「グーグルが日本を破壊する」 | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

★★☆☆☆

グーグルやWeb2.0がもたらす環境の激変によって、とりわけ体質が古い日本のテレビ、新聞、携帯電話、そして(日本企業タイプといえる)マイクロソフト、のビジネスモデルが破壊される、というような内容。読んだ感想は、可もなく不可もなく。


グーグルの弱点として、EQリーダーからは革新的技術は生まれない、という話に関心を持った。

EQリーダーの弱点は、部下が能力の限界で足踏みすると、その状況に妥協してしまうことである。世にないものを生み出したり、独創的な製品をつくるのに必要なのは、共感や納得ではない。能力の限界の手前でうろついている部下をどなり散らして背中を蹴飛ばす鬼軍曹的リーダーだ。P.48

シュミットは感情や共感を重んじ快適な雰囲気を作って能力を引き出すタイプ。一方、部下にプレッシャーを与えるタイプのリーダーはスティーブ・ジョブズ、織田信長、などらしい。

VCの資金で検索事業を進めていたグーグルは、ITバブル崩壊で危機に瀕し、それまで拒否していた検索広告に手をつけた。そして今後その検索広告が行き詰まった時、EQリーダーの下でグーグルは再び新たな画期的マネタイズ手法を生み出せるのだろうか。その時、「邪悪にならない」会社を貫けるのだろうか。


グーグルが日本を破壊する (PHP新書 518)/竹内 一正

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