バースディのシャコンヌ
誰もいない年の暮れのオフィス。
広尾の外苑通りを往来する車も少なめ。
出張と外出続きで溜まってしまった仕事を処理するのはこういう機会しかない。
朝、事務所に光を灯してアンプのスイッチを入れる。
オスカー・シュムスキーのバッハ無伴奏ヴァイオリン全曲(BWV1001-BWV1006)。
約140分の演奏時間。
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番第5楽章「シャコンヌ」が終わるころには片づけたい。
そう思いつつ聴きながら、あっと言う間にシャコンヌがはじまってしまった。
こうなったら全曲終わるころには帰ろう。
Oscar Shumsky J.S.Bach Sonatas & Partitas for Violin Solo ASV CD-DCD-454
明日29日は●●回目のバースデイ。
一年間恙無く過ごせたことに感謝。
そしてまた新たな一年がはじまる。
明日や明後日のことよりも、今ここに生きていることを大切にしたい。
人間の力を超越した大きなものを感じさせる、この演奏を聴くたびにそういう感慨がわいてくる。
目を閉じて聴き入っていたら終曲の一音が終わろうとしていた。
今日の一輪。誕生月の花とは一切関係ない、ハーデンベルギア・ライトピンク・フォーム。
Herdenbergia Light Pink Form