親戚の人が母さんのお見舞いにやって来て… | 乳がんサバイバー5年め年金生活突入です

乳がんサバイバー5年め年金生活突入です

今思えばコロリン達夫婦は小学校の教科書に載っていた「蟻とキリギリス」のキリギリス生活を送っていたのだと年金生活になってやっと気がつきました
トントンの生活習慣病は自覚無しの危機的状況、コロリンは乳がんサバイバー5年目
現在節約生活頑張ってます

こんにちはヾ(@°▽°@)ノ

訪問ありがとうございます




コロリンの母さんが脳梗塞で倒れて四か月が

経ちました


比較的梗塞が軽かったので

治療後のリハビリで動かなかった右手足も

順調に回復して

今では介添え無しに歩けるようになり
手も漢字が書けるまで快復しました


でも脳はイマイチで記憶が消えた部分もあり
また自由に会話する事もできません


先日母が倒れて間もないまだ朦朧としている頃に
お見舞いに駆けつけた従妹達や親戚の叔母さんが
退院前にもう一度会っておこうとお見舞いに来ました

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コロリンは前の日、母さんの面会の時に

その日に来る人の続柄と名前をしっかり
教えておきましたから

叔母さんと従妹達の顔を見るなり
それぞれの名前と続柄を言い当てました


(-_-;)ちょっとカンニングぽいかな?


ぴったり言い当てた母の言葉を聞いて

前回お見舞いに来た時はもう復活は無いと

諦めた皆はその成長ぶりに驚き感激して

ひたすら今の医学の素晴らしさを褒めちぎったのでした


従姉妹のKちゃんのお父さんの脳梗塞の時は
症状が重く寝たきりのまま亡くなりましたから
「スゴイね、スゴイね、良かったね」
を連発していました

お叔母さんは痩せて軽くなった母さんを見て
「姉さんスゴイじゃない
痩せちゃって軽そうで良いわね~
( ̄Д ̄;;いくら病院でも長く入院しないと
こうは痩せないのよね」と
コロリンの身体についたお肉達を
ガン見しながら言うのでした

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母さんは85歳(本当は86歳)で戦前の
「産めよ増やせよ」の時代の人で
兄弟は12人もいました


最後の子を産んで母さんの母さんは亡くなり
その最後の子は他所に養子に出され
戦死で失った兄弟もいるので

9人が残り戦中後の食糧難を兄弟団結して

生き抜きました

母は9人兄弟の真ん中でした



今はもう母より歳上の兄弟は皆亡くなり
母が一番の年長者です
今回来た叔母さんは6歳年下ですが
物心付く前に母さんが亡くなった為に
本当のお母さんを知りません
だから兄弟達を親代わりに育ちました

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4か月前叔母さんは

母が脳梗塞と聞いてショックを受け
お見舞いに来たがらないのを
母に何かあるといけないので無理やり

連れて来たのでしたが

今回は良くなったと聞き自分から「来たい」と

言いだしました 
姉がいなくなると心配したトラウマからか
改善した母を見てピッタリ寄り添ったままで
離れようとしませんでした

あまり長くいると母の呆けがバレるのではないかと

ドキドキして「帰ろう」を連発するのに

コロリンを無視し母の腕を掴み中々離しません


コロリンは叔母さんがガッカリしない様に
言葉を補足しながら母の呆けを隠し
ヒヤヒヤしながら見守っていました


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お見舞いを無事終えて帰りに病院の近くの
街角にあった古い喫茶店に立ち寄りました



そこは外観も内装も薄暗く通路は狭く

テーブルも古い小さくて使いにくいタイプ
椅子の座り心地もイマイチでした


オーダーしたトーストサンドも
ボロボロこぼれて食べにくく値段も
やたら高いのです

古い人間がこういうお店にはいると

お客の入りが少なくて改装資金が出せず

廃業目前の気の毒なお店だと思うのでした


「良くこんな古臭い喫茶店がやっていけるね」
と口々に文句を言い居心地悪い狭い椅子に腰かけます


「こんなお店の良い所は客が来ないから

いくら長居しても追い出されないことよ」
と勝手に決めつけ奥の席で時間を忘れ話ていました

ふと気が付けば後から後からお客が入り
席は満席になっていました

お店に悪いので慌てて切り上げ
「なんでこんなに混むのかね」
と不思議に思い帰りました

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地下鉄に乗ってから気がつきました
あの喫茶店は今流行りの昔懐かしい
昭和の喫茶店を模したお店だったのです

そういえば古くさいテーブルだったけど
肘を付いてもガタビシ揺れなかったし
請求用紙は沢山のメニューが書いて
注文された物にチェックを入れる
面倒な昔のタイプでしたが

古く装っていたレジでしっかり
明細が印字されていました

そうか戦後を生きた我らは意識なく

時代に取り残された喫茶店だと

かってに思い込んで

座っていたのです


懐かしいとも感じず時代をタイムスリップして

いたのでした


お店の存続を心配しながら入店し
「こんな古臭い店が今の時代に
良くやってられるよね」

とか

「なんでコーヒーがセットじゃないの?
高いよね」

と文句を言って退出したのでした



でも思えば不思議な感覚でした
シニアには当たり前なお店の形態が

今は昭和を新しい物と受け入れた
お店が流行っているのですね


考えれば下町と言えど東京の高い土地に

50年間も改装もしないでやっていける訳ありせん

誰一人それに気づくこと無く時を過ごしました
本当に素敵なタイムスリップでした