『ダーリンは外国人』 | 手当たり次第の本棚

『ダーリンは外国人』

最近、コミックエッセイという言葉を聞く。
どういうのかというと……。
漫画にしては大きめの版形(A5くらいか)で、
内容はわりかし、作者の日常を描いたようなもので、
絵は劇画より、むしろ4コマとかに近い感じ。

ブームなのか、いろいろなのが雨後の竹の子のように出ているようだが、
その中で面白いと思ったのが、これ。

漫画家である作者(主人公)が、
外国人(イタリア系)である男性とつきあいはじめ、
結婚し、最新巻では赤ちゃんまで生まれて……。

まさしくその日常を、漫画形式で書いてあるわけ。

日記形式のブログが人気であるように、いや、そもそも平安時代の日記文学流行りがあるように、
そもそも日本人ってそういうのが好きであるらしい。
ゴシップというのではなく、ほんとに、日常を見るのが好きなわけな。

従って、このジャンルとしては、いかに、平凡なようでいてちょっとユニークなものを打ち出していくのか、というのがポイントであるように思う。

その点、二人で部屋を探すあたりも、
・片方が外国人
・もう片方が漫画家
という、アパート探しづらい二重苦が、とストレートに語っているあたりが、なかなか赤裸々で面白い。

ある意味、架空要素が非常に少ないものなので、読書の楽しみという点では薄いと思うが、軽いエンタテイメントとしてはいけると思うのだ。
や……まあ、それだけの事ではあるんだけれども。


ダーリンは外国人―外国人の彼と結婚したら、どーなるの?ルポ。/小栗 左多里