昨夜はオーガニックレストラン風楽で、辻信一さんのお話を聴きました。
辻信一 さん。
文化人類学者、ナマケモノクラブ
世話人。明治学院大学教授。環境活動家。 「100万人のキャンドルナイト」
呼びかけ人代表。
そして、みどりの未来
の心強い応援団の中のお一人です。
参加者全員が車座になり、辻さんの話に耳を傾け、一人一人の想いを話し、それをみんなでシェアする素敵な時間でした。
風楽さんの美味しい夕ご飯を頂きながら、辻さんとゆっくりお話しできたのが、それはそれは幸せでした。
辻さんから聞き、一度自分の中で消化したものを書きます。
1973年に「成長の限界」という本が出た。資源と地球には限界があると警鐘を鳴らした。あれから40年経った今でも、成長しようとし続ける人がいる。
だけど、ちょっと待って。
私たちは新しい時代に入った。(良い意味でも悪い意味でも)
今まで、右肩上がりに生きていた人間。経済は、ただ上がるのが当たり前だと思っていた。
だけど、「下りていく人生」「下りていく経済」も良いんじゃない?
下りることは苦しい事じゃない。楽しい事、美しい事、心安らぐ事なんだよ。
スロー・スモール・シンプル・・・今は悪い意味でとられがち。ゆっくりより速い事が求められ、小さいより大きなものが求められ、単純ではなく複雑なものが求められる。
過剰(=too much)な世界。それが今。
二酸化炭素もtoo much、化学物質もtoo much、時間も物も頭の中もtoo muchになっている。それが今。
そりゃあ心も疲れるよ。
「経済のため」と彼らは言う。「原発再稼働は、経済のため」、と。
そして、「経済のため」美しい自然は破壊された。
(経済は、自然を破壊しないと成立しないのだ)
私たちは、「生物多様性」の中の人間。
自然が破壊されたら、私たちは生きていけない。
経済のために、人間が生きていくのに必要な自然を破壊するなんて、おかしいでしょ。
テレビコマーシャルや広告は、「人間の欲は、無限」という経済学の基本が基盤。
もっと欲しい、もっときれいになりたい、もっと早く済ませたい・・・私たちから欲求をどんどん引出し、早く消費させる。
だけど、もう限界はとっくに来ている。
右肩上がりで生きてきた人たちは、それに気づかない。
上がれないことに恐怖を感じて、もっと上がろうとしている。
死に向かっていることに恐怖を感じて、死から目をそむけようとしている。
今度は若者が、新しい経済をつくればいいんだ。
例えば、隣人祭(ご近所祭)、地域通貨、半農半X・・・。すでに取り組んでいるところも沢山ある。
そして、ゆっくりした暮らしを・・・。
デモに参加した人たち。参加してその場の空気にいただけで、一歩成長したはず。
その次は。想いを自分で実現させること。
待ってるだけじゃ、変わらない。
自分が変われば、世界が変わる。
自己満足でも良い。
自分の生き方が、一番のメッセージなんだから。
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凝り固まった野田の考えは変えられず、再稼働に至ってしまったけど、日を追うごとに反対の声が強くなっている。
社会は変わり始めている。
誰が言い始めたのだろう、紫陽花革命。始めは少人数だった運動が、10万人を超す運動に広がった。
「言い続けるんだよ。同じ事を何度も何度も言い続けるんだよ。」辻さんが私にくれたメッセージ。
社会は、きっと変わる。