今日は部活見学の最終日。
ストップ&ゴーを繰り返すシューズ音とボールがバウンドする音が鳴り響く体育館内では
新入生たち入り口付近から私たちの練習を興味津々に眺めている。
その中にひと際、目立つ新入生がいる。
小さな顔にスラーっと伸びた手足、170cmは有にあるだろうと思われる身長で
しかも美人だ。
わたしより2個も下とは思えない風貌にしばらく釘付けになっていた。
すると…
「雅ネエ、がんばりや~!!」
大きな声援が聞こえてきた。
なにやら聞き覚えのある声だ。
その声がする方に視線を移すとそこには
元気ハツラツのマコっちゃんがいた。
舞の友達の加茂川マコトちゃんだ~。
彼女は出町商店街でマスコットガールをやっていて、
すごく元気な女の子だ。
別の意味ですごく目立っている…
そしてその右隣に憮然とした表情の生き物もいた。
舞だ…。
わたしと目を合わせようともしない…
相変わらずの態度なのでわたしは特に気にしなかったけど、
それよりも170cmの彼女を見た直後のギャップの方が気になった。
舞とマコっちゃん。ちっちゃ!
わたしより2個下とは思えない…。
見ようによっては小学生のようだ。
そんなことを思いつつ、
新入生たちにいいところを見せようとスリーポイントシュートを連発!
時折聞こえるどよめき声と大きな拍手…
「どう? 見た?わたしのプレイ…」
気を良くして汗を拭うわたしの耳に
まだ拍手とどよめきが続く…
「あれ?」
わたしは”ハッ!”と気づいた。
わたしたちバスケ部の隣ではバレーボール部が練習していたことを…
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