蓮馨寺「節句祈願祭、稚児行列 」福は~内! | 「小江戸川越STYLE」

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2月3日は、あちこちの家で掛け声が聞こえたでしょうか♪

「福は内!」

川越の行事としての節分祭は、

2/2 節句祈願祭、稚児行列 蓮馨寺

2/3 12時~ 節分会 喜多院

2/3 13時、15時 節分会 成田山別院

2/3 節分祭 古尾谷八幡神社

2/3 11時~ 節分餅つき大会 山田 八幡神社

各地で開催されていました。


特に喜多院や成田山は、例年人がたくさん来られる人気行事で、

豆をキャッチするのも難しいくらいです。。。

市内の節分祭りは、どこも2月3日と決まっているのですが、

蓮馨寺だけは3日というわけではなく、

休みの日に合わせて行われています。



それは、このお寺での節分祭が稚児行列(ちごぎょうれつ)の後に豆まきがあり、

子どもたちが参加しやすい日どりを考えられているからですね(*^o^*)

節分に稚児行列を合わせて行うところは、珍しいです。


↑山門から入って目の前に見えるのは、

本堂ではなく呑龍(どんりゅう)堂。

呑龍上人が祀られています。


呑龍上人(1556-1623)は、
困っている人を助け、貧しい家の子供達を寺にあずかり教育しました。
活仏(いきぼとけ)としてあがめられた社会事業の先駆者です。


「子育て呑龍様」として親しまれたので、

節分に稚児行列も一緒に行うようになったそう。

蓮馨寺の節分会は100年以上前から続いているそうです。



呑龍堂の右手にあるこちらが本堂。


稚児行列には毎年、3歳~7歳くらいの10人以上の子どもたちが参加し

お坊さんと地域の方々が一緒になった行列で

蓮馨寺周辺を練り歩きます。

その後、呑龍堂で豆まきをする。


子どもたちは連雀町の子だけでなく、

衣装を着て歩き豆をまく節句祈願祭として、

広く募って各地から集まっているそうです。


14時の行列開始に向けて、

お昼過ぎから着替えの真っ最中だと思いますが・・・


着替え終わった子が本堂から飛び出してきました(*^o^*)

男の子二人で参加のママさんは、

「稚児行列は初めての参加です。知り合いに誘われて知りました」

と、話していました。

七五三とは別に、こういう行事にも興味もって参加されたそう♪

回りから可愛い!の声が飛び交っています(笑)


毎年参加というより、一回だけの参加というのが多いパターン。

小さい頃の大事な記録・記憶として、

蓮馨寺の稚児行列に参加する、ずっと続いてきた川越の行事です。


着替え終わって行列が始まるまでの時間も

遊び回る子どもたち。

衣装着ていると余計に可愛いです(*^o^*)

男の子は青、女の子は赤、

毎年東京から衣装屋さんが来て着せてくれ、

化粧も施してくれる本格的な装い。

女の子は頭の飾りがキラキラして豪華ですね。








一行の先頭で露払いを担当するのは、

毎年この方々。

蓮馨寺の出入りの植木職人さん。

手にしているのは錫杖(しゃくじょう)。シャリシャリと音を立てて進む杖は、

地面を清め魔除けの意味がある。


「親父も植木屋。親父の代から何十年と蓮馨寺に出入りして、

この行事に参加しているよ」


稚児行列に限らず、行事があれば参加し協力しているそう。

ちなみにこの職人さんは、

川越まつりの時に連雀町の山車の巡行を手伝う方でもあります。

大工に鳶に、この植木の方に

山車の周囲で半纏を着ているのは職人の方々。

そういう方がいて、スムーズに山車は進みます(-^□^-)


「この半纏は自分たちの礼服。半纏着てるのがいると雰囲気が締まるでしょ?」


こういう方が先頭を歩いてくれると安心感がありますね。

お昼過ぎにパラっと降った雨もやみ、

少しだけ温かくなってきました。


いよいよ稚児行列のスタートです♪

お寺を出て街を練り歩きます。

先頭に職人さん、各地のお寺から駆けつけたお坊さん、

裃を着た檀家の方、地域の方々が続いて、稚児たちが歩きます。

総勢30人の行列のスタートです。




雅楽で使われる「笙(しょう)」という楽器。

天から光が降り注ぐ形を意味しているそうです。

笙、竜笛(りゅうてき)、篳篥(ひちりき)、三つの楽器による行列。







蓮馨寺を出ると、おびつ玩具店さんから横断歩道を渡り

カフェ1gさんを通り過ぎ北へ向かいます。

お寺を出るとたくさんの一般の方の目に触れるので、

立ち止まって見る方が増えます。

稚児行列と知らなくても、大勢の晴れやかな行列は目を引きますね♪






麻彦商店さんを左に眺め、

おにぎり・ワッフルの福福スタンドさんを通り過ぎ、

一行はお茶のまつづ園さんの角を曲がりました。


地域の中を歩くことで、

子どもの成長と晴れ舞台を地域で見守っていた、

そういう意味合いがあるんでしょうね。

今に続く行事の所作一つひとつに、

願いや想いが込められているのを感じます。











大正浪漫夢通りに出て南に戻り、

大野屋洋品店さんを曲がって真っ直ぐ歩み蓮馨寺に戻ってきました。

この道順は、昔からずっと変わりません。


歩く時間としては、15分くらいのものですが、

歩いている途中に頭の飾りがずれたり、

子どもたちなりのドラマがあります(*^o^*)


行列一同で集合写真を撮った後に、

呑龍堂で行われるのが節分会。

稚児行列があって、ここからが豆まきなんです。







稚児さんたちが主役なので、住職の横に一列に座っています。


お念仏の後に、始まった豆まき。

豆をまくのももちろん、稚児さんたちが主役となってまきます。

子どもたちがまく、というがいいなと思う蓮馨寺の節分会。






まくのは福豆だけでなく、お菓子も。

枡いっぱいに入っています♪


正座していた大人たちは立ち上がり、身構える。

そして、住職の掛け声とともに・・・


「福は~内!!」


「福は~内!!」



雨が降るように豆とお菓子が降り注いでいます(-^□^-)

「こっちにも!」手を伸ばす大勢の人。

「福は~内!!」

あっという間に豆まきの喧騒は終了しました。

たくさんキャッチできた人に一つも取れなかった人、

悲喜こもごも。。。

それでも福に溢れた場に居られて、きっとみんなにご利益があるはず!


実は、キャッチしようとするより

床に落ちたのを拾う方がたくさん取れるというのは、ここだけの秘密。。。(*^o^*)


喜多院、成田山の節分祭とは違う近い距離の密着感、

それと稚児行列という地域一帯となった節分というのが

蓮馨寺の魅力です。


子どもたちに晴れ舞台を、あるいは、

一般の人でも参加できるので福豆をキャッチしに、

節句祈願祭、稚児行列ぜひお越しください♪



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