生活向上の主役はリフォームになる?
朝早く仙台に移動して、ミサワホームイング東北の下期方針発表会の講演にお邪魔しました。
ミサワホームイング東北は今期から青森・秋田の北東北を併合して、文字通りに東北全圏を
商圏とした同グループ最大のリフォーム会社に事業拡大しました。
全国的に新築住宅部門が苦戦するなか、リフォームについては上期はほぼ計画達成。
今後、新築住宅部門の売上をリフォームがカバーするような構造が当たり前になってくる予感がする。
住宅を計画中のお客様との会話から実感することなのですが、
かつては住宅取得は生活設計の「入口」でした。まず結婚して子供ができれば家を建てた。
「一生もの」という思いで家を持ち、ローンを抱えた。しかし最近の消費行動はちょっと違うようだ。
一年に二回ぐらいは家族旅行に行きたい。子供の教育も大事。月に一度は美味しいものも食べたい。
部屋には壁掛けテレビにいい家具も置きたい。自動車もそろそろ買い替え時期・・・。そして住宅。
そういう選択肢の一つになってしまったから、家を建ててしまって多額のロ-ンが残っているので
他の買物は我慢しなくてはいけない・・・というような消費行動は無くなってきたのだ。
「家づくり」は生活向上の "One of them" というわけである。
それならば、リフォーム担当者は新しいセールストークを武器にしたらどうか?
「あれも欲しい、これも必要」そう思ったらリフォームにされたらいかがですか。
将来生活の不安感がぬぐいきれない「パラレル消費行動」の時代はリフォーム需要も拡大する。
最近、東京・大阪の都市部では、「駅チカ」の中古マンションを購入して大きな規模のリフォームを
行い、自分のライフスタイルに合わせたモダンで便利な都市生活を享受する生活者が増えている。
分譲住宅と新築分譲マンションの販売にブレーキがかかってきた反面、中古市場には動きが出てきた。
地方都市部ではまだこれからかも知れないが、大都市部では本格的なストック時代に入った感がある。
住宅事業はトータル市場戦略の中で事業拡大を考えていかないといけない時代に入ったと思う。