エネルギー代謝のポイント、入口がB1、出口が鉄

嫌気性解糖:ATP産生は2個
グルコース→ピルビン酸→乳酸

好気性解糖:ATP産生は38~130個
グルコース→ピルビン酸→アセチルCoA→クエン酸回路→電子伝達系
脂肪酸(ケトン体)→アセチルCoA→クエン酸回路→電子伝達系
クエン酸回路+電子伝達系はミトコンドリア

ピルビン酸からアセチルCoAへの代謝には、B1、B2、ナイアシン、B5(パントテン酸)、αリポ酸が補酵素として必要です
特にB1が不足するとこの代謝は最初の所で滞ってしまいます
これらの補酵素が不足すると好気性解糖に入れません
米を食べ過ぎるとB1不足になることは有名ですね
ほとんどの日本人にはB1不足があります
B1不足の解消には、まず米を減らすこと
B50コンプレックス、ベンフォチアミン(脂溶性B1)などを用いれば短期間のうちにB1不足は解消されます

クエン酸回路の補酵素は、B群、Mg、Zn、コエンザイムQ10、など
電子伝達系には鉄が必要
鉄不足の女性は改善まで最低3ヶ月、平均すれば半年~1年を要します
B1不足の改善に比べるととても時間がかかります

B1不足=グルコースが好気性解糖に入れずATP不足→嫌気性解糖の亢進(甘い物のドカ食い)
鉄不足=グルコースが好気性解糖に入れずATP不足→嫌気性解糖の亢進(甘い物のドカ食い)
鉄不足=脂肪酸(ケトン体)が好気性解糖に入れずATP不足→嫌気性解糖の亢進(甘い物のドカ食い)
つまり、糖質制限を始めても上手くゆかない場合、B1不足や鉄不足
摂食障害の過食も上記機序

B50コンプレックス+ベンフォチアミン+ミネラル処方(Fe、Mg、Zn)が有効なはず