国指定重要文化財「石谷家住宅」(智頭町)で、歴史ある人形や地域の人形を紹介する「お雛さま展」が開かれています。豪華な髪飾りや美しい着物を着た人形約50点が所々に並べられ、来館者の目を楽しませています。
<敷地面積3000坪、約40部屋で構成される石谷家住宅>
展示されているのは明治初期から昭和後期までに作製された人形。石谷家に代々伝わるものや町内外から寄贈されたものなどが紹介されています。7段飾りのひな人形のほか、軸に掛けて飾る掛雛 や土雛など、珍しいものも多数展示。
一方で、ひな人形と共に「天神様」の人形も。スタッフの米井牧子さんが「智頭町内では男の子も桃の節句を祝う風習があり、その場合はひな人形の代わりに「天神様」を飾っていたんですよ」と解説。人形の大きさは長男に贈られるものが一番大きく、次男、三男と順に小さくなっていくのも特徴。この人形は、跡継ぎが大切にされていた時代を物語っているようです。
<3兄弟それぞれに贈られた天神様。兄弟順に大きさが違う>
また、人形は時代によって表情が全く違うという特徴も発見。明治時代の人形は、目が切れ長で面長の顔立ちなのに対し、昭和時代になるにつれ、目は大きく頬はふっくらと、より可愛らしい印象です。見比べることで時代の移り変わりを感じることもできます。
<明治初期のひな人形。今と比べ、当時は男女の配置が逆になっていた>
「1、2月の大雪で通行困難だった町内の道路も今は問題なく通れます。多くの方に見に来て欲しい」(米井さん)
品格漂う石谷家の空間に展示された人形の数々をぜひご覧ください。
期間は3月30日(木)まで。
■国指定重要文化財「石谷家住宅」
【開館時間】 10:00~17:00
【休館日】水曜日(4月から11月までは無休)
【入館料】
大人 500円
高校生 400円
小・中学生 300円
幼児・高齢者(80歳以上) 無料(生年月日を証明するものが必要)
障がい者 無料(障がい者手帳提示)
※団体割引(15人以上)あり
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