『居酒屋の誕生〜江戸の呑みだおれ文化』(飯野亮一著/ちくま学芸文庫) | 古典酒場編集長酔いどれブログ

『居酒屋の誕生〜江戸の呑みだおれ文化』(飯野亮一著/ちくま学芸文庫)





江戸の居酒屋を

史料や
挿絵、川柳、
などから

読み解いた
酔い本
『居酒屋の誕生~江戸の呑みだおれ文化』(飯野亮一著/ちくま学芸文庫)。

酒屋で量り売り酒を
呑ませていたことから
発生した「居酒」
から

煮売り屋から酒を出すようになった
「煮売酒屋」、

など、

居酒屋の成り立ちの系譜
に加え、

江戸時代の
江戸市民が

どのように
お酒を、居酒屋を
楽しんでいたのか、

といったことまで
言及されているのが

大層おもしろい。

江戸には
常時300軒を上回る

どぶろく造りがおり、

下り酒と合わせると

江戸市民の呑む酒の量は
相当なものだったと
想像されるそうだ。

大坂の狂言師の言葉に
「江戸の呑だおれ京の着だをれ」
「大坂はくひだおれ」

という
三都を評したものが
あり、

大坂人からみると、

江戸は
呑み倒れの町に映っていたそうな。

さらに
興味深いのが、

ルイス・フロイトの言葉。

「われわれの間では酒を飲んで前後不覚に陥ることは
大きな恥辱であり、
不名誉である。
日本ではそれを誇りと語り……」(『日欧文化比較』(天正13年))

これには
爆笑。

そうか、
お酒に呑まれまくることを
恥ずかしいなど
ちっとも思わず、

そのことをむしろ
胸をはってしまっている
あたしは、

こういった
ご先祖さま方から

脈々と受け継がれてきた

The 日本人なDNAを
有しているのだわ~♬

ますます
心強くなったりして。

江戸時代には、
大酒自慢の
大酒会も
催されており、

男性のみならず、

酒豪女性も
登場している。

七合の酒を飲んで
その場に酔い伏している
おつたさん♥

酔い!
実に酔いぞ、

江戸時代!!!

から汁(おからの味噌汁)

二日酔いに利く

されていたそうな。

あたしも今度、
試してみよう。

この本、
読めば読むほど、

妙に
勇気が湧いてくる
のは

あたしだけじゃ
ないと思われ。。。

おそらく
著者の意図とは
ちょっとずれた観点で

楽しんでしまったと
思うけれど、

お酒に呑まれまくりの
ヤラカシ
常習者の方々に

特に
オススメです。

(2014.11.10)

居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化 (ちくま学芸文庫)/筑摩書房
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