でも目に触れさせたい作品を載せるという選択なのでしょうか。それとも作者の意志を確認して同意の得られた作品だけ載せているということなのでしょうか。
いずれにしても、雑誌の電子書籍化の利点は、バックナンバーでも読めるということだと思います。ですから、それ相応の価格を払うのは構わないと思います。私は講談社の「月刊アフタヌーン」や「別冊少年マガジン」はKindle版でも買っています。この二つの雑誌に関しては紙の雑誌と同じ価格で発売日に新しい号を読めます。特に、書店が開く前にダウンロードだけで読めるというのは大きな利点だと思います。
そういう形にせずに、無料で不完全な形で出すというのは、それが小学館の電子書籍戦略なのだと思うのですけれども、ちょっとどんなものでしょうか。
講談社でも『モーニング』に関しては独自アプリで月額500円という形で読めるようになっていて、目次もきちんとついていますし、電子書籍だけの独自コンテンツも読めます。ただ、浦沢直樹さんの「ビリーバット」など、おそらくは作者さんのOKが出なかった作品に関しては、掲載されていません。もちろんそれはちゃんと断りが書いてあります。
もし、電子書籍は単に紙の雑誌の販売促進のためのもの、という位置づけなのであるとしたら、電子書籍の読者を軽んじ過ぎであるように思います。紙の雑誌を重視したいという考えは理解できますが、さまざまな形での読書の仕方を求める読者のニーズに十分こたえていないのではないかと思います。
雑誌の電子書籍版は無料で販促用のサービスだというのなら、それはそれで明記してもらいたいですし、またこの作品は掲載されていない、ということも明記していただきたいと思います。端末の容量も取りますし、ダウンロードする時間も無駄になるわけですから。
私としては、紙の雑誌と同じ値段でもいいので、(できれば割引されている方が有り難いことは確かですが)全作品が掲載された形で発行してもらいたいなあと思います。
ちょっとそんな感想を持ちましたので、書かせていただきました。